今年は二日間に渡って行われた「いちにちレディースライダー宿」。
もはや、“いちにち”じゃないじゃん! って話はともかく、オートバイによるまちおこし活動で有名な埼玉県小鹿野町(おがのまち)に行ってきました。
毎度思いますが、横浜からだとけっこうアクセスしんどいです。
横浜北部からですと、
①いったん都内に出て環八経由関越~皆野寄居道路
②東名を下って海老名JCTから圏央道~R299
③東名を下って海老名JCTから圏央道~関越~皆野寄居道路
④東名下って海老名JCTから圏央道~中央道~R140雁坂トンネル
というルートがあるのですが、週末は
環八渋滞!
関越渋滞!
中央道渋滞!
海老名JCT呪われてる!
R299、R140流れ悪い! ほぼ全面イエローライン……
というような按配でして、横浜から片道約130~140kmあるので毎回、日帰りは躊躇してしまいます。
それでも毎年自腹ボランティアとして通っているのは、ひとえに小鹿野のみなさんのお人柄、温かさに帰りたくなる雰囲気があるからなんですよね。
前置きが長くなりましたが、そんなわけで今年も「いちにちレディースライダー宿」に参加してきました。
「好きなことやって下さいね~」とオファーを受けていたので、本当は企画立案段階から関わりたかったんですが、今年は5月から旅続きでなかなか打ち合わせに参加することができず、今年はステージイベント的に『小林ゆきのバイク基本の“き”教室』を開催させていただくことになりました。
そちらの模様は「ハミングカブのブログ」さんで紹介されております。
次回以降、環境が整えば実際に走っていただきながらのスクールも考えております。
さて、土曜日の「美・乗・コン」を終え、日曜日は各地の女性ライダーさんをおもてなしすることが目的の「いちにちレディースライダー宿」が始まりました。
今年は昨年と少し趣向を変えて、
・場所をバイクの森駐車場に
・有名女性ライダーのトークショーはなしに。そのかわり、交流する時間を多くとる
・子ども歌舞伎を披露
・来場した女性ライダーたちに秩父銘仙(秩父に伝わる織物の着物)を着てもらい、小鹿野の町を散策してもらう
このような内容で開催されました。
今年のゲストライダーです。左から、小鹿野にあるライダーズカフェ Moto Green Gの看板娘もやっている木村亜美さん、小鹿野観光バイク大使の俳優でタレントの山口良一さん、わたくし小林ゆき、そしてしゃべり屋ライターバイク乗りでメリリーモトを主宰する柴田奈緒美さん。
亜美さんと奈緒美さんは秩父銘仙を着て会場を盛り上げてくれました。
また、奈緒美ちゃんは一日中マイクを持ってMCをつとめました。
定例の、小鹿神社神主さんによる交通安全祈願が行われました。
今年初めての試みとして、小鹿野に古くから伝わる伝統歌舞伎で今回は子ども歌舞伎が披露されました。
このような地域に根ざす歌舞伎は、伝統歌舞伎、地域歌舞伎、民俗歌舞伎などと呼ばれ、文化人類学のテーマにもなるほど歴史あるものです。
今回、いちにちレディースライダー宿で子ども歌舞伎が披露されたのは、こうした小鹿野の文化を広めるとともに、地域のひとびとにオートバイによるまちおこしを知ってもらうという両方の目的があると言えましょう。
今回、初舞台という小学校2年生の子たちもいて、たいへん初々しく可愛くて、上演直後は記念撮影の列が出来るほどでした。
小鹿野は人口1万3000人ほどの小さな町ですが、イベントごとにはめっぽう強い町だと思います。
テントや舞台はあっと言う間に建ちますし、というか道具が揃っているのがスゴイ。
しかも、こんな立派な音響機械まで揃っています。小鹿野歌舞伎で全国を公演して回るので、町が機材を持っているのだそうです。
今回、開催された場所が町の目抜き通りから少し距離のあるバイクの森駐車場(般若の丘公園)だったので、町とライダーが分離されてしまうのでは……という懸念に対しても抜かりはありません。
秩父銘仙を来場した女性ライダーに着てもらい、クルマで町中心部まで送り迎えして散策してもらう、という試みが実施されました。
このような取り組みは、
・小鹿野名物に実際に触れていただく
・バイクで来たライダーなのに着物を着付けてもらうという非日常体験
・着物で町を散策し、小鹿野の風土に触れていただく
・着物の女性が町を歩くことで賑わいと華やかさを演出することに貢献していただく
のような効果があったと思います。
実際、取材に訪れていたNHKニュースも、この様子をフィーチャーしていました。
(NHK首都圏ニュースにて放送されました)
そんな小鹿野町はこんな町です。
伝統的な建物が点在していたり……
何気なく蔵があったり……
昭和が残っていたり……
懐かしい路地裏があったり……
歴史を感じさせる路地裏だってありますし……
町散策のための看板も完備されており……
ウエルカムライダーズおがの活動に協賛しているお店/施設にはバイク用の駐車場があって、ライダーカフェMoto Green Gには屋根付き駐車場もあります。
さて。
バイクの森会場では、小鹿野のグルメも多数出展されていました。
新・小鹿野名物歌舞伎焼き。
ウエルカムライダーズおがののロゴが焼き印されます。100円。
ふわっふわの食感が楽しいかき氷は、小鹿野ならではのブルーベリーソース、トマトソース、カボスソースから選ぶことができ、なんとこの日は商工会議所がスポンサーとなって無料で振る舞われました。
3つのソース、たいへん美味しかったので買えないか打診したところ、小売りはしていないそうで、もし味わいたければかき氷を出しているお店で食べて下さい、とのこと。
新小鹿野名物のパレオパラドキシア・クッキーも。
クッキーになるとこんなにかわいらしいんですが、ホンモノはこんなヤツらしいです。
丘の上にヤツはいます。
そんなこんなで、今年も楽しくイベントに関わらせていただきました。
何がすごいって、みんな手弁当でこのイベントに関わっていることなんですよね。誰かが儲かるからやる、そんなゲスい感じでやっている人は誰一人としていなくて。
もちろん、課題や問題点もありますし、外の人間から見ればもっとこうすればいいのにと思う点もなくはないのですが、気長に末永く、単なるイベントごとではなく「活動」として続けていっていただければと思い見守っていく所存であります。