G-FP2DF1P69Y この夏、サッカーやオリンピックの影響で子どもの交通事故が増えるかも?: 小林ゆきBIKE.blog

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2012.07.23

この夏、サッカーやオリンピックの影響で子どもの交通事故が増えるかも?

今朝、バイクに乗って出かけたら、家の近所で立て続けに子ども&路上サッカー絡みのアクシデントに見舞われそうになりました。幸い、事故にはなりませんでしたけど。

第1のアクシデントは、我が家からほんの30m先の道路上で、見通しの悪い曲がり角の先で小学校2、3年生くらいの男の子たち5、6人が道路上でサッカー遊びをしておりました。

この路地は袋小路的(行き止まりではなく「6の字」状)なので、地元のクルマ以外は通らないんですけど、曲がり角は全て見通しが悪いのと、遊歩道が並行してあるので歩行者の行き来が多く、普段からかなり慎重に通っていたおかげか、もちろん大事には至りませんでした。

その場所は、ほんの20m先の遊歩道に広場があるし、50m先には中くらいの公園が、100m先には大きな公園が、300m先には巨大な公園があるという公園だらけの立地のため、わたしはバイクを止めて子どもたちに「道路でボール遊びはしてはいけないよ、公園で遊ぼうね」と声をかけたのですが、なんとなく視線を感じたので振り向くと……。

道路脇にその子どもたちの誰かの お祖母さんらしき女性がこちらを睨んでいるのです。
一般的にライダー=悪者ですからね、という視線を垣間見ましたよっと。こっちは一本橋を渡ってるんじゃないかってくらい徐行していたのに。別にエンジン吹かすようなこともなく。

急いでいたので、そのときはそのまま立ち去りましたが、いまだ道路でボール遊びをさせる大人がいるとは驚愕でした。

さらに200m先の登り坂で、今度は大きなマンション群敷地内から、コロコロコロっとサッカーボールが転がってきました。まるで、安全運転のシミュレーション装置のごとく。

案の定、道路に転がってきたボールを追いかけて、小学校2、3年生くらいの男の子が道路に飛び出しそうに走ってきました。
こんなとき、大きなバイクはエンジンや排気の「音」という安全装置(※)があり、クラクションを軽く鳴らしつつ(駐車車両の影になっていた対向車に対して)、その男の子が立ち止まるまでわたしは道路にバイクを止めて、前後から来るクルマの状況も見つつ成り行きを見守りました。

(※もちろん、大きすぎる音は「騒音」になり得ますが、ある程度の「音量」は安全に寄与しているとわたしは考えています)

自分らの子どもの頃を思い出しますと、70年代はまだ庶民にとってのモータリゼーションが進んでいたわけではなく(実際に完全なるクルマ社会に移行したのは90年代からでしょう)、通りすぎるクルマも少なく、住宅街の道路で子どもが遊ぶのは当たり前のことでした。

あと、ボール遊びというと、たしかにドッヂボールを蹴って遊ぶといったようなことはしていたけれど、男の子たちは三角ベースとかの方がメジャーだったような。当時、サッカーはまったくメジャーなスポーツではなく、横浜界隈で小学生の男の子がやるスポーツと言えば野球のリトルリーグか、柔道や剣道、スイミングなど室内スポーツだったような記憶があります。

それが、この10年ほどで完全にサッカーはメジャーなスポーツに昇格し、サッカーチームに入っていなくとも子どもたちは路上でボールを蹴って遊ぶことが増えたような気がいたします。

で、現代は高齢出産化も鑑みますと、小学生のお母さんが30代後半から40代ということも珍しくなく、その祖父母世代は60代、70代ということになります。祖父母世代の子ども時分は路上で遊ぶことが当たり前だったでしょうから、大人の目さえあれば問題ない、と考えているのかもしれません。

また、共働き率も高くなっているわけで、夏休みに入った今、小学生の面倒を見るのは、女性は主婦になるのが当たり前だった60代70代の祖父母世代が、微笑ましく道路上遊びを見守る、というホラーな夏になりつつあるのかも。

しかも、今年はオリンピックイヤー。
子どもは簡単にテレビに影響されますから、サッカーが放映されれば路上でボールを蹴るでしょうし、砲丸投げや槍投げが放映されれば路上に何かを放り投げることでしょう。
ソフトボールも野球もオリンピック種目ではないので、子どもたちは当分、公園のグランドの土に線を引いて三角ベースをやることはないのかも。

というわけで、この夏はサッカー遊びの子どもたちが輪禍に見舞われる数が増えるのではないかと危惧しているのですが、ライダー/ドライバー/サイクリストの皆さまにおかれましては、警察の言うところの「~だろう運転」「~かもしれない運転」(※)などどうでもよいです。

※警察では「大丈夫だろう運転」「子どもが飛び出すかもしれない運転」という例のように、「だろう」を楽観的、「かもしれない」を悲観的事例に当てはめて言いますけれども、「子どもが飛び出すだろう」「大丈夫かもしれない」という日本語の使い方もできるわけで、未来法仮定の交通慣用句がむしろ誤解を招いているのではないかと。

なので。


「曲がり角の先では子どもたちが遊んでいる」
「ボールは飛んでくる」
「子どもは飛び出す」
「中高年はナナメ横断する」
「横断禁止場所でも信号関係なく歩行者は横断する」
「自転車は逆走する」
「クルマもバイクも自転車も信号無視をする」
「進路変更は後方確認しないでされる」
「対向車は無理にでも右折する」

……といった具合に、「悲観的断定運転」で常に身構えておく、といった考え方が必要な時代になってきたのではないでしょうか、などと思った夏休み入りの7月の昼下がりでした。

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