『週刊新潮』(2023年9/28号)の原付関連記事にコメントが掲載されました
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神奈川県下で開催されている二輪車安全運転講習会などの指導員をやっております。
今年も、
神奈川県警主催の二輪車安全運転講習会
日本二輪車普及安全協会主催のグッドライダーミーティング
神奈川県交通安全協会主催のかながわバイクリカレントスクール
に、二推の二輪車安全運転特別指導員として参加しております。
スケジュールは各主催者webサイトなどをご覧ください。
さて、最近バイクのスクールをやっていて気になっていること。
それは、『停まるときにリアブレーキを使わない/使えない』ライダーさんが多い、ということです。
特に初心者にありがちなのですが、停まるときにリアブレーキを使わず/使えず、結局バイクがふらついてしまう人がけっこう多いですね。
ここでは、特に「普通に停止するとき」に関して考えてみます。
どうしてリアブレーキが使えない停まり方が初心者にありがちなのか?
①教習所で「前7:後3」で教わったので(むしろ)前だけかければOKと思い込んでいる(?)②立ちゴケが怖いので出せる足は両方出したい
③バイクブーム世代に「リアなんかかけない」の呪いをかけられている
のような理由が考えられます。
なぜ、リアブレーキを使って停まる方がよいのでしょうか。
①教習所で「前7:後3」で教わったので(むしろ)前だけかければOKと思い込んでいる(?)
前ブレーキをかけるとサスペンションが縮む/伸びる動きをするのでバイクの挙動が大きくなります。 後ブレーキを適切に使うことで、前後の揺れ戻しが少なくなり車体を安定させて停まれるようになります。 7:3は一番効率よく短く停まる一つの目安なので、停止まで余裕があるときは5:5も3:7もありうる
②立ちゴケが怖いので出せる足は両方出したい
停止時は前輪/後輪/左足の3点支持が最もグラつかずに停まれます。 両足を出す/右足を出して前ブレーキだけで停まろうとすると①の理由でバイクが安定しません。 また後ブレーキで停まりそのままブレーキペダルを踏んでおくことで、ブレーキランプが点いて後続車への合図になり追突の危険が防げます。
③バイクブーム世代に「リアなんかかけない」の呪いをかけられている
30年位前のレースは2ストロークエンジンで車体が軽く、サスペンションの性能は今より低く、電子制御もなかった時代の“昔のレースの話”なので、バイクブーム世代が言う「リアなんかかけない」の呪いにかからないように!
道路で安心・安全・安定して走るには、後ブレーキを使って停まることは重要です。
状況に応じたブレーキ、バイクの種類や年式による特性に対して適切なブレーキがかけられるよう、後輪ブレーキも使える運転を心がけてみてください。
練習方法としては、リアブレーキだけで停まる練習をおすすめします。右手はハンドルに添える程度で、ぎゅっと握りしめないように。
ブレーキランプが点灯するかどうかの点検・整備もお忘れなく。
【お知らせ】
11月3日に埼玉県のファインモータースクール指扇にて、初心者・自身のない方・そのような方と接する機会の多い方に向けたバイクスクールを開催いたします。
詳細をお楽しみに!
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「中免(ちゅうめん)」復活:免許と車両の種類/区分のねじれ解消へ
この秋、正式に「中免(ちゅうめん)」の名称が復活する。
現在、二輪車の種類/区分は、車両については「道路運送車両法」、免許制度など道路を走るための規定は「道路交通法(道交法)」で定められているが、排気量ごとの名称がまちまちでわかりにくい状態が続いている。
例えば、いわゆる125ccクラスの二輪車は道交法の車両の区分は「原動機付自転車(原付)」、運転免許の種類は「普通二輪車免許(小型限定)」、車両の種類は道路運送車両法で「第二種原動機付自転車(原付二種)」とまちまち。
また、免許の区分上は普通二輪免許で乗れる125cc超~400cc以下の二輪車は、道路運送車両法では排気量125cc超~250cc以下が「二輪の軽自動車(軽二輪)」と250cc超が「二輪の小型自動車(小型二輪)」に別れていて、前者は車検なし、後者は車検が必要となっている。
さらに、「大型二輪」と呼ばれる道交法上の免許の種類と車両区分に対して、道路運送車両法上は「小型二輪」という分類となり、こちらもわかりにくくなっている。
このように文章で書き並べると余計にわかりにくく、表組として図で表したいところではあるが、作成するのが面倒なのであえて文章で説明してみた。
さて、今回の道交法と道路運送車両法の改正では、有識者会議の議論を元に、一挙に種類や区分と名称を整理し、さまざまな規制を緩和する方向で進められている。
大きな変更点は、「中免(ちゅうめん)」の呼称の復活だ。
1996年に道交法が改正され「チュウメン」が消滅したにも関わらず、何度警察庁が「チュウメン撲滅キャンペーン」を行ってもその概念と呼び名が廃れることはなかった。
27年もの長きにわたり、ライダーに染みついた「チュウメン」の呼称は、各都道府県の運転免許センターにおびただしい問い合わせの手間をもたらし、交通取り締まりの現場で警察官に混乱を招いていた。
業を煮やした警察庁はこれに折れる形で今回、「チュウメン」の呼称を復活。
これにより、二輪車の種類と区分は道交法も道路車両運送法も以下の3区分に変更になる。
「小型二輪」(原付より改称、125cc以下)
「中型二輪」(普通二輪などから改称、125cc超~750cc以下)
「大型二輪」(道車運法の小型二輪などから改称、750cc超)
なお、現在のところ区分は排気量によるが、ヨーロッパ(*)などの基準に合わせて出力による規制も実施する。
(*:欧州では若年層や初心者に対して乗れるバイクの出力規制がある。)
日本でも欧州A2免許に相当する最高出力35kW以下(約50馬力以下)のバイクは「中型二輪」の区分とすることとし、例えば750cc超のバイクでも出力規制がかかっていればチュウメンで運転可能となる。
逆に、400cc、600ccクラスであっても出力が35kWを超えるバイクは免許取得3年後以降、または大型二輪免許が必要となる。
今回の法改正で廃止となる原付免許は、旧原付のいわゆる50ccと同格の出力であればこれまでと同じく筆記試験+義務講習で免許取得可能だ。
車検については、中型二輪区分は全て必要となる。いわゆる250ccクラスは新たに「認定車検制度」が設けられ、認証工場による車検の受験と認定が可能となる。
ここまで、二輪界にとって大きなニュースのような雰囲気で書き綴ってみたが、もちろんこれは4月1日恒例の大嘘である。
よかったらバックナンバーも参照されたし。
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今年のマン島TTレースに関する記事は「バイクのニュース」さんに寄稿しています。
最新記事は「マン島TTレースで見た、走りながらTTレースの安全な運営を担う「トラベリング・マーシャル」の存在」
です。
トラベリング・マーシャルについての詳しくは記事を読んでいただくとして、2007年から現在までのさまざまなトラベリング・マーシャルの走行シーンや活動風景を32枚もの写真で紹介しています。
ぜひ、写真のスライドショーもお楽しみください。
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けっこう前なんですが、
なんで??どうして???
いやいやドライバーからわたし(バイク)見えてるのに????
という交通事故に遭ったことがありました。
状況としてはイラストのような感じ。
片側2車線で、都心のまあまあ混雑する道路です。
わたし(250ccのバイク)は左側の車線を、クルマは右側の車線を直進していました。
前後にはクルマがいて、車間もぎっちりという感じの状況を、時速30~40キロくらいでゆったり進んでいる状況でした。
右側のクルマよりもたまたま自分が少しだけ前を走っている感じになっていたとき、突然、
ドンッ!!
と右側のクルマがわたしのバイクのマフラーあたりにぶつかってきました。
そのまま歩道に押し出されて転倒してしまったのですが……。
自分が右側のクルマより少し前にいたはずなので、当然、ドライバーから見えてると思ったのですが、実際にはバイクの存在に気づかずぶつかってきたそうです。
不幸中の幸いで怪我はなかったのですが、マフラーが凹んだりしたので、その分は補償してもらいました。
さて。
このような形態の事故。
いや、まっすぐ走ってただけなのに防ぎようがないだろー、とか思っていたのですが、いろいろ経験を重ねていくと、少しは防止に役立つんじゃないかなという走り方が見えてきました。
それは、
「同じ速度で並走しない」
ということです。
今回紹介した事例のように、ドライバーから確実に見えているだろう位置を走っていたとしても、同じ速度での並走だとドライバーからは停止しているような関係となり、意識から存在を消されてしまうというわけです。
動物は、視覚的に動いているものに意識が行く、という特性があるそうです。
ですから、できるだけ速度差を付けて、ときには相手よりスピードを上げて見える位置に出るまで追い抜く、というような運転が、このような事故を防げるかもしれません。
ふと思い出したのでブログに書いてみました。
この冬休み・春休みで免許をとって路上にデビューするライダーさんも多いと思います。
ぜひ、「ドライバーの死角に入らない」「同じ速度で並走しない」を心がけて事故防止に役立ててくださいね。
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次回の改正道交法で、二輪車や原付にもいわゆる「初心者マーク」等の表示が認められるとともに、初心者マーク等表示車への幅寄せやあおり運転を禁止する保護義務が課せられることが4月1日、明らかになった。
今回の改正道交法の狙いは、初心者マーク表示者に対する保護義務が目的で、とくにビギナーライダーの事故防止を促すことが期待されている。
なお、二輪車等への初心者マーク表示は義務付けではなく任意となる。
改正道交法のポイントは以下の通り。
①二輪車・原付等運転者への初心者マーク表示が認められる②二輪車・原付等運転者が初心者マークを表示していた場合、他の車両運転者は幅寄せやあおり運転などを禁止する保護義務が発生する
③二輪車・原付だけでなく自転車運転者も初心者マークの表示が認められる
④二輪車・原付等運転者への初心者マーク表示は、ヘルメットか背部のどちらでも可能。
⑤二輪車・原付等運転者が表示する初心者マークの大きさは当面、基準は設けず、使用者が自由に設定できる。なお、色はこれまでのいわゆる「若葉マーク」に準ずる。
⑥初心者マークに加えて「不慣れマーク」を新設する。これは、初心者運転期間が過ぎたあとも運転に不慣れな運転者が使用できるもので、主にペーパードライバーや購入したばかりのクルマ・バイクの運転時、また土地勘のない場所を走るときなどに使用するもの。色はユニバーサルカラーの紫×淡いピンクのツートーンカラー。なお、初心運転期間、高齢者運転の場合は従来の初心者マーク、高齢者マークを表示しなければならない。
今回の改正道交法では、これまで道路交通法第七十一条の五で「初心運転者標識等の表示義務」として普通自動車免許と準中型自動車免許の取得1年間は初心者マークの表示義務があったところを、とくにライダーからの要望が多かった二輪運転者への初心者マーク表示を通達として認めることとなった。
これは表示の義務付けではないため、希望者のみ表示することができる。
また、表示は二輪車の場合、ヘルメットまたはライダーの背部のどちらでもよく、大きさなどの規制はとくにない。色は初心者マークに準ずる。
二輪車・原付等に初心者マークが表示されている場合、道路交通法第七十一条 五の四「運転者の遵守事項」にある他の車両からの幅寄せやあおり運転などが禁止され、とくにビギナーライダーの安全を守るための法改正となる。
細則では「同行者からの無理な運転行為」も禁止するとされ、マス・ツーリング時においてビギナーライダーが無理な運転を強いられる場面も法的に禁止されることとなった。
初心者マークを表示できることになったのは二輪車・原付だけでなく自転車も含まれる。これはとくに運転免許を取得できない16歳以下の自転車運転時に効果が期待される。
二輪車・原付等への初心者マーク表示は、ヘルメット・背部どちらでもよく、また大きさや材質に制限が設けられないため、ライダーの好みでステッカータイプや刺繍、アップリケ、ベストタイプなど好みのものを使用することができ、バイク洋品業界の活性化にもつながることだろう。
さらに特筆すべき改正は、「不慣れマーク」の新設だ。これまでベテランライダーが「ノロノロ運転」と感じてイライラして煽ったり事故を誘発しかねない状況を、「不慣れマーク」の表示で防ぐことが期待される。
……というような妄想をこの1年間で温めてきました。
4月1日、新たな年度もセーフティライドで楽しいバイクライフを。
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放置バイクを見かけたら
— 小林ゆき⛄🇮🇲🏍◇←前方横断歩道ありのマーク、歩行者優先 (@yukky_rt) November 16, 2020
・ツイートせずその場で「盗難車らしきバイクがある」と110番通報してね
・ツイートだと再盗難を招くこともあるのでやめましょう
・110番通報は記録に残るので警察直電よりおすすめ
・通報すると必ず警察官が来て盗難車かどうか確かめてくれます
・持ち主に連絡してくれます
放置バイクを見かけたら・ツイートせずその場で「盗難車らしきバイクがある」と110番通報してね
・ツイートだと再盗難を招くこともあるのでやめましょう
・110番通報は記録に残るので警察直電よりおすすめ
・通報すると必ず警察官が来て盗難車かどうか確かめてくれます
・持ち主に連絡してくれます
このツイートがプチバズったので、ブログでも書いておきますね。
バイクの場合、ナンバーが外されていたり、鍵穴が壊されたりしていることで盗難車かなと目星を付けて通報しています。
経験上、横浜や東京の場合、
・通報者にその場にいてねと言われるが、たいてい20~30分で確認まで終わる
・忙しければ連絡先を伝えて立ち去ってもよい。横浜の場合、盗難車だったかどうか捜査の結果を電話で教えてもらえる
・110番通報すると盗難を認知してもらえてパトロール強化などにもつながる
こんな感じです。
以前、普段見かけない乗用車が家の近くに放置してあって通報したところ、別件で捜査中のクルマだったそうで、警察官にたいへん感謝されたことがありました。
なにより、警察に「窃盗団・窃盗犯がこの地域にいる/いるかもしれない」「防犯意識の高い市民が住んでいる」ことを認知してもらうことは、バイク乗り同士にとって一定の防犯効果、治安維持につながるのではないかと。
なお、「放置車両が邪魔なんだけど?」という場合は状況が異なります。ここでは盗難車かもしれない場合について書いてます。
以下、盗難車かもしれないクルマ/バイクを見つけたときの110番に関するFAQをまとめました。
・盗難車かどうかわからないのに110番通報なんかしていいんですか?
→いいんです! 盗難車かどうか捜査するのは警察の仕事。わりと瞬時に持ち主や盗難かどうかの調べが付きます。神奈川県の場合はその場で端末から調べることができます
・通報なんかしたら警察の手を煩わせてしまいますよね?
→盗難車かどうか調べるのが警察官の仕事ですから、どんどんしましょう!
・110番通報って緊急のときしかしちゃいけないんじゃないですか?
→盗難車かもしれないバイク/クルマが放置されている状況こそ緊急事態。他の犯罪に使われるかもしれないので、ただちに通報しましょう
・警察署に電話すればいいんじゃないですか?
→それだと後回しにされたり、通報記録が残らないので、必ず110番で。盗難車の捜査という記録が残るはず
・盗難車かわからないから一週間くらい様子を見た方がいいですよね?
→No!! そこから移動されちゃうこともあるので、今すぐ通報して!
・通報すると自分の連絡先とか教えないといけないから通報したくない
→名前など名乗らなくても通報はできますので、怪しい放置車両があったら通報して!
放置車両があったらまずは警察に110番通報しましょう。
盗難を警察に認知してもらうことで、パトロール強化につながったり、ひいてはバイク界隈の治安維持、自助につながりますから
よろしくお願いします。
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バイクで走りたいので、出かけるときはほとんどバイクで移動しております。
そのため、バイク駐車場情報は欠かせません。
正月の初走りの目的地は川崎駅周辺でした。
川崎駅周辺もデパートの駐車場などいくつかバイク駐車場があり、ライダーにとって便利な駅です。
今回は国道15号方面が目的地だったので、市役所に設置されているバイク駐車場を目指したのですが、あいにく川崎市役所は取り壊し工事を行っていて、2か所とも閉鎖されていました。
そこでネット情報を頼りに「エコステーション21 川崎東田町バイク駐輪場」を目指したのですが……。
まずは上の写真をご覧ください。一方通行の進行方向です。
次にこの写真↑を。目的地を通りすぎて振り返ったところです。
ここのどこかを右左折したところにバイク駐車場があるはずなのですが……。
バイクから降りて歩いてうろうろしてみると……!
ありました!
発見、激ムズ!
クルマが通れない路地を入った奥にありました。
満車かどうか表示する親切看板も設置されているのですが、通りからほぼ見えないのであまり意味がないかも。
見つけにくすぎる立地条件からか、料金は10時間330円と激安です。
支払いは現金のみ、1000円札まで。
クレジットカードや交通系カードなどキャッシュレスには対応していません。
駐車方法は一般的なチェーンロック方式です。
正月の早朝だったので空いていましたが、平日の稼働状況はどうなんでしょうか。
↓ここに至るまでの道も、一方通行だらけなので難易度が高いバイク駐車場ですね。
【イベントのお知らせ】
ゆきズムじゃんぼりーvol.3 2月15日(土) 16:30~ 横浜 日ノ出町 試聴室その3
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昨日のブログ『柏で凄まじい二段階右折の交差点を見つけた』を書く前に調べていたら、こんな議事録を見つけましたので、備忘録。
(太字は筆者による)
第102回国会 交通安全対策特別委員会 第5号 昭和六十年五月十五日(水曜日) 午前十時開議○太田政府委員 (筆者註:警察庁交通局長)
ただいま原付の二段階右折の問題について具体的に御指摘があったわけでございますが、現在の過密混合化いたしました道路におきまして、車両の通行方法について明確な規定を設けませんと交通の流れの錯綜を招いていたずらに混乱を生じさせる、あるいは弱い立場の原付の運転者の方が被害を受けるというふうなことになるわけでございまして、このたびお願いいたしておりますのは、原付がある交差点で二段階右折をするか一回でするかはその原付の運転者だけが判断してその者だけがわかっているというのでは、今のような道路情勢からいたしまして必ずしも十分ではない、その交差点に参ります交通参加者のすべてがその原付がどういう行動をするであろうかということを十分予知し一理解し得る、そういう中において二段階右折というものを設ける必要性というものを認めたわけでございます。
もちろん先生から御指摘がございましたような、そういう基本的な精神といいますか、御趣旨は十分踏まえながら今後も対応していかなければならないと思いますけれども、二段階右折の問題については今申し上げましたような特別な事情がございますので、御理解賜りたいと存じます。(中略)
○玉置(一)委員 (筆者註:衆議院議員、民社党。発言当時は41歳だと思われます)
次に移りたいと思います。
今回の法案の改正の中で原付自転車の運転方法、特に右折の方法についての変更というものがございました。これは事前のお話を聞いておりますと、国際法上の関連があるということでございました。その面についての状況がどうなったか、今まで話がありましたけれども、それを簡単にお願いしたいのと、それから今まで既に保有されております方ももう何百万人というふうにおられるわけで、果たしてこの法律施行になってすぐに皆さんがなじまれるかという心配もあるわけでございますから、この変更後、法律施行の完全な形で実施されるまでの手順、それから啓蒙についてどうされるのか、この辺についてもお伺いしたいと思います。○安藤説明員 (筆者註:警察庁交通局交通企画課長)
原付の二段階右折でございますが、御指摘のように、現在原付は千四百万台で、二輪と四輪の混合交通で非常な危険を呈しているわけでございます。そういう趣旨からして、広幅員道路では、車線変更をして中心点に寄って右折することの危険性を回避するために、これは日本独特のルールになるわけでございますが、原則三車線以上の広幅員道路については自転車と同様に二段階で右折する、対面交通との接触を避けるという考えから今回とらせていただいた措置でございます。
なお、施行までの準備といたしましては、交差点によっての横断歩道の移設だとか、あるいはたまり場所あるいは交差点改良を伴う等の、必要な、安全に二段階右折できるような事前の措置は相当講じていかなければならないというふうに思っております。○玉置(一)委員
家庭の主婦の教育だとか特に高齢者の方の教育だとかというのは、これは今までこの委員会で論議をされてきたけれども、交通安全についてもなかなかうまくいかないというような状況でございまして、本当にある一定期間内でそういう切りかえができるのかなというような心配もあるわけです。
今回の附帯決議の論議をしている中で、警察当局に対する非常に不信感というか、こういうものがあったのはよく御存じだと思いますけれども、こういうことも踏まえて、取り締まりの各府県警のレベル、これを統一的にやっていただかなければ、ある府県は非常にやさしくというのは変ですが、かなり柔軟な対応ができる、片方では決まったものはしようがないということでびしびしとやるということもあるかと思うのですけれども、こういうことを踏まえて、原付だけではなくてほかのことも踏まえて、警察当局として各府県に対して今回の法改正の中でのいろいろな問題点、あるいは柔軟なというか、運用をやっていく場合にそれぞれの現状に合った形でのこれからの行政のいわゆる執行をお願いしたいと思います。
この辺について、警察庁長官、今までのいろいろな理事会でのお話を聞いておられると思うので、その点を踏まえてお話をいただきたいと思います。○鈴木(貞)政府委員 (筆者註:警察庁長官)
交通行政、これは国民行政と言ってもいいような状況でございますし、また実態から見まして、まさに広域的ですね。今制度的には都道府県警察を中心とする警察行政ということでございますけれども、交通に限りません、あらゆる面において広域的に全国的に広がっている。なかんずく交通問題、これはまさに広域的な立場からやはり全国斉一にやるということが非常に肝要と思いますので、今先生のおっしゃいました点を踏まえまして、警察庁、管区というふうなそれぞれの立場で、全国が斉一に同一の認識とレベルでそれぞれ誠実にやっていくということで指導してまいりたいし、そういうことでやってまいるように努力してまいります。
○玉置(一)委員
再び原付のお話でございますけれども、二段階右折方式になった場合に、交差点の左方に車両が一たん停止をするというような形になるわけでございまして、今までのいろいろな交差点で見ておりますと、原付の人というのは意外と前へ前へ進もうという気がありまして、道路にかなりはみ出てとまるということもあります。右折方法が変わったために、逆に言えば交差点の改良ということをやらなければいけないのではないかというような気がするわけでございまして、この辺について警察庁と建設省とどういう連携をとられて、どういうことを考えておられるか、その辺についてお聞きしたいと思います。
○太田政府委員
二段階右折は、今お話がございましたように原付の非常に多数の方を対象に実施をしていただくというようなこともありますので、当面は片側三車線以上の広幅員の道路、これから実施をしてまいりたい。
それで、全くの試算でございますけれども、片側三車線以上の道路延長というのは約二千キロぐらいはあるのじゃないか。そこにある交差点というのは、約五千ないし六千ぐらいあるのじゃないか。これはまだ全く腰だめの話で恐縮でございますけれども、かなりの数になるわけでございます。そういうところをまず最初にやってまいりたいというふうに考えておりますが、そうした場合に、今の数千という交差点の中に似、お話しのように片側三車線以上であっても交差点の向こう側に車がたまるというようなことで非常に危険な場所というのもないわけではございません。そういうところにつきましては、交差点の改良というものを含めまして、さらに自転車の横断帯だとか横断歩道の移設あるいは交差点の中に誘導標示を行うというようないろいろなことを考えましてそれで対策を講じていく、これをやるにつきましては道路管理者と十分連携をとってやってまいるという考え方でございます。
そういうような現場での措置をいろいろ行いましてもなおかつ原付の滞留スペースが確保できないというような場合には、道路標識によりまして、逆に、片側三車線以上であっても二段階右折を実施しない交差点ということではっきりさせてまいりたいというふうに考えておりますが、今御指摘の道路管理者との緊密な連携というのは、各段階におきまして十分これから詰めてまいりたいというふうに考えております。
二段階右折の周知、交差点の改良が前提である、という前提は30年経って達成されているのか。
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時速30キロ規制、二段階右折がやたらと忌み嫌われている原付ですが、乗ったこともないのに文句も言えまいと重い、昨年、念願の原付を購入しました。
車種はスズキミニタン。
70年代のミニ・モトクロッサー・レプリカです。
昨年はミニタンで横浜~鈴鹿8耐、北海道ツーリング(約3000km)に行きました。
また、横浜市は原付が停められる駐輪場があちこち整備されてますので、大きなバイクが停めにくい近所はわりとミニタンで行くようにしてます。
実際に50ccに乗ってみますと、混合交通の中での30キロはいかがなものかと確かに思うのですが、右折に関しては無理やり右側に進路変更しなくて済むという意味で、わりと安全な方法ではあるなと思う反面、例えば左折レーンからの二段階右折だとか、そもそも二段階右折を理解していない背後のドライバーさんが、左端に寄っているのに右折ウインカーを出しながら直進するっぽく交差点を徐行し始める原付に戸惑っているのが見受けられたりと、原付需要が減るにしたがって二段階右折の肩身も狭くなりつつあるなと感じている今日この頃ではあります。
ところで、先日、仕事で千葉県の柏市に行ったんですが、珍しい『原付専用信号』というのを見つけまして。
場所は柏のセブンパーク。イオンタウンみたいなイトーヨーカ堂系のショッピングモールです。
なんで原付専用信号? と思いまして、見回してみますと……。
そこは、『トの字』の交差点なんですが、原付の二段階右折用の信号になっているんですね。
通常、『トの字』型交差点だと、原付二段階右折禁止にする場合が多いんですが、二段階右折用の滞留場がわざわざ設けられています。
ですが、グーグルストリートビューからもわかるように、かなり狭いスペースです。
通常、二段階右折の場合、交差点の先まで行って、向きを変えて信号が変わるのを待つというやり方じゃないかなと思うんですが、ここの場合は直進状態で待つ感じでしょうか。
あと、二段階右折したい原付が何台も来ちゃった場合、滞留場所からはみ出て危なくないのかなとか、いろいろ思いました。
確かに、交通量の多い国道16号で原付が右の車線に向かうのは危ないですし、原付が右折禁止されてないだけでもありがたいのかも。
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