あんまり話題になってないけど、昨年平成23年度の交通事故概況を知っておこう
平成4年の二度目のピーク以来減り続けている交通事故死者数。
昭和45年を100とすると、昨年度は28にまで減りました。
喜ばしいニュースはあまりニュースにならないのか、そう言えば話題に上らないなあ、と思い、再確認です。
平成23年交通事故死者数 4,611人
うち二輪車の死者数 846人
この数字を、心の隅のどこかにとどめておきたい。
一人一人の死はそれぞれ尊く重く、こうして数字にまとめることになんの意味があるのか、というご意見もあるでしょうが、年次推移を見るためには、どうしても総数にまとめなければなりません。
また、例えば、全国の一年間の死者数=126万人(平成23年)、自殺者数=3万人(平成23年)、水難事故死者数=877人(平成22年)、山岳遭難死者数=294人(平成22年)などと比べると、二輪車による交通事故死者数=自動二輪513人+原付333人=合計846人という数字はどれくらいの位置にあるのか、感覚的なリスクを感じることができるのではないでしょうか。
それでは、概況です。
平成23年中の交通事故概況発生件数69万1,9322件(前年比-3万3,841件、-4.7%)
うち死亡事故4,480件( 同-246件、-5.2%)(発生24時間以内死者数)
死者数 4,611人( 同-252人、-5.2%)
負傷者数85万4,489人( 同-4万1,719人、-4.7%)
【参考:11月末現在】
30日以内死者数4,867人(前年比-213人、-4.2% 比率1.18倍)
注:「死者数」とは、交通事故発生から24時間以内に死亡した人数をいい、「30日以内死者数」とは、交通事故発生から30日以内に死亡した人数をいう。また、「比率」は、死者数(24時間以内)に対する30日以内死者数の比率である。
以上、警察庁の発表資料より。
状態別死者をみてみますと、「前年と比較すると自動二輪車乗車中を除く全ての状態で減少」しているとのこと。
二輪車乗車中の状況を見ていきますと。
自動二輪車乗車中 513人(前年度比数+1人)原付乗車中 333人(同-26人)
なんだ、一人しか増えてないじゃないか、と思ったのですが、年齢別を見ますと、気になる数字が出てきました。
以下、年齢層別(一部抜粋)の自動二輪の運転中と同乗中の死者数と前年度比です。
年齢層別・状態別死者数(平成23年中)自動二輪乗車中死者数
16~19歳 運転中 55(+4) 同乗中 6(+1) 合計 61(+5)
25~29歳 運転中 52(+2) 同乗中 1(+1) 合計 53(+3)30~39歳 運転中 91(-21) 同乗中 0 (0) 合計 91 (-21)
40~49歳 運転中 115(+18) 同乗中1(+1) 合計 116 (+19)
50~59歳 運転中 59(+5) 同乗中 3 (+1) 合計 62(+6)
60~64歳 運転中 19(+5) 同乗中 0(0) 合計 19(+5)
ちょっとソースが出てこないのですが、とある県の昨年の事故統計で、原付二種の事故死者は、全て30代・40代・50代で、時間帯は朝夕の通勤時間だったような記憶があります。
原付二種の利便性が見直され、回帰現象が起きている昨今、働き盛りが輪禍で奪われてしまうのはなんとも痛ましいものです。二輪ユーザーが注意するのはもちろん、四輪もとくに右直(四輪が右折、二輪が直進)に気をつけて、今年度はさらにこの数字が減っていくことを期待したいものです。
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