あらかじめドーピングに配慮してくれる病院:モータースポーツの選手は食べ物や風邪薬・アレルギーの薬にも細心の注意を
先日、受け取った処方箋に、「競技会検査時に使用可能とされている薬剤です」との文言があって、驚くとともに、モータースポーツに関わる人間として心強いなと感じました。
その病院は、スポーツ整形外科も有している病院で、姉妹組織の学校にはスポーツの強豪校もあるため、あらかじめ配慮が行き届いているということなのでしょう。
そのような病院やクリニックはまだまだ少ないと思われますので、スポーツ選手が医療機関にかかるときは、医師や薬剤師に、自らモータースポーツの選手であることを告げるとともに、ドーピングに引っかからない薬の処方を自ら求める必要があるでしょう。
ところで、自転車ロードレースのコンタドール選手がドーピング違反により2年間の資格停止処分を受けることとなったというニュースがありました。
引っかかったのは、「クレンブテロール」という成分。
中国やメキシコの豚に投与されていることがあり、無自覚にこれらの食品を食したとしても、ドーピング検査で検出されれば、裁定の対象となってしまいます。
日本で売られている豚肉は、いわゆるポジティブリストにより、輸入肉も不検出が求められているそうですが、まれに検出されることも。(参考→厚労省の報道発表資料)
スポーツ選手は、輸入肉には注意するとともに、国産なのか輸入品なのか判別が付かない外食でも注意が必要でしょう。
また、喘息や気管支炎の治療薬としてクレンブテロールがあり、これらの疾患に罹っているスポーツ選手は、処方に注意しなければなりません。(参考→クレンブテロール)
このクレンブテロールのドーピング問題について、世界ドーピング防止機構から、注意喚起がなされているとのこと。(pdf)
MFJのサイトにもドーピング検査に関するページがありますが、情報が古く、2010年度版の禁止表がいまだに載っています。
細心情報は、日本アンチドーピング機構の禁止表のページにありますので、モータースポーツ選手の皆さまは、各自でぜひ確認を。
特定競技の禁止物質として、FIMはアルコールを挙げています。
また、2012年の監視プログラムに、競技会のみ、興奮薬として、カフェイン、ニコチンなども加わりました。
喘息や各種アレルギーの薬、市販薬の風邪薬や漢方薬にも禁止物質が含まれている場合があり、スポーツ選手はこれらにも注意が必要です。
【関連リンク】
FIA、ドーピング問題でIOC追放
モータースポーツとアンチ・ドーピング
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