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スポーツ

2021.07.04

マン島TTとは、いかなるレースなのか。~2013公式DVDライナーノーツより

2013年のマン島TTレースDVD日本版に封入したライナーノーツのために書いた原稿を見つけたので上げておきますね。

* * * * *

TTとは、いかなるレースなのか。

「世界最古の公道オートバイレース」
「世界屈指の難コース」
「究極のロードレース」
「ライダーの聖地」
「バイクの祭典」

その形容詞はいくつもあれど、その迫力、人びとの熱い視線、熱気、そしてときおり起こる厳しい現実──。それらはきっと、意を尽くしてなお、文章でも映像でも伝えきれないのかもしれない。
本DVDのオープニングで使われている美しい海、切り立った断崖もまた、紛れもなくマン島の風景である。静寂に包まれ朝日に輝く道路もまた、何も特別な場所ではない。ただ、ほかの道路と違うのは、年に二度、世界中から集まったオートバイの猛者がそこでレースをし、それを見届けようと世界中のオートバイ・エンスージアストが集まり、地元マンクスの人びとがレースを支えていることである。

TTの歴史は、モータリゼーション勃興前夜の1904年までさかのぼる。ヨーロッパ大陸で行われていた国別対抗の国際レース、ゴードン・ベネット杯に惨敗していたイギリスの自動車産業が世界での覇権を取るべく、自国でのレース開催の機会をうかがっていた。しかし、当時ブリテン島の多くで時速20マイル(32km)規制があった上、うるさくて臭い自動車に反対する勢力が強く、それは叶わなかった。状況が変わったのは、イギリス/アイルランド自動車クラブの書記、ジュリアン・オードの口添えである。オードはマン島の総督代理ラグラン卿ジョージ・F・ヘンリーのいとこで、マン島が観光振興をしたがっていることを聞き、マン島議会に公道でレースが出来るよう掛け合ってもらったのだ。マン島は英国王室に属する島ではあるが、政治的には完全に連合王国から独立しており、法律が可決さえすればマン島でレースを開催することができる。その結果、1904年にゴードン・ベネット杯のための予選会をマン島で行うことになり、これがきっかけで1905年には自動車のTTレースが、また1907年からはオートバイのTTレースが毎年開催されることになった。
この「Tourist Trophy(=旅行者杯)」の略称である“TT”は、長距離の公道を市販車で周回する形式のロードレースを指す一般名詞として定着し、ヨーロッパ各地で“TT”レースが行われた。現在でも世界グランプリとしてオランダで行われているダッチTTは、その名残である。

ポスト・モダニゼーションの時代に入り、モータースポーツを取り巻く状況やモータースポーツに対する人びとの意識は変化していった。第二次世界大戦後は戦後復興の印として、また科学技術発達の証としてモータースポーツは発展した。TTも例外ではなく、それまでの実績を踏まえて、1949年から始まった世界グランプリの第一回目の地に選ばれたのである。こうしてマン島TTレースは名実共に世界最高峰となった。一方で、モータースポーツの人気とマシンの性能が高まった1960年代後半から70年代にかけては世界各地で死亡事故が相次ぎ、二次的な安全装置を設置しにくい公道レースは、とくにオートバイのロードレースにおいて急速に縮小され、その舞台はレース専用サーキットに移っていく。
そのような時代の流れを背景にしてもなお、マン島TTレースは百有余年を経て公道閉鎖したコースを使用し、世界最高峰のマシンとトップクラスのライダーによってレースが行われている。現代社会においてこれは奇跡としか言いようがなく、松下ヨシナリの言葉を借りるならば、これはもう「モータースポーツとは別のものであり、冒険と言っていい」のである。
そういう意味でも、現代のモータースポーツはクローズド・サーキットと公道レースは切り離された存在となっており、クローズド・サーキットのトップランカーは公道レースに出てこないのが普通である。

これに対してサイドカーTTはTTレースの中でも異質な存在である。マシンこそ安全上の理由でF-2レギュレーション、つまり600ccエンジンに抑えられているが、出場選手は2005、2006、2007、2012年の世界選手権チャンピオンであるティム・リーブズ、2009年チャンピオンのバーチャル兄弟、そして2007年チャンピオンのパトリック・ファランスなどそうそうたるドライバー/パッセンジャーが出場している。これはつまりモトGPに例えるならば、バレンティーノ・ロッシやニッキー・ヘイデン、ケーシー・ストーナーが一堂に会してレースをしているようなものなのである。事実上の世界一決定戦なのだ。
名だたる世界チャンピオンたちを迎え撃つのは、地元マン島のデイブ・モリニュー選手である。TTでこれまで16勝を挙げた彼は今年、その功績が讃えられTTコース上に「モリニューズ」というコーナー名称が加わった。
次なる17勝目、18勝目が期待されていたモリニュー/ファランス組だったが、モリニューにいつも後塵を拝していたリーブズ/ダン・セイル組がついにサイドカーTTレース1でモリニュー組を破り、初優勝を遂げた。
続くサイドカーTTレース2も、世界チャンピオンチームのベンとトム・バーチャル兄弟組がモリニュー/ファランス組を破り、初優勝を遂げるという結果となった。

ところで、今年のTTプラクティスウィークは天候に悩まされる1週間であった。降雨だけでなく霧が発生すると救急ヘリコプターが飛べないため、走行は延期または中止になる。山のうえ天候をにらみつつ、5月27日月曜日の走行が始まった矢先──。
松下ヨシナリ選手のもう一つのプロジェクト、それは日本のチーム未来の電動バイクで表彰台に日の丸を掲げたいというものであった。松下の訃報が届いたその日、チーム未来はロンドンで準備をしていたところだった。アクシデントが起きた場合はどうするのか。松下との約束を果たすため、白羽の矢はベテランのイアン・ロッカー選手に立てられた。ロッカー選手が「他のチームだったら引き受けなかっただろう」と語っていたのにはわけがある。というのも、今年50歳になる彼は、今年度限りでTT引退を表明していたのだ。これまで100レースものTTに参戦してきたレジェンドが、最終日のシニアTTまで無事に走りきりたいと願うのは至極当然のこと。だから、予定になかったTT Zeroを急に走れと知らないチームから言われても迷っただろう。
 TT Zeroはまだ発展途上のカテゴリーであり、途中の電欠やモーター焼きつきなどでリタイヤが続出していたクラスである。しかし電動バイク初搭乗のロッカー選手は見事に完走し、松下の思いをチェッカーフラッグに届けた。

さて、今年の話題と言えばジョン・マクギネス選手がゼッケン3番を付けて現れたことが挙げられる。ゼッケン3番。TTにおいてこの数字は特別な意味がある。マン島TTにおけるエースナンバーと言えば、この「3」番である。
TTは10秒ごとに1台ずつスタートするタイムトライアル形式のレースである。ゼッケンナンバーは、主に前年度の成績順に振られるが、ある程度ライダーの希望が受け入れられることもある。
10秒間隔と言えば、前を走るライダーの背が見える位置でのスタートとなる。ライダーやマシンの速さが拮抗しているのであれば、前のライダーを追いかける位置にいる方が、精神的にも、またインを刺して抜くだとか、スリップストリームを使うためのテクニック的にも、後ろを走るライダーにやや有利になる。
このため「3」番を好んで使っていたのがキング・オブ・マウンテンと称されたジョーイ・ダンロップM.B.E., O.B.E.である。北アイルランド出身のジョーイは、マン島TTで前人未到の26勝を上げた伝説のライダーで、惜しくも2000年にエストニアの公道レースの事故で逝去したが、いまだに「3」と言えばジョーイ、ジョーイと言えば「3」というほどのイメージがある。ゼッケン「3」番は永久欠番になるのではと噂されたほどである。
2013年は、ジョーイがホンダで初めて優勝した1983年から数えて30周年にあたる。これを記念して、マクギネス選手はジョーイが最後にTTで優勝したフォーミュラ1-TTのカラーリングのマシンとレザースーツが準備され、全レースでゼッケン3番を付けて登場したのである。マクギネス選手は目下、2012年までにTTで19勝しているポスト・ダンロップとも言える選手であり、これはつまり、勝利を託されたも同然のサプライズだったわけである。
ところが、そのマクギネス選手の勝利を阻み続けるライバルが登場した。チームメイトのマイケル・ダンロップ選手である。苗字からも察せられる通り、マイケルはジョーイの甥で、“mighty atom(鉄腕)”のニックネームで呼ばれていたジョーイの弟、ロバート・ダンロップの次男である。マイケルは兄ウィリアムとともにジョーイ、ロバートと同じくプロ・ロードレース・ライダーの道に進み、近年、アイルランドの公道レースやマン島のTT、サザン100などで頭角を表していた。2008年には、ノースウェスト200(北アイルランドの公道レース)で父ロバートが予選で亡くなったが、その250ccクラスの決勝で見事優勝を果たし、人びとの涙と感動を呼んだ。
そして今年ついにホンダUKのワークスライダーとなったマイケルは、20kgもの減量を行いTTや世界各地のレース転戦に備えたという。
ジョーイ・レプリカで登場したマクギネス選手は期待に違わず、TTスーパーバイクレース2周目には2位に浮上する。ところが、ピットレーンで速度違反をしてしまい、60秒のペナルティ・ピットストップを受け、勝利はその手からこぼれてしまった。その後のスーパースポーツ1、スーパーストックでも、この若き雄に勝利をもぎ取られてしまう。昨年2位の雪辱を晴らすべく日本のチーム無限が必勝体制で臨んだTT Zeroも、TT Zero以外ではチームメイトで同い年のマイケル・ラッター選手にわずか1.6秒差で勝利を譲る。続くスーパースポーツ2でもまたマイケル・ダンロップ選手に勝利を明け渡してしまった。
このマイケル・ダンロップ選手の快進撃は、2010年に前人未到のTTウィーク中に5勝を挙げたイアン・ハッチンソン選手を思わせた。
マイケルの快進撃を止めたいマクギネス選手は、やや焦りの色も見せていた。いつも家族とともにマン島入りし、常にファンサービスをこなしながらにこやかにレースウィークを過ごすマクギネス選手。しかし今年のウィークは、「夜も眠れないほど、どうやったら勝てるのかを考えていた」というのだ。
果たして、マクギネス選手のTT20勝目はあるのか。TTウィーク最終レースのシニアTT。結果はDVD本編でご確認いただきたく。

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2018.05.11

サーキットの入場料を一覧にしてみた

富士急ハイランドが「入園料無料」に 7月中旬から

という記事を目にしまして、そう言えば日本のロードレース用サーキットはほとんど入場料を取ってるよなあと思い出して一覧にしてみました。

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※単位は円

※各サーキットともに会員は入場無料。イベント時は別途。JAF割引などある場合もあります。

遊園地化している鈴鹿サーキットやツインリンクもてぎはともかく、

「サーキットってどんなところだろう?」

「モータースポーツってどんな雰囲気? ちょっと覗いてみたいな……」

という方にとって、1000円程度の入場料金ってけっこうハードルが高いのではないかなと。


袖ヶ浦フォレストレースウェイは入場が無料で、地元の方がレストランでランチを食べるために訪れたりしているみたいです。

入場料金を取ることで心理的・金銭的なハードルを上げて、結果的に場内の安全につながるのかもしれませんが、長い目で見るとどうなのかなと思った次第。

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2018.04.10

【お知らせ】5月6日スパにしサーキットスクールはレディスクラスも開催!

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愛知県蒲郡市の西浦にありますSPA西浦モーターパークで、ほぼ毎月1回ほど、サーキットスクールのインストラクターをしております。

5月6日(日)は待望のレディースクラスが開催されます!
通常クラスと同時開催ですが、女性クラスはインストラクターわたくし小林ゆきがつとめ、座学は通常クラスとは別メニューとします。
また、昼食はみんなでテーブルを囲み、親睦を深めたりお悩み相談する時間にしたいと思います。
サーキットでの女性対象スクールは稀少な機会ですので、ご興味のある方はぜひSPA西浦にお問い合わせくださいませ。
サーキット初心者の方、大歓迎です。
コースを走る前に、駐車場でブレーキや8の字など基本練習も行ないます。
※なお、通常クラスは4月9日現在満員となっております。
(女性クラスはまだ空きがあります)
詳しくは下記、またはSPA西浦のサイトをご覧くださいませ。

2輪スクール
初心者の方にも安全にフリー走行や、レースを楽しんで頂ける様、スクールを行なっております。
初心者の方と再度基本を学びたい方に特化したスクール内容となっております。
レッスン内容
レッツ、スキルアップ
うまく走れるようになる基礎からのライディングレッスン

ブレーキングやタイヤの使い方、ライン取りなど基礎から学びましょう
今回は、初心者から上級者まで対応!!
レディース スクールも同時開催!!
なお、レディース スクールも通常の装備が必要となります。
フリー走行の注意事項等をご確認下さい。

開催日:2018年5月6日(日)
受付期間:2018年4月9日(月)~4月28日(土)
インストラクター 
 岸本ヨシヒロ
 本間利彦(招待講師)
 小林ゆき(レディススクール担当)
通常スクール 定員:12名
レディーススクール 定員:6名

******************************

入金方法
 1 受付にて
 2 銀行振込  【岡崎信用金庫 井田支店 普通 8580050 伊藤レーシングサービス株式会社】
   ・受講者名義でお振込み下さい
   ・振込手数料はご負担下さい
150cc以上≪2輪枠で走行可能な車両≫
スクールでの走行は、正周り走行とします。
入金期間中に入金をお願い致します。
受付期間終了後のキャンセルはお受けできません。
定員になり次第、受付を終了させて頂きます。
皆様の参加をお待ちいたしております。


タイムテーブル
 9:00~ 9:50 受付
10:00~10:30 ミーティング
10:30~10:50 走行準備
11:00~      8の字練習(一般駐車場にて、希望者のみ)
12:00~12:50 走行1本目(コース専有時間)
14:00~14:45 座学
16:00~16:50 走行2本目(フリー走行枠を利用)
16:50~17:00 スタート練習

17:15~17:45 総括

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2016.01.15

日本のMFJはFIMと違って引き続き「ロードレース」の呼称を使用

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昨日の「FIMから“ロードレース Road Race”の文字が消えた」の件で、ではFIM傘下のMFJ(一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会)はどうなんだったっけと思ってMFJのサイトを開いてみますと。

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MFJは今年も「ロードレース」の呼称を使用するようですね。

ちなみに、MFJが管轄している競技は、

ロードレース

モトクロス

トライアル

スノーモビル

スーパーモト

エンデューロ

その他の競技

となっており、現在、ダートトラックとドラッグレースは管轄してないようですね。

ダートトラックもドラッグレースも現在は、MFJ以外のオーガナイズのもと競技が行われています。

あと、「その他の競技」とありますが、実質、ツーリングなどのイベントをここにくくっているようです。

ところで、

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2016.01.14

FIMから“ロードレース Road Race”の文字が消えた

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2016年も明け、モータースポーツカレンダーをチェックしようと、FIM 世界モーターサイクリズム連盟のサイトを見に行ってみましたところ、たいへん気になることに気付きました。

FIMでは、長らく“ロードレース Road Race”という言葉を使っていました。

それが、(おそらく)2016年より “サーキットレーシング Circuit Racing”という言葉に変更されました。

FIMによる2016年のカテゴリー分けは以下の通りとなっています。

【SPORT】

Circuit Racing

Motocross

Trial

Enduro

Rallies

Track Racing

これまでの言い方であるロードレース──ターマック(アスファルト)敷きでコーナーの連続する道路状のクローズドサーキットでのレース──を「サーキットレーシング」に言い換え、オフロード系はモトクロス、トライアル、そしてエンデューロとラリーを明確に分け、さらにはオーバル(楕円形)のコースで行われるレースを「トラックレーシング」──日本やアメリカではダートトラックと呼び、ヨーロッパではスピードウェイレース、フラットトラックなどと呼ばれる。広義にはアイスレースも含まれる──と呼び換えました。

ロードレース Road Race (またはRoad Racing) の呼び方は、モータースポーツの歴史的成り立ちに深く関係しており、そもそもモータースポーツの発祥は公道ないし道路状の場所で行われたことから名付けられたものと考えられます。

19世紀終わりから20世紀ゼロ年代にかけての黎明期には、いわゆる“AtoBレース”と呼ばれる都市間レースがヨーロッパ大陸や北アメリカ大陸で行われ、恒常的なコース設定はありませんでした。

ですから、レースの速さは現在のマン島TTレースでも使われている通り、「平均時速」が世界的な尺度であったわけです。(コースそれぞれのラップレコードは他サーキットと比べることができないが、平均速度なら世界共通で比べることができる)

それが、1905年に四輪車のレースとして始まったマン島TTレースのちにTTマウンテンコースとして恒常的コースとして設定され、経年の進化を測れるようになっていったのに加え、1907年には世界初の常設サーキットとしてイギリスのブルックランズが開設され、道路状のクローズドサーキットで行われるレースもロードレースと呼ばれるようになりました。

1970年代まで世界グランプリ選手権でさえも、ロードレースはクローズドサーキットで行うものと、公道(ないし公道的コース)で行うものがありました。

それが、世界グランプリで公道コースを排除することとなり、公道を閉鎖して行うロードレース、いわゆる“公道レース”は独自の道を歩むこととなりました。

現在、公道レースとして有名なのはマン島TTレースですが、その他にもアイルランドでは各地で開催されていますし、ヨーロッパ大陸やニュージーランドでもあちこちで開催されています。
世界規模ではありませんが、南米でも盛んなようです。

というわけで、公道レースに携わっている人にとって、「“真のロードレース Road Race”は公道レースなのだ」という言説すら聞いたりします。

わたしは、単純に呼び方とコースの種類の違いだと思っておりますが。

そのような経緯も含めての、このたびのFIMにおける呼称の変更に至ったのではないかなと思われます。


さらには、ヨーロッパでたいへん人気のあるスピードウェイレースをさらに盛り上げていくため、
サーキットトラックの呼称をあえて分けるということもしたのかもしれません。

トラックという言い方は、広義にはサーキットも含まれていたと思いますが、ここらで明確にカーブのある道路状のものをサーキットオーバルなものをトラックと呼ぼう、ということになったのではないかなと。


さて、ここで気になるのは、FIMにおける公道レースの位置付けです。


マン島TTレースは、2016年もFIM傘下のAUCがオーガナイズしており、


FIM Classic Meeting Number: FIM 196/04

というステイタスが与えられています。

この「FIMクラシックミーティング」の説明はなかなか難しいのですが、FIMのお墨付きがある伝統的なイベントですよ、みたいな感じです。

ところが、FIMの公式サイトを検索しても、今年はこのクラシックミーティングの情報が上がっておりません。

その他の公道レースに関する情報も出てこないですねぇ。

マン島政府は、マン島TTレースの運営を含めた「公道レース選手権」という“コンテンツ”を世界に売って出ようとする動きがあります。
これは、ロンドンオリンピックを請け負ったブランディング会社を立ててまでの大がかりな構想です。
もしかすると、FIM系のプロモーターと相対立するものなので、FIMは静観している? みたいな話しなのかも、とも思ったり。あくまで推測ですが。

そんなわけで、FIMからロードレースの文字が消えた、の情報でした。

ちなみに、FIMではモータースポーツの他に「ビヨンドスポーツ」という理念も掲げており、

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2013.04.06

今年も二輪車安全運転大会が全国各地で始まります

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今年も第46回を迎える二輪車安全運転全国大会に向けて、地方大会がぞくぞく開幕します。

開幕は石川県大会の5月4日(土・みどりの日)から。

石川県交通安全協会では、4月29日に練習会が行われるそうです。

以下、6月30日(日)開催の青森大会まで、47都道府県で地区大会が開催され、8月3日(土)・4日(日)には三重県の鈴鹿サーキットにて全国大会が開催されます。

詳しい日程は、こちらをご参照のほどを。


クラス分けは、

女性クラス(50cc)

高校生等クラス(50cc)

一般Aクラス(400cc)

一般Bクラス(1,100cc)

があり、また出場資格は県によっては「在住または通勤・通学先があるもの」というところもあるので、場合によっては2県ダブルエントリーが可能かも?! (詳しくは各都道府県交通安全協会にお問い合わせください)

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2013.03.09

年金関連のツイートまとめ

ブログでも何度も書いておりますが、ツイッターでもときどき、国民年金制度とモータースポーツについてつぶやいております。



なぜ、たびたびこのようなブログエントリ/ツイートしているかといいますと、サーキットも走っている知人(おとな)が「年金なんてどうせもらえないんだから払わない」と言っているのを聞いたり、人工関節や人工透析している家族がいるのに、障害年金制度を知らないがために(年金は老齢年金だけと思い込んでいた)受給が遅れた人を見聞きしたからです。

国が「みんなで支えあおう」みたいな、ぬるいスローガンでしか年金を宣伝できないのは、できれば障害年金なんか払いたくないんじゃないか、なんて穿ってしまいますよね……。

(状況によるが)加入手続きをしたその日から障害年金の受給資格が得られて、一生涯保障するなんていう太っ腹な保険は、民間ではあり得ません。
国はなぜ、そのことを知らせないのだろう? これをもっと知らしめれば、少しは加入率は上がるだろうに、なんて思います。

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2013.01.02

今日から箱根駅伝。頑張れ東洋大学!

1月2日・3日は恒例の箱根駅伝が開催されますね。

わたくしとしては、やっぱり母校・東洋大学がんばれ! でございます。

公式ウェブサイトは→箱根駅伝公式Webサイト

日テレのウェブサイトは→SAPPORO新春スポーツスペシャル 箱根駅伝

読売新聞のウェブサイトは→箱根駅伝2013


なにかと“地味”な校風の我が母校ですが、駅伝が強くなってようやく華やかさをもてるようになりました。

箱根駅伝は、「権太坂(ごんたざか)」の近所が地元ということもあり、我が心のソウル・スポーツでもあります。
テレビ中継なんかないころから、イチコクに見に行ったりしていました。

というわけで、出場するみなさん全員がんばれ! でございます。

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2012.07.23

この夏、サッカーやオリンピックの影響で子どもの交通事故が増えるかも?

今朝、バイクに乗って出かけたら、家の近所で立て続けに子ども&路上サッカー絡みのアクシデントに見舞われそうになりました。幸い、事故にはなりませんでしたけど。

第1のアクシデントは、我が家からほんの30m先の道路上で、見通しの悪い曲がり角の先で小学校2、3年生くらいの男の子たち5、6人が道路上でサッカー遊びをしておりました。

この路地は袋小路的(行き止まりではなく「6の字」状)なので、地元のクルマ以外は通らないんですけど、曲がり角は全て見通しが悪いのと、遊歩道が並行してあるので歩行者の行き来が多く、普段からかなり慎重に通っていたおかげか、もちろん大事には至りませんでした。

その場所は、ほんの20m先の遊歩道に広場があるし、50m先には中くらいの公園が、100m先には大きな公園が、300m先には巨大な公園があるという公園だらけの立地のため、わたしはバイクを止めて子どもたちに「道路でボール遊びはしてはいけないよ、公園で遊ぼうね」と声をかけたのですが、なんとなく視線を感じたので振り向くと……。

道路脇にその子どもたちの誰かの お祖母さんらしき女性がこちらを睨んでいるのです。
一般的にライダー=悪者ですからね、という視線を垣間見ましたよっと。こっちは一本橋を渡ってるんじゃないかってくらい徐行していたのに。別にエンジン吹かすようなこともなく。

急いでいたので、そのときはそのまま立ち去りましたが、いまだ道路でボール遊びをさせる大人がいるとは驚愕でした。

さらに200m先の登り坂で、今度は大きなマンション群敷地内から、コロコロコロっとサッカーボールが転がってきました。まるで、安全運転のシミュレーション装置のごとく。

案の定、道路に転がってきたボールを追いかけて、小学校2、3年生くらいの男の子が道路に飛び出しそうに走ってきました。
こんなとき、大きなバイクはエンジンや排気の「音」という安全装置(※)があり、クラクションを軽く鳴らしつつ(駐車車両の影になっていた対向車に対して)、その男の子が立ち止まるまでわたしは道路にバイクを止めて、前後から来るクルマの状況も見つつ成り行きを見守りました。

(※もちろん、大きすぎる音は「騒音」になり得ますが、ある程度の「音量」は安全に寄与しているとわたしは考えています)

自分らの子どもの頃を思い出しますと、70年代はまだ庶民にとってのモータリゼーションが進んでいたわけではなく(実際に完全なるクルマ社会に移行したのは90年代からでしょう)、通りすぎるクルマも少なく、住宅街の道路で子どもが遊ぶのは当たり前のことでした。

あと、ボール遊びというと、たしかにドッヂボールを蹴って遊ぶといったようなことはしていたけれど、男の子たちは三角ベースとかの方がメジャーだったような。当時、サッカーはまったくメジャーなスポーツではなく、横浜界隈で小学生の男の子がやるスポーツと言えば野球のリトルリーグか、柔道や剣道、スイミングなど室内スポーツだったような記憶があります。

それが、この10年ほどで完全にサッカーはメジャーなスポーツに昇格し、サッカーチームに入っていなくとも子どもたちは路上でボールを蹴って遊ぶことが増えたような気がいたします。

で、現代は高齢出産化も鑑みますと、小学生のお母さんが30代後半から40代ということも珍しくなく、その祖父母世代は60代、70代ということになります。祖父母世代の子ども時分は路上で遊ぶことが当たり前だったでしょうから、大人の目さえあれば問題ない、と考えているのかもしれません。

また、共働き率も高くなっているわけで、夏休みに入った今、小学生の面倒を見るのは、女性は主婦になるのが当たり前だった60代70代の祖父母世代が、微笑ましく道路上遊びを見守る、というホラーな夏になりつつあるのかも。

しかも、今年はオリンピックイヤー。
子どもは簡単にテレビに影響されますから、サッカーが放映されれば路上でボールを蹴るでしょうし、砲丸投げや槍投げが放映されれば路上に何かを放り投げることでしょう。
ソフトボールも野球もオリンピック種目ではないので、子どもたちは当分、公園のグランドの土に線を引いて三角ベースをやることはないのかも。

というわけで、この夏はサッカー遊びの子どもたちが輪禍に見舞われる数が増えるのではないかと危惧しているのですが、ライダー/ドライバー/サイクリストの皆さまにおかれましては、警察の言うところの「~だろう運転」「~かもしれない運転」(※)などどうでもよいです。

※警察では「大丈夫だろう運転」「子どもが飛び出すかもしれない運転」という例のように、「だろう」を楽観的、「かもしれない」を悲観的事例に当てはめて言いますけれども、「子どもが飛び出すだろう」「大丈夫かもしれない」という日本語の使い方もできるわけで、未来法仮定の交通慣用句がむしろ誤解を招いているのではないかと。

なので。


「曲がり角の先では子どもたちが遊んでいる」
「ボールは飛んでくる」
「子どもは飛び出す」
「中高年はナナメ横断する」
「横断禁止場所でも信号関係なく歩行者は横断する」
「自転車は逆走する」
「クルマもバイクも自転車も信号無視をする」
「進路変更は後方確認しないでされる」
「対向車は無理にでも右折する」

……といった具合に、「悲観的断定運転」で常に身構えておく、といった考え方が必要な時代になってきたのではないでしょうか、などと思った夏休み入りの7月の昼下がりでした。

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2012.06.01

[2012TT]マン島TTレースの「ゆるキャラ」

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マン島TTレースの「ゆるキャラ」が子どもたちを引き連れてパドックウォークにやってきました。

マン島独特の4本角の羊「ラクタン・シープ」(日本ではロフタンと記載しているところもあるようですが、本当の発音はマンクス・ガエリックのラクタンと読みます)がモデルになっていて、ちゃんとニーパッドも付いてます。


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ホンダのTTレジェンドチーム、ジョン・マクギネス(マギネス)選手が出てきたら歓声があがり、次々にサインをねだっていました。

子どもの頃からこうしてモータースポーツに親しむことで、よりいっそう、マン島におけるTTレースは地域社会の文化としてなくてはならないものになっていくのでしょう。


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