バイク関係の難関試験?!3つ~整備士、原付免許、教習指導員
オートバイ業界では意外と整備士資格を持っていない人も多いんですよね。
指定工場の認可を受けているバイクショップなら整備士資格を持ったメカニックがいるのは当然なんですが、認可を受けないショップさんとか、レーシングメカニックさんとかは案外、資格なしでお仕事されている方もたくさんいらっしゃいます。
そんなに整備士の資格って取るのが難しいんだっけ? と思って調べてみました。
【自動車整備技能登録試験】二級ガソリン
受験者数 2,974人 合格者数 1,129人 合格率 38.0%
二級二輪
受験者数 656人 合格者数 449人 合格率 68.4%
ちなみに、3級シャシ、3級ガソリン、3級ジーゼルも軒並み合格率は50%台。
それよりなにより、整備士資格が取れる専門学校ないし大学の機械科を卒業するには、ほとんどの私立校で1年間の学費100万円以上、2年で300万円弱、4年で500万円以上かかるという、経済的なハードルが立ちはだかります。
国家資格の要る士業で、人の命を預かる大切な仕事にも関わらず、バイクの整備士の場合、週休1日が普通であるとか、年収平均が他業種に比べて安いとかいう問題がありまして。
ハイレベルな整備士育成と、就業環境の向上に取り組むのは業界の早急な課題であると感じます。
続きまして。
そう言えば、意外に(数字的には) 難関な試験だったよな、と思い出したのが運転免許の中でも原付免許です。
【原付免許】受験者数 23万7,326人 合格者数 14万0,301人 合格率 59.1%
※外国免許切り換え等を含む
国家資格の中でも、合格率50%台というのは難関試験と言いたくもなりますが、実態は「勉強不足」ということがあるのではないでしょうか。
普通二輪免許や普通自動車免許取得のために教習所に通えば、学科の講義もありますが、原付の場合、昔のようにあちこちで座学講習会が行われているわけではないので、基本的には独習を強いられます。
運転免許で思い出しましたが、指定教習所の教習指導員資格もまた、国家資格の中では難関資格と言えましょう。
【教習指導員】
こちらはなかなか具体的な数字の統計がインターネット上では出てこないのですが、愛知県の統計を発見しました。
それによると、平成26年~27年の合格率は、
45.3% 65.4% 23.1%
となっています。
教習指導員の合格率は30%から60%と言われておりますので、愛知県のここ3回の合格率の幅と合致しますね。
教習指導員の資格は各都道府県公安委員会の管轄で、都道府県によって試験の年間実施回数が1~4回程度と幅があるほか、試験内容も若干異なるようです。また、合格率も都道府県によって、あるいはそのときどきによって幅があるようです。
基本的には、交通六法を丸暗記することが前提で、筆記試験、実技試験、口頭試問などが行われているようです。
教習指導員等(技能検定員等含む)の数は平成26年で約3万2000人。
これに対して、指定教習所卒業者数は約160万人(平成26年)。
四輪は事実上、一対一でしか教えられないのに加え、教習生は休みが取りやすい2月と8月前後に集中するため、少子化の時代になっても、予約が取りにくいという状況が続いているというわけです。
教習指導員資格を得るには、制度上、教習所に就職しなければ受験が難しいことに加え、実際の合格率も低い難関試験ゆえ、今後も指導員の数が増えることはなさそうです。
それに加え、教習所の廃止も進んでおり、今後も少子化なのに教習所の予約が取りにくい状況は変わらないでしょう。
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