G-FP2DF1P69Y 12.モータースポーツ: 小林ゆきBIKE.blog

12.モータースポーツ

2022.07.11

【記事寄稿のお知らせ】バイクのニュースで「マン島TTトラベリング・マーシャル」について書きました

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今年のマン島TTレースに関する記事は「バイクのニュース」さんに寄稿しています。

(マン島TTレース記事のアーカイブリストはこちら)

最新記事は「マン島TTレースで見た、走りながらTTレースの安全な運営を担う「トラベリング・マーシャル」の存在

です。
トラベリング・マーシャルについての詳しくは記事を読んでいただくとして、2007年から現在までのさまざまなトラベリング・マーシャルの走行シーンや活動風景を32枚もの写真で紹介しています。

ぜひ、写真のスライドショーもお楽しみください。

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2022.07.10

マン島TT土産話会、満員御礼!

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「ゆきズムスピンオフツアー」皮切りは7月9日(土)、原宿にあるオシャレなバイクカフェ、Lusso Cafe Harajukuさんにて、「マン島TT土産話会」を開催いたしました。

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それと同時に、わたしと小森義也さんとで手がけるビーズアクセサリーのブランド Kommonうでわの展示販売もさせていただきました。

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マン島のトークショーは19時30分からの予定で行ったのですが、時間前から満席となりました。
途中からいらした方が入りきれなくてすみませんでした。

質疑応答コーナーもいろいろとディープなお話しをすることができ、閉店まで情報交換に花が咲きました。

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ルッソカフェさんで美味しいカフェご飯もいただき、心地よい疲労感とともにイベントを終えることができました。

また、ぜひ原宿でこじんまりとアットホームな会を催したいと思っておりますので、そのときはぜひご参加ください。

「ゆきズム」スピンオフツアー、このあと7月23日(土)藤枝、24日(日)箱根、30日(土)北海道と続きます。
それぞれトークショーのテーマは違いますが、オートバイ文化を軸としたお話し、そして小森義也さん(This Time)との音楽ライブを開催いたします。
ぜひ、イベントにてお会いしましょう!

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2022.06.26

2022年7月23日(土) 16時~トークライブ「オートバイと人」16:00~17:00 ゆきズムじゃんぼりースピンオフツアー第1弾は静岡県藤枝市の&SUGER+南瓜

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オートバイブックスプレゼンツ トークライブ
バイクジャーナリスト 小林ゆき さんに聞く「モータースポーツ文化」
~鈴鹿8耐・マン島TTレース・観戦&参戦

【開催日】
 2022年7月23日(土)

【開催時刻】 
 16:00-17:00(開場15:30)

【開催場所】
&シュガー+南瓜 (アンドシュガープラスかぼちゃ)
電話 054-663-2700
静岡県藤枝市駅前1丁目 7-27 キシモトビルII3A
(JR東海道線藤枝駅 北口徒歩1分)⇒藤枝駅時刻表へのリンク

【チケット】
 トークライブ ¥2,000
【通しチケット(ご予約のみ)】
 トーク&音楽 ¥3,000


【ご予約】
054-663-2700 / &シュガー+南瓜

イベント主催者■ オートバイブックス(代表 武田宗徳)

オートバイ小説を書かれたり、オートバイ関連の古本販売などを行っているオートバイブックス武田宗徳さんにお招きいただき、静岡県藤枝市でトークイベントを開催します。
2年前に初めて藤枝でトークイベントを開催していただき、今回は「モータースポーツ文化」をテーマに小林ゆき自身の経験を元に対談をいたします。
鈴鹿8耐での監督の経験やロードレース参戦の話、またマン島TTレースの最新情報もお話しできるかもしれません。

トークイベントと同じ日、19時からは「ゆきズム・スピンオフ in 藤枝 feat ミュージシャン小森義也(This Time)」と題した音楽ライブも行ないます。こちらも合わせてお楽しみ下さい。

また、小林ゆき&小森義也によるビーズアクセサリーブランド「Kommonうでわ」の販売も行います。

藤枝では滅多に無いこの機会に是非ご覧になって下さい。


【小林ゆき】(こばやしゆき)

バイクジャーナリスト&Kommonビーズアクセサリー・アーティスト。
バイク雑誌編集者を経て独立、愛車は、総走行距離25万km超のカワサキGPz900Rほか全11台。
日本一周や海外ツーリング、原付北海道ツーリングなど旅をたしなむいっぽう、鈴鹿8 耐に監督として参戦、また自らロードレースに参戦するなどレース好きでもある。ライフワークとしてマン島TTレースに1996年から通い続けている。
最近ではYouTubeの「足つきインプレ」動画が好評を博している。

著書『出たとこ勝負のバイク日本一周(準備編・実践編)』『バイクの島、マン島に首ったけ』『ぶらりデイトナひとり旅 なぜ彼らはバイクで集うのか?』(エイ出版)
小林ゆき
https://yukky.txt-nifty.com/bikeblog/

【小森義也】(こもりよしや)

This Time のボーカリスト&Kommonビーズアクセサリー・アーティスト。
クラウンレコード、東芝EMI から、5 枚のアルバム、7 枚のシングルをリリース。ミュージックステーション出演経験も。70年代フィリーソウルや90年代UKサウンドに影響されたという音楽センスをKommonのアクセサリーデザインにも取り入れている。代表曲『裸足のままで』(任天堂ゲームボーイCM曲)『Sweet Cherry』(花王ビオレCM曲)『震える背中越しにさよなら』(テレビ朝日「トゥナイト2」ed曲)

小森義也ツイッターアカウント


Kommonうでわ 
Kommon[コモン]うでわは、ビーズ/天然石/スワロフスキーなどをワイヤーワークで仕立てるアクセサリーのブランド。
ミュージシャン小森義也とライダー小林ゆき による男女二人のアーティスト・ユニットとして活動しています。ワイヤーワークによる独自の手法で、ユニセックスなライダー向けアクセサリーが特徴となっています。
【Ride Safeうでわ】
モールス信号でRIDE SAFEとくみ上げた、ビーズと真鍮ワイヤーワークによるブレスレット
【てんとうなしチャーム】
幸運のラッキーチャーム、テントウムシのメタルビーズに「テントウムシ=転倒無し」の意味を込めた、お守り的アクセサリーです。

Kommonちゃんねる (YouTube)

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2022.05.31

3年ぶりのマン島TTレースに来ました!

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(写真は2022年5月29日(日)プラクティス第1日目のジョン・マクギネス選手)

3年ぶりのマン島TTレースにやってきました。

2019年を最後に2020年、2021年はCOVID-19の影響でTTレースは中止されていました。
今年は観客も入れての再開となります。

わたしは1996年から1997年をのぞく毎年ここに来ていますが、2001年に口蹄疫の影響でTTレースが中止(TTフェスティバルとしては開催)だったのに続く、ちょっと雰囲気の違うTTレースです。

3年ぶりということでいろいろ変化がありますが、その模様はいろんな媒体で発表していきますのでチェックをよろしくお願いいたします。

小林ゆきのツイッター

YouTube の Kommonちゃんねる
生配信なども積極的にやっています! (主に日本時間の20時ないし21時くらいから)

バイクのニュース

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2022.01.03

2022年もバイクは楽しく、安全に、かっこ良く!!

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(写真は2021年の仕事納めでまたがらせてもらったホンダNR @BDS本社、撮影:担当Mさん)

2021年の振り返りエントリーを書く間もなく、年が明けてしまいました。

皆さま、明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2021年年初は「アウトプットを増やす!!」などと豪語していたのですが、結局、逆に減ってしまいましたね、とほほ。
足つきインプレ・取り回しインプレでおなじみになりましたYouTubeのBBBでインプレのお仕事はたくさんしていましたが、裏方仕事が多くてテキストをあまり書かなかったので、2022年はがんばって原稿もどんどん書いていきたい所存です。

2021年を振り返りますと、当初の予定通り、2020年11月に納車されましたカワサキ Ninja ZX-25Rによるワンメイクレース、Ninja Team Green Cupに全戦エントリーすることができました。
九州のSPA直入、鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎ、そして最終戦もSPA直入と遠征しながら、どんどん顔見知りが増えて、仲間が増えていく感じがとても楽しかったです。

そのご縁で11月にはSPA直入の5時間耐久レースにも参戦し、3位表彰台に登ることができました。

また8月は女性チームで再びBMW G310Rで、もて耐に参戦、自力で予選を突破して7時間耐久レースで完走することができました。

昨年も2020年に引き続きマン島TTレースが中止になったので、レースに力をそそぐことができました。

さて、2022年の予定と抱負は……

ゆきズムじゃんぼりー vol.5 開催(2月19日(土))で皆さんにお会いしたい!!

◆再開されるモーターサイクルショー、大阪・東京・名古屋でバイク界の今を感じに行く!!

◆再開されるマン島TTレース、全力で取材する!!

◆GPZ900R、ミニタン、TZR125、スカラベオのメンテを進める!!

◆夏の原付北海道ツーリングはハスラー50(空冷)&ミニタンで!!

Kommonのアーティスト活動もがんばります!


2022年はマン島TTレースが再開される予定になっているので、去年のようなレース活動はいったんお休みです。
もしかしたら、スポットで参戦するかもしれませんが。
練習走行やミニバイク、レン耐など、よかったら声をかけてください。

引き続き、神奈川県の二輪車安全運転講習会グッドライダーミーティングにも指導員として参加します。
特別指導員になったので、全国各地の講習会、スクールにも行けますので、ぜひお声がけしてください。
もちろん、個人やサークル単位のプライベートなレッスンも可能です。


YouTubeのKommonちゃんねる も素材がたまりまくっているので、なんとか編集のスピードアップをがんばって、どんどん出して行きたいと思います。

ということで、今年も小林ゆきはバイクをとことん楽しみます!!

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2021.11.02

本日! 2021年11月2日&16日(火)にラジオNIKKEI第1『ライダーズ』に出演いたします!

ラジオNIKKEI第1で毎週火曜日 夜 20時20分~に放送されているバイク情報ラジオ番組『ライダーズ』に出演いたします。

サインハウスのB+COMを使ってプチツーリングしながら、ステップ堀田さんとおしゃべりしています。

小林ゆき出演OAは……
11月2日(火)&16日(火)です。


radikoでも聴取できますので、PC、スマホの方はぜひそちらからお聴きください!

http://www.radionikkei.jp/riders/

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2021.08.06

バレンティーノ・ロッシ選手が走った同じ道を走った

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(2009年 マン島TTレースにて、ジョン・マクギネス選手、ジャコモ・アゴスティーニ氏とともに。photo by Yuki KOBAYASHI)

バンレンティーノ・ロッシ選手が引退を発表しました。

ロッシ選手と言えば、2000年の鈴鹿8耐に自分が監督として初参戦したとき、実は同じ舞台にいたのでした。
そのときは無我夢中で、ロッシ選手の姿など気にする余裕もありませんでしたが。

ロッシ選手が2009年のマン島TTレースに来たときは、世界グランプリのレジェンド、ジャコモ・アゴスティーニさん、そしてマン島TTレースの現役最多勝利の記録を持ち、のちにチーム無限でわたしも一緒に仕事をすることになるジョン・マクギネス選手との3ショットを見かけて撮影したり。

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(我がチームは初参戦のときはゼッケン28番)

また、日本グランプリのサポートレースに、わたし自身、何回も参戦していまして。

1998年は鈴鹿サーキットで行われた日本グランプリのサポートレース、スーパーネイキッドクラス。

2007・2008年は2年連続で優勝したツインリンクもてぎの日本グランプリのサポートレース、レディスレース。

どちらも前座レースではなく、後座レースというか、モトGP決勝後に行われたため、決勝終了の興奮さめやらぬ中、バレンティーノ・ロッシ選手が走ったそのコースをわたしは走ったのでした。

(どのレースもサポートレースのため、公式なリザルトが残っていない)

ノリックのお葬式に寄せられたロッシ選手の弔辞も忘れられない。
どんなにかノリックが彼のアイドルだったか。

そんなロッシ選手と言葉を交わしたことすらないのだけれど、自慢と言えばなんといっても、バレンティーノ・ロッシ選手とわたしは誕生日が同じ2月16日であること。
速そうな誕生日でしょ。

……というわけで、早々ではありますが来年も2月にイベント 「ゆきズムじゃんぼりー」を横浜で開催予定です。
すでにテーマやゲストもあらかた決まっており、あとは収束を願うのみ。

ロッシ選手の勇姿を日本グランプリで観れないのは残念過ぎるけれど、今シーズンの最後まで彼の闘いをネット等で見守りたいです。

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2021.07.04

マン島TTとは、いかなるレースなのか。~2013公式DVDライナーノーツより

2013年のマン島TTレースDVD日本版に封入したライナーノーツのために書いた原稿を見つけたので上げておきますね。

* * * * *

TTとは、いかなるレースなのか。

「世界最古の公道オートバイレース」
「世界屈指の難コース」
「究極のロードレース」
「ライダーの聖地」
「バイクの祭典」

その形容詞はいくつもあれど、その迫力、人びとの熱い視線、熱気、そしてときおり起こる厳しい現実──。それらはきっと、意を尽くしてなお、文章でも映像でも伝えきれないのかもしれない。
本DVDのオープニングで使われている美しい海、切り立った断崖もまた、紛れもなくマン島の風景である。静寂に包まれ朝日に輝く道路もまた、何も特別な場所ではない。ただ、ほかの道路と違うのは、年に二度、世界中から集まったオートバイの猛者がそこでレースをし、それを見届けようと世界中のオートバイ・エンスージアストが集まり、地元マンクスの人びとがレースを支えていることである。

TTの歴史は、モータリゼーション勃興前夜の1904年までさかのぼる。ヨーロッパ大陸で行われていた国別対抗の国際レース、ゴードン・ベネット杯に惨敗していたイギリスの自動車産業が世界での覇権を取るべく、自国でのレース開催の機会をうかがっていた。しかし、当時ブリテン島の多くで時速20マイル(32km)規制があった上、うるさくて臭い自動車に反対する勢力が強く、それは叶わなかった。状況が変わったのは、イギリス/アイルランド自動車クラブの書記、ジュリアン・オードの口添えである。オードはマン島の総督代理ラグラン卿ジョージ・F・ヘンリーのいとこで、マン島が観光振興をしたがっていることを聞き、マン島議会に公道でレースが出来るよう掛け合ってもらったのだ。マン島は英国王室に属する島ではあるが、政治的には完全に連合王国から独立しており、法律が可決さえすればマン島でレースを開催することができる。その結果、1904年にゴードン・ベネット杯のための予選会をマン島で行うことになり、これがきっかけで1905年には自動車のTTレースが、また1907年からはオートバイのTTレースが毎年開催されることになった。
この「Tourist Trophy(=旅行者杯)」の略称である“TT”は、長距離の公道を市販車で周回する形式のロードレースを指す一般名詞として定着し、ヨーロッパ各地で“TT”レースが行われた。現在でも世界グランプリとしてオランダで行われているダッチTTは、その名残である。

ポスト・モダニゼーションの時代に入り、モータースポーツを取り巻く状況やモータースポーツに対する人びとの意識は変化していった。第二次世界大戦後は戦後復興の印として、また科学技術発達の証としてモータースポーツは発展した。TTも例外ではなく、それまでの実績を踏まえて、1949年から始まった世界グランプリの第一回目の地に選ばれたのである。こうしてマン島TTレースは名実共に世界最高峰となった。一方で、モータースポーツの人気とマシンの性能が高まった1960年代後半から70年代にかけては世界各地で死亡事故が相次ぎ、二次的な安全装置を設置しにくい公道レースは、とくにオートバイのロードレースにおいて急速に縮小され、その舞台はレース専用サーキットに移っていく。
そのような時代の流れを背景にしてもなお、マン島TTレースは百有余年を経て公道閉鎖したコースを使用し、世界最高峰のマシンとトップクラスのライダーによってレースが行われている。現代社会においてこれは奇跡としか言いようがなく、松下ヨシナリの言葉を借りるならば、これはもう「モータースポーツとは別のものであり、冒険と言っていい」のである。
そういう意味でも、現代のモータースポーツはクローズド・サーキットと公道レースは切り離された存在となっており、クローズド・サーキットのトップランカーは公道レースに出てこないのが普通である。

これに対してサイドカーTTはTTレースの中でも異質な存在である。マシンこそ安全上の理由でF-2レギュレーション、つまり600ccエンジンに抑えられているが、出場選手は2005、2006、2007、2012年の世界選手権チャンピオンであるティム・リーブズ、2009年チャンピオンのバーチャル兄弟、そして2007年チャンピオンのパトリック・ファランスなどそうそうたるドライバー/パッセンジャーが出場している。これはつまりモトGPに例えるならば、バレンティーノ・ロッシやニッキー・ヘイデン、ケーシー・ストーナーが一堂に会してレースをしているようなものなのである。事実上の世界一決定戦なのだ。
名だたる世界チャンピオンたちを迎え撃つのは、地元マン島のデイブ・モリニュー選手である。TTでこれまで16勝を挙げた彼は今年、その功績が讃えられTTコース上に「モリニューズ」というコーナー名称が加わった。
次なる17勝目、18勝目が期待されていたモリニュー/ファランス組だったが、モリニューにいつも後塵を拝していたリーブズ/ダン・セイル組がついにサイドカーTTレース1でモリニュー組を破り、初優勝を遂げた。
続くサイドカーTTレース2も、世界チャンピオンチームのベンとトム・バーチャル兄弟組がモリニュー/ファランス組を破り、初優勝を遂げるという結果となった。

ところで、今年のTTプラクティスウィークは天候に悩まされる1週間であった。降雨だけでなく霧が発生すると救急ヘリコプターが飛べないため、走行は延期または中止になる。山のうえ天候をにらみつつ、5月27日月曜日の走行が始まった矢先──。
松下ヨシナリ選手のもう一つのプロジェクト、それは日本のチーム未来の電動バイクで表彰台に日の丸を掲げたいというものであった。松下の訃報が届いたその日、チーム未来はロンドンで準備をしていたところだった。アクシデントが起きた場合はどうするのか。松下との約束を果たすため、白羽の矢はベテランのイアン・ロッカー選手に立てられた。ロッカー選手が「他のチームだったら引き受けなかっただろう」と語っていたのにはわけがある。というのも、今年50歳になる彼は、今年度限りでTT引退を表明していたのだ。これまで100レースものTTに参戦してきたレジェンドが、最終日のシニアTTまで無事に走りきりたいと願うのは至極当然のこと。だから、予定になかったTT Zeroを急に走れと知らないチームから言われても迷っただろう。
 TT Zeroはまだ発展途上のカテゴリーであり、途中の電欠やモーター焼きつきなどでリタイヤが続出していたクラスである。しかし電動バイク初搭乗のロッカー選手は見事に完走し、松下の思いをチェッカーフラッグに届けた。

さて、今年の話題と言えばジョン・マクギネス選手がゼッケン3番を付けて現れたことが挙げられる。ゼッケン3番。TTにおいてこの数字は特別な意味がある。マン島TTにおけるエースナンバーと言えば、この「3」番である。
TTは10秒ごとに1台ずつスタートするタイムトライアル形式のレースである。ゼッケンナンバーは、主に前年度の成績順に振られるが、ある程度ライダーの希望が受け入れられることもある。
10秒間隔と言えば、前を走るライダーの背が見える位置でのスタートとなる。ライダーやマシンの速さが拮抗しているのであれば、前のライダーを追いかける位置にいる方が、精神的にも、またインを刺して抜くだとか、スリップストリームを使うためのテクニック的にも、後ろを走るライダーにやや有利になる。
このため「3」番を好んで使っていたのがキング・オブ・マウンテンと称されたジョーイ・ダンロップM.B.E., O.B.E.である。北アイルランド出身のジョーイは、マン島TTで前人未到の26勝を上げた伝説のライダーで、惜しくも2000年にエストニアの公道レースの事故で逝去したが、いまだに「3」と言えばジョーイ、ジョーイと言えば「3」というほどのイメージがある。ゼッケン「3」番は永久欠番になるのではと噂されたほどである。
2013年は、ジョーイがホンダで初めて優勝した1983年から数えて30周年にあたる。これを記念して、マクギネス選手はジョーイが最後にTTで優勝したフォーミュラ1-TTのカラーリングのマシンとレザースーツが準備され、全レースでゼッケン3番を付けて登場したのである。マクギネス選手は目下、2012年までにTTで19勝しているポスト・ダンロップとも言える選手であり、これはつまり、勝利を託されたも同然のサプライズだったわけである。
ところが、そのマクギネス選手の勝利を阻み続けるライバルが登場した。チームメイトのマイケル・ダンロップ選手である。苗字からも察せられる通り、マイケルはジョーイの甥で、“mighty atom(鉄腕)”のニックネームで呼ばれていたジョーイの弟、ロバート・ダンロップの次男である。マイケルは兄ウィリアムとともにジョーイ、ロバートと同じくプロ・ロードレース・ライダーの道に進み、近年、アイルランドの公道レースやマン島のTT、サザン100などで頭角を表していた。2008年には、ノースウェスト200(北アイルランドの公道レース)で父ロバートが予選で亡くなったが、その250ccクラスの決勝で見事優勝を果たし、人びとの涙と感動を呼んだ。
そして今年ついにホンダUKのワークスライダーとなったマイケルは、20kgもの減量を行いTTや世界各地のレース転戦に備えたという。
ジョーイ・レプリカで登場したマクギネス選手は期待に違わず、TTスーパーバイクレース2周目には2位に浮上する。ところが、ピットレーンで速度違反をしてしまい、60秒のペナルティ・ピットストップを受け、勝利はその手からこぼれてしまった。その後のスーパースポーツ1、スーパーストックでも、この若き雄に勝利をもぎ取られてしまう。昨年2位の雪辱を晴らすべく日本のチーム無限が必勝体制で臨んだTT Zeroも、TT Zero以外ではチームメイトで同い年のマイケル・ラッター選手にわずか1.6秒差で勝利を譲る。続くスーパースポーツ2でもまたマイケル・ダンロップ選手に勝利を明け渡してしまった。
このマイケル・ダンロップ選手の快進撃は、2010年に前人未到のTTウィーク中に5勝を挙げたイアン・ハッチンソン選手を思わせた。
マイケルの快進撃を止めたいマクギネス選手は、やや焦りの色も見せていた。いつも家族とともにマン島入りし、常にファンサービスをこなしながらにこやかにレースウィークを過ごすマクギネス選手。しかし今年のウィークは、「夜も眠れないほど、どうやったら勝てるのかを考えていた」というのだ。
果たして、マクギネス選手のTT20勝目はあるのか。TTウィーク最終レースのシニアTT。結果はDVD本編でご確認いただきたく。

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2021.03.07

3月20日(土) 21日(日) ゆきズムじゃんぼりーvol.4 開催いたします

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2021年も小林ゆき誕生日にかこつけたイベント、『ゆきズムじゃんぼりー』を開催いたします。

ゆきズムじゃんぼりーは、バイク関連のトークイベントと、This Time小森義也さんを交えての音楽ライブを行うイベントです。

バイクのオフシーズンですが、小林ゆきを通じて皆様との交流を楽しみたいと願い、2018年から横浜の日ノ出町/伊勢佐木町にある「試聴室その3」という小さなライブハウスで開催しています。

今回は、昨今の状況を鑑みまして感染防止対策を実施したうえ、大幅にイベントの規模の縮小と入場人数を縮小し開催いたします。

開催日は通常2月開催から延期しまして、3月20日(土)3月20日(日)の2day開催です。

チケットは昨年同様、Kommonうでわ付き前売りといたします。
発売は3月1日からです。

今回は観覧可能人数が大幅に縮小され、各15人限定のプレミアムなイベントです!
(通常、キャパ50人程度のところ感染予防対策として15人限定とします)

♪ゆきズム じゃんぼりー vol.4 ♪

場所:試聴室その3
(横浜・日ノ出町、関内、伊勢佐木長者町、黄金町近く)

日時:
【DAY1・バイクトーク】

3月20日(土) 16:30 開場
17:30 開演
19:30 終演
※酒類提供は19時まで

テーマ:モータースポーツ女子
ゲスト:岡﨑静夏さん(ロードレース国際ライダー)
    増田まみさん(国際エンデューロライダー)  

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岡﨑静夏さん

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増田まみさん

【DAY2・Musicライブ】(with This Time小森義也) 
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今年もKommonの二人によるライブを行います。
人数を分散させるために、今年はバイクトークと日程を分けて開催することにいたしました。
また、当初の2ステージ予定を変更し、1回公演のみとなります。

3月21日(日) 14:30 開場
15:30 開演
17:00 終演予定
19:00 酒類提供終了
19:30 close

各イベントとも15人限定。
前売り(Kommonうでわ付き)は3月1日よりKommonのwebサイトにて発売中です!

※うでわのみもご購入いただけます

※当日ご入場可否は前々日に発表いたします。

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2020.08.18

どういうレベルのライダーがサーキットスクールに参加しているのか~SPA西浦モーターパーク二輪スクールの現場から

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※この記事は昨年(2019年8月18日)にfacebookに書いたものを再掲しています。

SPA西浦というサーキットの2輪スクール講師をしております。

ロードレースではなんの実績もないわたしですが、初心者対象のスクールということでわたしでもできることがあるのではないかと思い、お引き受けいたしました。

国際ライセンスの条件がなかった時代にMFJインストラクターの資格を取ればよかったと思うことしきりですが、SPA西浦のスクールはサーキット直営スクールであること、わたしは国内ライセンスライダーですがレースを30年続けていること、また安全運転特別指導員の経験も少しは生かせるのではないかと思い、今に至っております。


西浦のスクールには、1分切るようなライダーもたまには来ますが、多くは1分15秒前後(西浦は筑波のタイムの110~120%くらいのタイムかなと思います)、また、なかなか1分30秒切れないくらいのライダーも来ます。

SPA西浦のスクールにいらっしゃるライダーの多くは、50代を中心としたリターンライダー、あるいは30代くらいでお金がようやくできてバイクに乗るようになってバイク歴はまだ数年……といったライダーさんたちです。

筑波で言えば1分30秒いかない、もてぎなら3分、鈴鹿なら4分……のようなライダーさんも参加します。
つまり、ツーリングレベルでもかなりの“安全運転“だったりします。

そのようなライダーさんはおそらく、教習所や運転免許試験で課せられるような8の字だったりスラローム課題も上手にこなせない方もいらっしゃるかと想像します。

昔(1980年代)ならサーキットを走るライダーの資格として

「峠を走りこんでたらオレ・アイツ誰よりも速い」
(じゃあサーキットで腕試ししてみるか!)

みたいなことがあったかと思います。
あるいは、90年代以降ならミニバイクから始めて頭角を表した・3歳からポケバイに乗っている、みたいな人が頂点を目指す、みたいな世界もあったかと思います。

ですが、いま西浦のスクールに参加するライダーさんは、レースを目的としていない方ばかりです。
ただ、どんなレベル・経験のライダーさんだったとしても誰もが

「サーキットを走ってみたい!」

「スキルアップしたい!」

「安全に走行する技術を身につけたい!」

という強く熱い思いを持って参加してくださいます。

もともと速いとか、レースで上位を目指す以外の世界がそこにはあります。

それだって、モータースポーツ文化の一端だと思いますし、裾野はそちら側に拡がっているはずと思います。
そのような参加者の気持ち、願いをわたしは尊重したいと思って、毎回スクールに挑んでおります。

みなさん、サーキット走行がしたい方々ですから、知識はあります。
なので、最初から

「どこでブレーキかければいいですか」
「どれくらいブレーキかければいいですか」
「どれくらいのタイムが基準になりますか」
「タイヤのはしっこまで使えてないのですが…」

などなど、“答え”を求めてこようとします。

サーキットを速く走るには、ストレートスピードが上がるのが一番てっとり早く、しかも安全にタイムアップにつながること、
ストレートの加速をよくするためにはコーナーの立ち上がりを効率よくするラインを走ること、
コーナーの立ち上がりを効率よくするためにはどこにクリッピングポイントを取ればいいのか、
クリッピングポイントを狙うためにはどこでどれくらい減速すればいいのか……

のような「逆算して考える」(byキッシー先生のお言葉)を伝えます。
そして、タイムは「結果でしかない」ということを繰り返しお伝えするようにしています。

タイヤが端まで使ったかどうか(使えているかどうかではなく)も、あるレベルまでのライダーにとっては結果でしかないと思っています。

(「アマリング」なんて言葉は滅びてしまえ!)

それでも、

「もっとコーナーがんばらないといけないでしょうか」

と聞かれたりするので、そのときは、メインストレートでもっと開けましょう、回転数上げましょう、と伝えます。

レッドゾーンが1万1000回転からのビッグバイクで、メインストレートでは2000回転しか開けていなかった人もいました。

スロットルを開けろ、ストレートスピードを上げろ、というアドバイスは、同時にしっかりブレーキできるようになっていなければなりません。

しかし、サーキット走行をしたいと参加してくるライダーのほとんどが、ABSを効かせたことがない、意図的なタイヤロックができない、したことがない方々です。

そのような方々が、サーキットでもっとも理想的なタイヤロック寸前の99%のブレーキングを果たしてできるでしょうか、とも思います。
本当は、コース以外でタイヤロックの練習をして欲しいのですけど、転倒したりすることがあって、気温などの条件がよいときでないとなかなか実施できないのが現状です。

……いろいろと書きつらねてしまいましたが、SPA西浦のスクールに参加される方は皆さん真摯で紳士な方です。
そういった方々が明日のバイク文化やモータースポーツ文化を創って行くのだと思います。

毎回、スクールの終わりにお伝えしていることがあります。

「バイク」というだけでかつての暴走族のイメージ、バイクブームの頃に事故が急増したイメージがあって、ライダーは社会から虐げられてきました。まじめに「スポーツ」としてモータースポーツに取り組んでいても。でも、皆さんが正しく取り組み楽しんで無事に帰宅すれば、モータースポーツやバイクへの理解が進むと思います。ぜひ、今日楽しかった、気持ちよかったという思いを、無事に帰宅して皆さんの家族や友人に伝えたり、職場や友だちに自慢してください!

……と。

レベルや経験の差があるとスクール運営はなかなかたいへんですが、もともとへっぽこライダーから始まったわたしの経験から、今後も、より入門よりの内容でこれからも進めていければなと思っておりますし、それがわたしの役割なのだと思っております。

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次回、西浦のスクールの日程は未定です。

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