G-FP2DF1P69Y 小林ゆきBIKE.blog: 2011年3月

« 2011年2月 | トップページ | 2011年4月 »

2011年3月

2011.03.30

日本にはバイク文化があるじゃないか

震災復興のために、バイクがどのように役立てるのか。

災害救助、緊急援助・支援の段階から、復興の段階に徐々に向かおうとしているいま、バイク──とくに原付、原付二種、軽二輪(250ccクラス)、小型二輪の普通二輪免許で乗れる排気量(400ccクラス)あたり──のバイクの被災地における役割は、何かしらあるんではないかと思っています。

とくに、そもそも公共交通機関が衰退していた郊外型地方都市・農村・漁村の交通手段は、バブル前後からの20年間で、鉄道やバスなどの公共交通機関からクルマ社会に完全に移行していました。そこへ、地震の影響による道路被害や津波被害の結果、バイクは、

(1)移動手段としてのバイク

(2)情報伝達手段としてのバイク

としてその役割が期待できるのではないかと思います。
実際、すでに全国オートバイ協同組合連合会のバイクレスキュー隊が宮城県の要請を受けて、石巻市で物資の運搬や情報収集などのボランティア活動にあたっています。

この活動は外部からの働きかけによるボランティア活動としてのバイクの役割ですが、今後は、そこに生活する人びとにとってのバイクが、復興に一役買うことができるのではないでしょうか。

* * * * *

さて、ここからは現在バイクに乗っている/作っている/販売しているユーザーに向けてのメッセージ。

以前からたびたび申し上げているように、わたしは

「バイクは趣味の乗り物である前に、移動するための乗り物である」

と主張しています。これは何も、バイクの趣味性を否定するものではありません。バイクの利便性、バイクの快適性、爽快さを経験し、それらの何かを極めたい一部の人びとがバイクを趣味の対象にするのであって、バイクという存在そのものが交通社会の中に組み込まれる存在である限り、バイクの本質は第一義に「移動するための乗り物」でなければならないと考えています。

それはつまり、止まる・走る・曲がる、排気音や排出ガスなどの性能が現代の交通社会というシステムの中でいかに他の交通と共生できるかが、バイクに要求されるもっとも重要な性能なのであり、原付スクーターやスーパーカブなどビジネスバイクから、2、300万円もするスーパースポーツまで、基本的に等しく要求されるべき部分であるとわたしは考えています。

その上で、よりエンジン性能を求めたい人はエンジンチューニングをすればよいし、ブレーキ性能を高めたい人はカスタムすればよい。見た目をドレスアップしたい人はカスタムやペイントなどで飾ればよいし、メンテナンスを極めたい人はレストアという楽しみがある。歴史を語りたい人は旧車のコレクションをするなど。スポーツを極めたい人は、サーキットなどで腕を磨けばよいし、バイクのスポーツを楽しみたい人は観戦という方法もあるのです。

これまでも弊ブログで、「バイクは趣味の乗り物か、コモディティか」(2006.10.30)と題したエントリーでは、白モノ家電化するスーパースポーツモデルに言及し、「ドゥカティ・ニューモンスター696の発表会に行ってきた」(2008.06.16)では、

確かに、バイク業界は過去、生活必需品・社会の必要性から発展して、80年代にはバイクブームを経て“趣味の乗り物”として一部マニアのものだけに淘汰されてしまった感がある。

と書きました。

バイク業界に必要なのはトラフィック増」(2007.10.28)では、

日本の二輪車販売台数を支えていたのは、紛れもなく50㏄、原動機付き自転車である。免許制度、保険制度、車両区分制度などありとあらゆる国策に支えられて、「手軽に免許が取れて、手軽に購入できて、手軽に利用できる便利な乗り物」として、下は16歳から乗れる、歳を取ったらバスより便利、タクシーより安い、自家用車より場所を取らない乗り物として普及してきたハズだ。

と書きました。これに関連して、JAMAGAZINE 2010年7月号に『仕事・生活のバイクの現状とこれから』という文章を書きましたが、その中で、バイクの使い方は大きく分けて、「趣味のバイク・生活のバイク・仕事のバイク」の3つがあり、

「「仕事のバイク」の側面に関して、例えば警察の白バイによる警ら、郵便や新聞などの配達業務は現代日本の生活に深く浸透しており、当面変わることはないだろう」

と指摘しました。
とくに個別宅配の分野において、これほどまでに産業や社会生活にバイクが溶け込んでいる文化は、日本ならではと言えるでしょう。すなわち、これが日本のバイク文化の一端です。

JAMAGAZINの後半には、「4-1.バイクの用途に福祉の視点を」と題して、

「バイクの使用目的に「福祉」の視点を加えたらどうであろうか。買い物のための移動も、自分のためでなく、介護や介助が必要な人のための移動手段として二輪車を使うということになると、とたんにそれは社会全体の問題になってくる。個人的な欲求によるわがままな利用という響きのある「マイカー(=自家用車)」も、福祉の視点を枠組みに加えると、さまざまな改革が可能になってくるのではないか。
 公共交通機関の整備や維持には自治体に莫大な費用負担がかかる。空気を運ぶような使い方のクルマではなく、駐車スペースが少なくて済む二輪車を必要に応じて駐車禁止区域を解除し、利用しやすいような道路環境を整備するほうが、公共交通機関を整備・維持するより格段に安く済むし、ニーズに合った移動手段を確保することにもつながる。
 あるいは現在、郵便や電報の配達や医師の緊急往診や患者搬送に限られている「駐車禁止除外指定車標章」交付を、バイクに限って、対象を医師の定期往診や福祉関係者にまで広げることはできないか。省スペース・省燃費なバイクなら、福祉の視点でのアプローチが可能であると筆者は考えている」

のような提言を行いました。
すなわち、バイクの目的が運転者そのものの移動だけでなく、「誰かのためを目的とした移動」であるならば、そこには「福祉の視点が必要である」と言いたかったわけです。

* * * * *

さて、ここからは今、バイクに乗っていない方々に向けて、バイク業界側から働きかけたいメッセージです。

バイクは、優れてパーソナルな乗り物です。

バイクはたくさんの荷物が積めない。
バイクはたくさんの人を乗せることができない。

しかし、バイクには機動力があります。
クルマが入り込めない狭い場所でも進むことができます。駐車禁止エリアの少ない郊外や地方都市、農村、漁村なら気兼ねなく、一軒一軒回ることができます。

英語の交通を意味する語、transportationや、中国語の「交通」には、「情報」という意味もあります。
日本語の交通は、道路交通など陸運や海運、空輸、鉄道を指すことが多いのですが、移動するのは人や乗り物だけでなく、情報を伴って移動する、というわけです。

その情報の毛細血管をアナログ的につなぐには、バイクはなかなかに優れた乗り物ではないかと思います。

バイクは、登坂能力を保ったまま航続距離が伸ばせます。
自転車にはきつい山坂でも、バイクなら進むことができます。

原付ですらも運転免許が要るし、ヘルメット着用、時速30キロ規制など制限も多々ありますが、たとえばホンダTODAYなら4.6リットルタンクで燃費は届出値で73km/L。話半分としても、1回の給油で100km以上はゆうに走ります。スーパーカブやバーディなら燃費は届出値で100km/L以上。一回の給油(150円前後/1リットル×3リットル程度=500円くらい)で200~300kmは走ることができるのです。

バイクはそれなりの荷物を積んだまま走り続けることができます。
原付なら積載重量30kgまで、原付二種以上なら60kgも積むことができます。
原付二種以上なら二人乗りすることだってできます。

バイクはクルマに比べて劇的に維持費が安いです。
バイクの価格も、免許取得費用も、軽自動車税も、重量税も、自賠責保険も、任意保険も、ぜーんぶ安い。任意保険は原付・原付二種ならクルマのファミリー特約でまかなえてしまいます。

とりあえずの移動手段が必要な16歳以上の方なら、選択肢にあっていいはず。

問題は運転免許かもしれません。

もしかしたら、この20年ですっかり衰退してしまったバイク需要によって、バイクに乗るためには何が必要か、どうすればいいのか、という情報が人びとの頭の中からすっぽり抜け落ちさせているかもしれませんね。

たとえば、

・普通自動車以上の四輪自動車免許を持っていれば原付自転車を運転することができる

・原付、普通二輪(小型限定)、普通二輪(限定なし)は16歳から免許が取得できる

・原付免許はペーパーテストだけで取得可能(取得後、実技講習義務あり)

のような、基本的な情報ですら、考えが至る人が少ないかもしれません。

復興のために移動手段がどうしても必要、だけどクルマを購入するには100万円くらいもかかってしまう……、まだ18歳になっていないけど、とりあえずの移動手段が欲しい、そんな方は「バイク」という選択肢があることを考えてみてもいいんじゃないでしょうか。

現在、普通自動車・中型自動車免許をお持ちの方なら、普通二輪の小型AT限定免許取得を視野に入れてはいかがでしょうか。
もし、指定教習所に通うとすれば、学科1時間+実技8時間+検定で、だいたい最短4~5日間から1週間以内で取得可能ですし、教習料金はだいたい5万円程度です。
運転免許試験場なら、検定料+試験車使用料で4600円、交付手数料(2100円)合わせて一回で合格すれば全部で6700円しかかかりません。
普通二輪の小型限定免許は、125ccまでのバイクに乗ることができ、時速30キロや二段階右折の呪縛がなくなります。また、二人乗りが可能になり(取得1年後から)、積載重量が大幅に増えます。

もちろん、バイクは雨天や荒天に弱いですし、地方によっては冬場に乗るのはキツいでしょう。
バイクならではの安全運転テクニックがありますし、できるだけ安全な装備があった方がいいし、多少の整備の知識があれば尚よし。気軽に、無邪気に、誰にでもおすすめできる乗り物でもない、とバイク乗りの立場からも思います。

でも。
もうすぐやってくるであろう春先から、バイクに乗りにくくなる冬場までの約半年ちょっと。とりあえずの移動手段として、バイクは復興を手助けすることができるかもしれません

そういう意味でも、とりあえずバイク、そう考えているかもしれない方々に対して、バイク販売店さんは良質のバイクや整備技術を提供していただきたいし、安全運転やスポーツライディングに長けている方々は運転のアドバイスをしていただければと思います。
そのための準備は今からだって遅くないし、今後もできるだけ息の長い支援活動として、バイク側からのアプローチが可能ではないかと思うのです。

| | | トラックバック (0)

2011.03.25

バイク関係業界からの支援など追加情報

気付いた情報をアトランダムに追加しておきます。

スズキ 追加支援
(義援金3,000万円に加え、下記の追加支援)
●支援物資の提供
・軽自動車 50台 : 軽トラック(キャリイ)等
・二輪車  100台 : 原付一種スクーター(レッツ4)等
・その他支援物資 : 飲料水、医薬品等
※支援物資と義援金を合わせ、総額1億円相当の支援

●募金活動の開始
・スズキ株式会社、およびスズキグループ社員による災害支援募金活動

ヤマハ発動機 追加支援
●支援物資の提供
・飲料水  ペットボトル飲料水(1.5リットル) 4,000本
・毛布 170枚
・簡易トイレ 5,400ヶ

●電動アシスト自転車「PAS」の139台の緊急出荷

ダイドードリンコ 義援金、緊急支援物資(pdf)
・義援金 5,000 万円
・緊急支援物資としてmiu 480ml ペットボトル 5,040 ケース(12万960本)
・各地方自治体との災害支援協定に基づき、飲料の無償提供を実施

ザ コカ・コーラ カンパニー 日本コカ・コーラ 復興支援基金など
・総額6億円(730万米ドル)の緊急支援(現金および飲料)
・「コカ・コーラ 復興支援基金」を設立、コカ・コーラの支援総額は25億円
・700万本を超える飲料(水、茶、スポーツドリンクなど)の提供
・災害対応自動販売機による製品の無償提供

WEBオートバイによるまとめ「<災害復興支援>ロードレース界では!Part1
<災害復興支援>二輪&ロードレース界では! Part2

電通パブリックリレーションズの「東北地方太平洋沖地震 各企業のこれまでの対応について」のまとめもご参考までに

ダーヌポことDirtNPには土系の情報がたくさんあります

トライアンフジャパン イベントをチャリティとして開催(HPはこれから作成されるとのこと。以下プレスリリースのコピペ)

名称: 「13th National R.A.T. “HEART” Rally in Japan」
(第13 回ナショナルR.A.T.“ハート”ラリー・イン・ジャパン
開催日時: 2011 年5 月29 日(日) 13:00 – 14:30 (受付開始11:00~)
開催場所: アートランドホテル蓼科
〒391-0395 長野県茅野市蓼科高原4035 http://www.hoteltateshina.co.jp/
参加資格: R.A.T. 会員及びトライアンフオーナー、主旨にご賛同いただける皆さますべて
参加費: 参加無料(参加記念品やドリンクの無料配布はございません)
催事内容: ・記念品チャリティ販売 ・集合記念撮影
・チャリティオークション
・八ヶ岳泉龍太鼓特別公演http://senryudaiko.com/ 他
*試乗会は中止となりました
主催: トライアンフジャパン株式会社
後援: 茅野市、茅野商工会議所、茅野市観光連盟、蓼科高原集客拡大会議、蓼科観光協会
協賛/協力: アートランドホテル蓼科、東洋観光事業株式会社、株式会社トロン、蓼科高原バラクラ・イングリッシュガーデン、株式会社ピラタスロープウェイ、ポニーハウスサラダガーデン、株式会社ユーズミュージック、株式会社ロックのこころ、風まかせ、タンデムスタイル、レディースバイク、ゴーグル、モトナビ、フリーライドマガジン、モトマグジャパン、別冊モーターサイクリスト、ヤングマシン、ビッグマシン、EDGE、ロードライダー、アウトライダー、ガ
ルル、ライダースクラブ、培倶人、トライアンフジャパン正規販売店各社他予定(順不同)
*今後の状況によって、開催内容を変更、あるいは中止する場合もございます。予めご了承ください。


ホンダ 被災地の通行実績情報マップ
Google自動車・通行実績情報マップ

ホンダ 発電機を利用の際の注意
・屋内で絶対に使わない
・ガソリンはポリタンクで持ち運びしてはいけない
など

川崎重工業 カワサキ非常用ガスタービン発電設備を計画停電時に運用する際の注意

あと、読者の方から情報いただいたので追加です。

ピースライダースクラブ奈良支部の募金活動
場所:針テラス(名阪国道の大型道の駅、奈良県奈良市針町345)
日時:3月27日(日)09:00-15:00
主催者:ピースライダーズクラブ奈良支部
収益の行方:全額、日本赤十字に寄付します。
備考:針テラス管理事務所(電話番号 0743-82-5533)の許可取得済みです。


| | | トラックバック (0)

2011.03.24

東日本大震災~バイク業界からの救援・支援の動きまとめ

いったい、このブログに何を書けばいいのかずっと考えていて、しばらく手が止まっていました。

本来ならあちこち電話をかけて一次情報を収集しなければならないのでしょうけど、いろいろ考えた末、今は電話は遠慮するとして、ネットで集められる情報をできるだけまとめておこうと思います。

いまなお、救援・支援を待っている方々、そして救援・支援をしたいけどどうしたらいいかわからないというバイク業界の方々、ここにある情報をご参考にしていただければ幸いです。

また、ここに挙げている情報は、ここ数日までの情報なので、すでに古い情報、継続されている情報、新たに別の活動をされている情報などが入り交じっております。

必要とされている物資や活動は日々、変わります。
被災地向けの支援を考えておられるかた/団体は、各地のボランティアセンター(略称:ボラセン)や社会福祉協議会(略称:社協・しゃきょう)、また各地のNPOやショップ、自治体などで個々のニーズを随時把握されることをおすすめします。

一人だと「個人」ですが、まとまれば「組織」となります。まとまった方がパワーになることがよくあります。

(以下、敬称略、順不同。情報に偏りがありますし、拾いきれていない情報が多々ありますがご容赦いただけるとありがたいです)

トレックフィールド
仙台にあるオフロード用品店。自宅避難・買い物難民の方々向けに、運送会社の営業所止めを利用して支援物資を募り、仕分けして配布する活動をしています。

支援物資携え被災地へ 九州の中学生ライダーら(くまにちコム 2011年03月21日)
HSR九州に支援物資を持ち寄り、自ら岩手県藤沢町へ向かう、とのこと。

(社)日本自動車整備振興会連合会
被災地の自動車整備業界の復興のための「東日本大震災自動車整備義援金」を募っている。

FIM
FIM(国際モーターサイクリズム連盟)とは、MFJ(財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会)が加盟するモーターサイクルスポーツ統括団体です。Japan/Earthquake Donationを展開中。

負けるな東北!北海道チャリティーモトクロス走行会
日時:2011年3月27日(日)受付10:00より随時
場所:苫小牧市浜厚真冬季モトクロスコース
走行料(義援金):2,000円以上
対象車種:65cc以上(サンド質路面のため)

兵庫県二輪自動車協同組合
3月16日開催の鈴鹿サーキット走行会にて募金箱を設置、日本赤十字社東北関東大震災義援金に寄付されたとのこと。

大阪オートバイ事業組合(ヒメカワブログの情報にリンク)
姫路カワサキにて支援物資のとりまとめ、バイクによる災害派遣ボランティアのとりまとめを行っています。

特定非営利活動法人 千葉レスキューサポートバイク
旭市災害ボランティアセンターにて支援活動中

東京レスキューバイク
東海村社会福祉協議会へガソリン90L輸送、など

※全国オートバイ共同組合連合会と全国のレスキューバイクネットワークは、連携を持って各地で活動していると思われます。

RACING TEAM 森のくまさん 佐藤塾
仙台市を本拠地とする老舗レーシングチームが支援物資を募集しています。

静岡市危機管理部防災対策課 被災地への支援(pdf)
危機管理部(情報収集要員)
15日 第1陣 職員1 名、オフロードバイク隊4名(車両2台、バイク4 台)、仙台市
19日 第2陣 職員1 名、オフロードバイク隊3 名、仙台市
23日 第3陣 職員1 名、オフロードバイク隊3 名、仙台市

太宰府市のバイクランド
災害義援金バザーを開催中。

BIGTANK MAGAZINEのオンラインショップでの震災支援キャンペーン
エンデューロやラリーなどの情報誌、BIGTANK MAGAZINEのオンラインショップで売り上げの一部を義援金として寄付するとのこと。

SAVE JAPAN
モータースポーツ業界から義援金募集の取り組み。

RIDE AGAIN SUGO
SUGOのエンデューロのための義援金募集。

チームオレンジ・熊久保信重の追走上等ブログ!
福島県二本松市にあるエビスサーキットの支配人さんのブログ。エビスサーキットでは避難場所として宿泊施設を提供(現在、個室は満杯とのこと。無料仮眠所は利用可能とのこと)しているほか、支援物資の受け入れや配布、避難所に「心のケア・サル劇場」ボランティアを派遣予定とのこと。(エビスサーキットは東北サファリパークが隣接している)
なお、エビスサーキットも地震でダメージを受けたそうなのですが、なんと一部は復旧し、3月26日から営業再開とのことです。

3月27日 INA Smile アクションプラン~伊那サーキット
走行会の予定を一部変更し、(1)エントリー費の内、1人2000円を義援金として活用、(2)支援物資を集め、長野県庁へ持っていく、(3)参加したライダーの”想い”を「共同宣言」として、メッセージを発信、するとのこと。

ライコランド 震災復興応援企画(3月31日まで)
バッテリー無料点検、無料充電、バッテリー特価販売、廃棄バッテリー処分引き受け、を行うとのこと。また義援金の募金箱を設置しているそうです。

MOTOTECダイアリー!(宮城県仙台市のバイクショップ店長、横江竜司のブログ)
全日本ライダーの横江選手も被災。全日本ライダーが中心となって支援物資を届けている模様。

全日本チャンピオン、山口辰也選手のブログ
広島、京都、新潟、岩手、仙台など、全日本ライダーのネットワークを駆使して、支援物資を届けた模様。

※モータースポーツ関係者のネットワークはまるでアメーバのように有機的につながっていて、普段使っているトラックやトランポ、ドラム缶や携行缶が多いに役立っているようです。 ランダムに情報をピックアップしつつ、続けます。

アイファクトリー
五百部徳雄さん率いる、栃木県にあるバイクショップ&レーシングチーム。支援物資を集め、仕分けし、福島県3か所(いわき市含む)と仙台市3か所の拠点に、レーシングチームの4トントラックで物資をリレーする活動をされています。

高田速人選手【8810R】のブログ
クリーニングのフルールグループが実施した「命の温もりリレー」(毛布をクリーニングして救援物資として送る活動)に、ハイエースで搬送されたそうです。引き続き支援物資を送る活動をされている模様。

加賀山就臣選手のブログ
バイクユーザーが集まりやすい大型バイク用品量販店で募金活動を行うとのこと。
3月26日(土)ナップス幸浦店 11時から 辻本聡、武田雄一、関口太郎、手島雄介、岩田悟、加賀山就臣らが参加予定
3月27日(日)ドライバースタンド2りんかん 府中店 11時から、辻本聡、武田雄一、亀谷長純、山口辰也、高橋巧、小林龍太、岩田悟、加賀山就臣らが参加予定。
また、今後は中部、関西地区でも開催予定とのこと。

オートレース (注意:音が出ます)
義援金寄付、チャリティ募金活動、泥かきなどボランティア活動などを実施中。

鶴田竜二選手のブログ
トリックスター名古屋で支援物資を募集し、浜松にリレーし仙台に向けて物資を送ったとのこと。

K&T高田孝慈選手のブログ
K&Tで支援物資を募り、iファクトリーにリレーしたとのこと。

その他、物資リレーに携わったショップ(iファクトリー監督日誌より。リンクは省略)

九州 バイパスホンダ
大阪 RTSデザイン
浜松 HYOD
千葉 ライテック
埼玉 レーシングガレージSTR
茨城 オートボーイ
新潟 森 新
栃木 ガレージアズ
福島 プロテック
SOX練馬店

亀谷長純オフィシャルサイト
伊藤真一選手ら経由に物資を届けて被災者に支援物資を届けられているそうです。

関口太郎選手のブログ
いわき市などに救援物資を届けられたとのこと。

秋吉耕佑選手のブログ
いち早く、救援物資の募集と配送の活動を立ち上げてくれました。

日本フリースタイルモトクロスを完全復活させる支援サイト
「今回被害を受けた福島県いわき市は日本のFMXシーンの核とも言える場所」。日本のFMXシーンを復活させるための支援サイトです。

BANZAI基金設立
日本のFMX(フリースタイルモトクロス)復興を目的とした基金への募金活動です。

【励ましのメッセージなど】

MFJ
「海外からも励ましのメッセージをいただいています」とのこと

【オマケ・バイク/クルマお役立ち情報】

クルマが浸水・冠水したときの対処法
自動車工業会(JAMA)の安全運転講座より。

| | | トラックバック (0)

2011.03.22

信号機が停電している場合の走り方

計画停電 (輪番停電) はまだまだ実施される見込みです。

警察庁・各都県警察から「信号機が滅灯している場合の道路における通行について」のお知らせが出ています。

神奈川県警によれば、停電時、交通整理が行われていない交差点の走り方の要点は次の通り。
滅灯とは、停電して信号機が消えている、という意味ですね。


○ 信号機が滅灯し交通整理が行われていない交差点の通行方法

幅が広い道路が優先。狭い道路側は一時停止

・交差する道路が優先道路であるときやその幅が明らかに広いときは、交差する道路が優先されます。一時停止をするなど安全を確認して進行してください。

道幅が同じような道路の場合、左方優先

・道幅が同じような道路の交差点では、左方から来る車があるときは、その車の進行を妨げてはいけません。

(神奈川県警発表資料を元に再構成しました)


なお、停電時の通行についてのお願いも合わせて貼り付けておきます。

○ 停電している地域においては、自動車又は原動機付自転車による移動は、できる限り控えていただくようにお願いいたします。

○ 信号機が滅灯している交差点等に交通整理を行う警察官がいる場合には、警察官の指示に従って通行してください。

○ 信号機が滅灯している交差点等に交通整理を行う警察官がいない場合には、交差点等の手前で一時停止をして、周囲の歩行者や車両を確認した上で、速度を十分に落として通行してください。

○ 出発前に、電力会社のホームページ等で、停電している地域及び計画停電が予定されている地域に関する情報を確認してください。

| | | トラックバック (0)

2011.03.17

バイク業界からの支援状況

昨日のブログにも書きましたが、続々、企業からの支援が発表されていますので、追記しました。


【バイク業界からの支援状況】

(2011年3月18日さらに追記)

ヤマハ発動機 (追加支援)
・飲料水 ペットボトル飲料水(1.5リットル) 4,000本
・毛布 170枚
・簡易トイレ 5,400ヶ
・電動アシスト自転車「PAS」の139台の緊急出荷


(2011年3月18日追記)

サンスター
・・デンタルリンス 10万個
・トラベルセット 10万セット
・歯ブラシ 10万本
・野菜ジュース 12万缶

日本特殊陶業(NGK) pdf
・義援金 1億円
・救援物資の提供
・節電協力

ショーワ
・節電協力
・救援活動などの支援

KYB (旧カヤバ) pdf
・節電協力
・復興支援

GSユアサ (pdf)
・義援金 1億円

デンソー
・義援金 2億円
・福島県に完成間近の「デンソー東日本」の建屋を開放し、約2000名の方々に避難所として活用いただく
・防災備蓄食料と毛布の提供
・引き続き被災地への支援物資(日常品、防災備蓄品)の提供

新神戸電機 (pdf)
・被災地向けソーラー発電システム 250セット

日信工業 NISSIN (pdf)
・義援金 1000万円

ヨシムラジャパン
・売上金の一部を義援金として東京中日新聞義援金活動に寄付

ゴールドウィン
・義援金を日本赤十字社を通じて2,000万円
・フリース製毛布 約1万5,000枚
・防寒用ウエア、消臭衣料、下着、靴下、タオル等 約8万5,000点
・ザ・ノース・フェイス、エレッセ、ヘリーハンセン、カンタベリー等、弊社グループ取り扱い製品の防寒ウエア、靴下、タオル等
・MXPの消臭下着、保温下着等
・募金活動

------------------------

本田技研工業
・義捐金3億円を寄付
・ガソリン発電機、家庭用カセットガスを使用する発電機合計1,000台、カセットガスボンベ 5,000本を提供
・発電機の操作説明の要員の派遣
・節電と輪番停電への協力
・採用活動の時期の配慮

ヤマハ発動機
・支援物資(1億円相当)の提供
・インバーター発電機(0.9kVA~2.5kVAまでのモデル) 500台
・飲料水/非常用食糧 ペットボトル飲料水(1.5リットル) 4,000本、アルファ米/缶詰パン/豚汁など 5,000食
・サージカルマスク 30万枚
・従業員からの募金活動を開始

川崎重工業
・義援金1億円
・モーターサイクルD-TRACKER Xを15台、D-TRACKER 125を15台の計30台、KCM製ホイールローダ5台、アーステクニカ製破砕機(コンクリートがら破砕処理用)3機の総額1億円相当

BMWジャパン
・義援金の拠出など

トライアンフ・ジャパン
・トライアンフ販売店店頭で義援金の募金活動を実施、日本赤十字社に寄付(予定)

東日本大震災被災者支援「二輪車ライダー排気量募金」のお願い
・二輪車ライダーそれぞれの方がお持ちの二輪車の排気量分の金額を被災者支援金として寄付、の呼び掛け

以上、2011年3月16日現在

以下、2011年3月17日追記

ブリヂストン
・支援金2億円を寄付
・自転車及び寝具(1億円相当)

ミシュラン
・義援金として100万ドル(約8,200万円)を日本赤十字社を通じて寄付

スズキ
・日本赤十字社を通じて3,000万円の義援金を寄付

ハーレーダビッドソン・ジャパン
・募金活動を実施


【寄付控除が受けられる特定公益増進法人一覧へのリンク】

特定団体に寄付すると(例えば日本赤十字社など)、特定公益増進法人に対する寄附金として確定申告すれば寄付控除を受けることができます。

寄付控除が受けられる特定公益増進法人一覧へのリンク

確定申告の寄付金控除ができる特定団体は、国や地方自治体も含まれます。東日本大震災に用途を限る募金窓口もぼちぼち出てきましたので、各々調べてみてください。

なお、確定申告の寄付金控除をすると、所得によっては、所得税の還付+翌年の住民税軽減+翌年の健康保険料軽減につながることがあり、浮いたお金をまた寄付に回すことだって可能。

| | | トラックバック (0)

2011.03.16

ライダー、バイク業界ができることって何だろう~東日本大震災

余震が続く中、被害が少なかった/なかった地域の皆さんは、今すぐ手助けしたい気持ちを抑えていることと思います。

よく言われるように、ボランティアはボランティア・マネジメント(どのように采配するか)が重要で、それは人員配置だけでなく、流通や通信も含めて複雑な指揮系統が出来上がって初めて、効果を発揮するものです。ですから、今は動くな、待て、という呼び掛けも行われています。

でも、もちろん目の前に困っている人びとがいるならば、そして皆さんに相応な知識や技術、道具、体力、余力があるのなら、その人びとを助けて下さい。

何より、被災地の方々を助けられるのは「お金」です。信頼のおけるしかるべき団体に義援金を送ることが、今すぐ私たちができることの一つです。

さて。

ライダーとして、あるいはバイク業界として東日本大震災の被災者に向けて出来ることって何だろう、ってずっと考えていました。

結論としては、とにかく、何につけても準備しておく、それが私たちに出来ることなんじゃないかという考えに至りました。(言うまでもなく、今この時期の買い占めはダメです)

私たちは阪神淡路大震災も経験しているわけですが、そこで学んだことは、復興は何年も何年もかかるということです。つまり、息の長い支援が必要になってくる、ということです。

ですから、まずは自分たちが元気になる。日常生活を送れるのなら、学生さんはしっかり勉強して将来に備え、お仕事をお持ちの方はしっかり仕事して十分な蓄えを得る。
そして、元気でいることが何より、今後の息の長い支援につながっていくと思います。

バイクで被災地に出動するかもしれないアナタ。日頃から運転技術や整備技術を磨き、バイクの整備をしておきませんか。いつなんどき、アナタのライディングや整備技術が役に立つかもわかりません。

そうそう日常のライディングで必要ではないかもしれないけど、トライアル的なスタンディングや段差越え、丸太越えなどのライディングテクニックを日頃から鍛練しておくことで、イザというときに役に立つかもしれません。

パンク修理くらい自分で出来るようになれば、被災地でパンクで困っている自転車やバイクを直せるかもしれません。

もとより、所有バイクを整備しておくことで、皆さん自身ではなく、皆さんのバイクが誰かの役に立てるかもしれません。(言うまでもなく、保険等の加入は万全に)

パンク修理材くらいは持っていてしかるべき。ただし、今から買い占めはいただけません、ツールボックスの奥底に眠っているであろう買い置きを確認しておきましょう。

阪神淡路大震災を経験した知人の中には、「あの経験ですぐにオフロード車を手に入れた」とか、「原付二種のスクーター最強やな」などと言って大型スポーツバイクから買い換えた人もいました。

ですから、バイクショップさん、便乗値上げなどせず、本当に困っている人びとに良質な中古バイクが行き渡るように、今から整備してご準備をお願いしたいです。

バイクショップさんの整備技術や、ショップさんによっては溶接旋盤の技術や道具も、今後の被災地で役に立つかもしれません。

バイクショップさんやモータースポーツのチーム関係者さん。ハイエースや2トン、3トントラックをお持ちで、まとまった救援物資が集められるなら、団体単位で全国の自衛隊で受け付けることになったそうなので、皆さんがお持ちのワンボックスカーやトラックが、中継地点までの輸送に役立つかもしれません。(もちろん、燃料不足に不安がなくなってから動いていただいたいと思います)

つらつらと書き連ねましたが、バイク乗り、バイク業界ならではの支援も出来るのではないかと考えていました。

皆さんの知識、技術、道具、体力、余力を被災地に向けてひとまずご準備を。

【バイク業界からの支援状況】

本田技研工業
・義捐金3億円を寄付
・ガソリン発電機、家庭用カセットガスを使用する発電機合計1,000台、カセットガスボンベ 5,000本を提供
・発電機の操作説明の要員の派遣
・節電と輪番停電への協力
・採用活動の時期の配慮

ヤマハ発動機
・支援物資(1億円相当)の提供
・インバーター発電機(0.9kVA~2.5kVAまでのモデル) 500台
・飲料水/非常用食糧 ペットボトル飲料水(1.5リットル) 4,000本、アルファ米/缶詰パン/豚汁など 5,000食
・サージカルマスク 30万枚
・従業員からの募金活動を開始

川崎重工業
・義援金1億円
・モーターサイクルD-TRACKER Xを15台、D-TRACKER 125を15台の計30台、KCM製ホイールローダ5台、アーステクニカ製破砕機(コンクリートがら破砕処理用)3機の総額1億円相当

BMWジャパン
・義援金の拠出など

トライアンフ・ジャパン
・トライアンフ販売店店頭で義援金の募金活動を実施、日本赤十字社に寄付(予定)

東日本大震災被災者支援「二輪車ライダー排気量募金」のお願い
・二輪車ライダーそれぞれの方がお持ちの二輪車の排気量分の金額を被災者支援金として寄付、の呼び掛け

以上、2011年3月16日現在

【追記、 寄付控除が受けられる特定公益増進法人一覧へのリンク】

特定団体に寄付すると(例えば日本赤十字社など)、特定公益増進法人に対する寄附金として確定申告すれば寄付控除を受けることができます。

寄付控除が受けられる特定公益増進法人一覧へのリンク

| | | トラックバック (0)

2011.03.14

輪番停電によるバイク・クルマ利用自粛&交通整理のお手伝いの呼び掛け

横浜に住んでいるわたしですが、現状、近隣のガソリンスタンドはガソリン不足です。
しかし、日常生活が完全にマヒしているわけではないので、首都圏でとくにお困りでない方は、不要不急のバイクやクルマの利用は自粛していただければと思います。
しばらくすれば、ガソリンや食材の配送も始まるのではないかと予想します。


さて、今日から輪番停電が始まりますが、もしお手空きの方がいらっしゃいましたら、どうか通学・下校時の交通整理・誘導をお手伝いできませんでしょうか。

たとえば、横浜市では市立小・中・高等学校は平常通りの登校となります。(ソース:横浜市教育委員会

しかしながら、登下校時間に輪番停電の時間がかかる地域が大多数となり、信号機も大多数が停電すると予想されます。

そこで、できれば、特に、横断歩道の歩行者の交通誘導を優先的にお手伝いくだされば、児童・生徒の安全がより確保できるのではないかと思います。

警察官が交通整理している交差点であっても、一人で複数車線の車道を担当しなければならない場合がほとんどではないかと考えられ、横断歩道の安全を完全に確保できる状況にないと思います。

実際、先日、近所の交通整理を手伝ったときは、片側2車線の本線×片側1車線の抜け道、という形の道路でしたが、中央分離帯が広い(1~2車線分くらいの広さで植木があって見通しが悪い)ため、一つの交差点で10人以上が協力して交通整理・歩行者の誘導を行いました。(何人かで行う場合は、信号機の役目となるリーダー役が一人のみ必要です)

仕事が休みになってヒマという免許持ちの皆さんに、今すぐできる助け合いとして信号機停電時の横断歩道の交通誘導という方法がある、ということをお知らせでした。


| | | トラックバック (1)

2011.03.13

警察官等以外が交通整理することについての個人的な見解、弾力的な運用のお願い

前日のエントリ「ライダー、免許持ちが今すぐできるボランティア、それは停電地域での交差点の交通整理です!」にも追記しましたが、念のため、あらためて新しいエントリもあげておきます。


【警察官等以外が交通整理することについての個人的な見解、弾力的な運用のお願い】

「シロウトが交通整理をしたら危ないのでは?」というご意見をいただきました。
警察官等以外が交通整理してはいけないのでは?との疑問もいただきましたので、調べてみて個人的見解を追記しておきます。

下記は、道路交通法の「警察官等の交通規制」に関する条項です。

(警察官等の交通規制)第6条 警察官又は第114条の4第1項に規定する交通巡視員(以下「警察官等」という。)は、手信号その他の信号(以下「手信号等」という。)により交通整理を行なうことができる。この場合において、警察官等は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため特に必要があると認めるときは、信号機の表示する信号にかかわらず、これと異なる意味を表示する手信号等をすることができる

【令】第4条

【令】第5条2 警察官は、車両等の通行が著しく停滞したことにより道路(高速自動車国道及び自動車専用道路を除く。第4項において同じ。)における交通が著しく混雑するおそれがある場合において、当該道路における交通の円滑を図るためやむを得ないと認めるときは、その現場における混雑を緩和するため必要な限度において、その現場に進行してくる車両等の通行を禁止し、若しくは制限し、その現場にある車両等の運転者に対し、当該車両等を後退させることを命じ、又は第8条第1項、第3章第1節、第3節若しくは第6節に規定する通行方法と異なる通行方法によるべきことを命ずることができる。

3 警察官は、前項の規定による措置のみによつては、その現場における混雑を緩和することができないと認めるときは、その混雑を緩和するため必要な限度において、その現場にある関係者に対し必要な指示をすることができる。

4 警察官は、道路の損壊、火災の発生その他の事情により道路において交通の危険が生ずるおそれがある場合において、当該道路における危険を防止するため緊急の必要があると認めるときは、必要な限度において、当該道路につき、一時、歩行者又は車両等の通行を禁止し、又は制限することができる。

5 第1項の手信号等の意味は、政令で定める。
(罰則 第2項については第120条第1項第1号 第4項については第119条第1項第1号、第121条第1項第1号)

(斜体・アンダーラインは筆者による)

これによりますと、「警察官等は~信号機の表示する信号にかかわらず、これと異なる意味を表示する手信号等をすることができる」とあります。

この文言から察するに、信号機と異なる規制や禁止を警察官等が行うことが「できる」のであって、今回の震災のように信号機の停電など非常時を想定した文言ではありません。

また、一般人が行う手信号等を「禁止」する条項はありませんし、罰則規定もありません。

(話がややこしくなりますが、信号機が運用されている現場で警察官等以外が信号機と異なる手信号を行っていて、結果的に信号無視をしてしまった運転者に対する罰則は、また別のハナシ)

だからと言って、誰でも手信号で交通整理を行いましょう、とおすすめするものではありません。
あくまで、道路交通法を知っている免許所持者に限って、みんなで力を合わせて危険のないように円滑な交通のために協力できる人はこんな方法もありますよ、とお知らせするものです。

なお、第5条第3項において、

警察官は~その現場にある関係者に対し必要な指示をすることができる

とあります。

ですから、通り掛かった警察官に指示を受ければ(文書ではなく、「ここ交通整理した方がいいっすよね?」「あ、はい、じゃ、お願いします」程度のやりとりであっても)関係者(=一般人、その場にいる誰でも)は、交通整理をすることができる、と解釈できます。

実際、わたしが交通整理ボランティアをした個所は、警察官の許可・指示を受けましたし、別の交差点の交通整理ボランティアを逆にお願いされたようです。

法律とは、今回のような非常時においては弾力的運用がなされるべきであると個人的見解をここに追記するものであります。

| | | トラックバック (0)

2011.03.12

ライダー、免許持ちが今すぐできるボランティア、それは停電地域での交差点の交通整理です!

※警察官がいる場合は警察官の指示に従ってください。
※信号機が復旧したら信号機に従ってください。
※言うまでもなく、ボランティアは自己責任です

※二次災害には十分お気をつけください。
※優先すべき人命救助があれば、そちらを優先してください。
※本エントリは、交通整理というボランティアの方法もある、ということを単にお知らせするものです。

※警察官等以外が交通整理してはいけないのでは?との質問をいただいたので、下部に見解を示しました。

ライダー、免許持ちの皆さんに今すぐできるボランティア。

それは、停電地域での交差点の交通整理です。

避難、救助で自動車やバイクが行き交っていると思いますが、信号機が停電しているために、交通が混乱、一部は交通事故も発生していますが、警察官は交通整理にまで手が回りません。
交差点は右折、左折、歩行者優先など、運転免許を持っていないとなかなかルールがわかりませんから、こんなときこそ、運転免許所持者の皆さん、交通整理のボランティアをぜひ!

以下に、交通整理ボランティアの注意事項を、昨日経験した中からまとめました。

目立つ服装

できれば反射材が付いているウエアやタスキなどが用意できればベター。夜間に及ぶこともありますから目立つ服装はマストです

防寒の準備をして

風が出たり、雨・雪に備えて帽子や手袋も必要

赤い棒や旗などを持って

交通整理用の光る赤い棒があればベスト。発煙筒代わりの小型ライトも役立ちます。夜間、懐中電灯は自動車・バイク向けではなく、歩行者や歩道の自転車誘導に使うとよい

交替要員を確保した上で

停電はいつまで続くかわかりません。しかし、ボランティアをする皆さんが勝手に切り上げるわけにもいかない雰囲気があります。ですから、1、2時間ごとに交替できるよう二人以上でチームを組んで取り組みましょう。通りがかる方々、近隣の方々に協力のお願いをするのもアリです。

トイレの確保

現場に到着したら、近隣の方々に使用可能なトイレの場所を尋ねましょう。

地図もお忘れなく。

道を尋ねられるケースも多々あるので、精通していない場所の場合は地図もお忘れなく。

ボランティア現場へはバイクや徒歩、自転車で向かいましょう

クルマでは機動性がありませんし、かえって迷惑をかけることも。バイクの場合、ガソリンは満タンに。何かのときのために、タンデム用ヘルメットや荷物をくくるゴムひもなどの用意もあればベター。

交通整理ボランティアは道具がなくても手信号でできます。

手信号の場合、ホイッスル(笛)があればよりベター。

【警察官等以外が交通整理することについての個人的な見解、弾力的な運用のお願い】

「シロウトが交通整理をしたら危ないのでは?」というご意見をいただきました。
警察官等以外が交通整理してはいけないのでは?との疑問もいただきましたので、調べてみて個人的見解を追記しておきます。

下記は、道路交通法の「警察官等の交通規制」に関する条項です。

(警察官等の交通規制)第6条 警察官又は第114条の4第1項に規定する交通巡視員(以下「警察官等」という。)は、手信号その他の信号(以下「手信号等」という。)により交通整理を行なうことができる。この場合において、警察官等は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため特に必要があると認めるときは、信号機の表示する信号にかかわらず、これと異なる意味を表示する手信号等をすることができる

【令】第4条

【令】第5条2 警察官は、車両等の通行が著しく停滞したことにより道路(高速自動車国道及び自動車専用道路を除く。第4項において同じ。)における交通が著しく混雑するおそれがある場合において、当該道路における交通の円滑を図るためやむを得ないと認めるときは、その現場における混雑を緩和するため必要な限度において、その現場に進行してくる車両等の通行を禁止し、若しくは制限し、その現場にある車両等の運転者に対し、当該車両等を後退させることを命じ、又は第8条第1項、第3章第1節、第3節若しくは第6節に規定する通行方法と異なる通行方法によるべきことを命ずることができる。

3 警察官は、前項の規定による措置のみによつては、その現場における混雑を緩和することができないと認めるときは、その混雑を緩和するため必要な限度において、その現場にある関係者に対し必要な指示をすることができる。

4 警察官は、道路の損壊、火災の発生その他の事情により道路において交通の危険が生ずるおそれがある場合において、当該道路における危険を防止するため緊急の必要があると認めるときは、必要な限度において、当該道路につき、一時、歩行者又は車両等の通行を禁止し、又は制限することができる。

5 第1項の手信号等の意味は、政令で定める。
(罰則 第2項については第120条第1項第1号 第4項については第119条第1項第1号、第121条第1項第1号)

(斜体・アンダーラインは筆者による)

これによりますと、「警察官等は~信号機の表示する信号にかかわらず、これと異なる意味を表示する手信号等をすることができる」とあります。

この文言から察するに、信号機と異なる規制や禁止を警察官等が行うことが「できる」のであって、今回の震災のように信号機の停電など非常時を想定した文言ではありません。

また、一般人が行う手信号等を「禁止」する条項はありませんし、罰則規定もありません。

(話がややこしくなりますが、信号機が運用されている現場で警察官等以外が信号機と異なる手信号を行っていて、結果的に信号無視をしてしまった運転者に対する罰則は、また別のハナシ)

だからと言って、誰でも手信号で交通整理を行いましょう、とおすすめするものではありません。
あくまで、道路交通法を知っている免許所持者に限って、みんなで力を合わせて危険のないように円滑な交通のために協力できる人はこんな方法もありますよ、とお知らせするものです。

なお、第5条第3項において、

警察官は~その現場にある関係者に対し必要な指示をすることができる

とあります。

ですから、通り掛かった警察官に指示を受ければ(文書ではなく、「ここ交通整理した方がいいっすよね?」「あ、はい、じゃ、お願いします」程度のやりとりであっても)関係者(=一般人、その場にいる誰でも)は、交通整理をすることができる、と解釈できます。

実際、わたしが交通整理ボランティアをした個所は、警察官の許可・指示を受けましたし、別の交差点の交通整理ボランティアを逆にお願いされたようです。

法律とは、今回のような非常時においては弾力的運用がなされるべきであると個人的見解をここに追記するものであります。

| | | トラックバック (0)

ライダーにできること。それは走れるバイクを準備しておくこと

私たちライダーにいまできること

それは、「走行可能なバイクを準備しておくこと」です。

オフロード車やスクーターなら尚可。

可能ならガソリンを満タンにしておきましょう。

バッテリーを充電しておきましょう。

被災地で細やかに稼動できるのはバイクです。

あなた自身が出動できなくとも、あなたのバイクがもしかしたら活躍できるかもしれません。

バイクをお持ちの皆さん、災害ボランティアで利用できるかもしれない皆さんのバイクをどうぞご準備ください。

| | | トラックバック (1)

2011.03.11

信号復活しました

近所の人たちが力を合わせて5時間ほど交通整理ボランティアしていました。電気が点いたときは歓声があがりました。

| | | トラックバック (0)

ボランティア募集 復旧しました

横浜市都筑区で停電のため有志で交通整理してます、どなたかヘルプをY

復旧しました。

手伝って下さった20名くらいの皆さん、お疲れさまでした!

| | | トラックバック (0)

まだ揺れてます

まだ揺れてます
横浜北部。停電中です

| | | トラックバック (0)

2011.03.09

なぜ学校教育では満足な交通安全教育が行われてこなかったのか? PART2 ~80年代の高等学校の時代的背景を考察する

先日は「なぜ、学校教育で満足な交通安全教育が行われてこなかったのか」について、国の制度的な課題を指摘しました。

なぜ、学校教育で交通安全教育が取り入れられていないのか。
結論としては、幼稚園や保育園から、小学校・中学校の義務教育、高等学校に至るまで、教育を担う教員の育成システムの中に「交通安全教育」が取り込まれていない、つまり、「交通安全教育を学校で教えられる人がいないから」というのが、実態でした。

さて、前回のコラムを読んで、興味深い話題を提供してくれた方がいらっしゃいました。仮に川崎の田中さん(仮名)といたしましょう。

前回のコラムでは、学校ではしかるべき交通安全教育をすべし、という昭和61年(1986年)文部省通達を長く引用しましたが、それはもしかしたら、自分が高校生の頃に「3ナイ運動」に対する憤りと、当時の恩師のアドバイスが元になって書いた提言書が元になっているのではないか、と田中さんは言うのです。

その真偽のほどは、今となっては確かめる術もありませんが、1980年代の社会状況を改めて振り返ってみて高校の場合、教える人がいなかったから学校で交通安全教育が進まなかっただけでなく、田中さんとの話で、もう一つの理由があることに気付かされました。

●1980年代の社会的背景と学校現場

ここで、1980年代の社会的背景と学校現場、そしてバイク業界の歴史を振り返ってみましょう。

1970年代は、60年/70年安保闘争に端を発した学園紛争、学生運動がピークを迎えた時期でした。
警察が大学に鎮圧に向かう一方、社会や大学教育のための闘争ということで、世論は学生運動を支持する向きもありました。
また、大学での学園紛争は一部、高校にも波及しました。

高校生はいわゆる「詰め込み教育」と呼ばれた教育課程がピークに達し、1979年には国公立大学入学のための5教科7科目の共通一次試験が始まります。

いっぽう、バイク業界をめぐる状況が一気に変わっていったのが1980年代という時代です。

●1980年代のバイク業界は

1970年代、原付はスーパーカブ系の業務用、大型バイクはホンダのドリームCB750Fourなどを中心に高価な趣味ためのバイクという位置付けでした。しかし、どちらもユーザーの中心は男性でした。

状況が一変したのは、1976年のホンダ・ロードパル(ラッタッタ)、1977年のヤマハ・パッソル両モデルの発売です。
足を揃えたまま乗れる原付スクーターは、1979年の第二次オイルショックも相まって、それまで運転免許を取ることも珍しかった女性を交通社会の現場に引っ張り込み、いわゆる「YH戦争」と呼ばれる激しい販売合戦を引き起しました。

スーパーやファミレスの店頭ですら売られていたという、これらの原付スクーターの出現は、社会に「二輪車」「バイク」が完全に認知された一番のきっかけだったように思います。

そして1980年代、第二次暴走族全盛期がやってきます。

●暴走族と高校

反社会的なバイク集団は、昭和30年代から40年代前半(1960年代ごろ)、富裕層の子息を中心とした「カミナリ族」という形で現れました。

その後、1970年代には不良少年たちが「走り屋」的な行為をメインとした第一次暴走族全盛期がやってきました。一部は対立集団との暴力的抗争などもあり、全国的な社会問題へと発展しました。

1980年代の第二次暴走族全盛期は、反社会的行為──例えば、大きな音を立ててわざとゆっくり走って通行を妨げる──を行うことがメインの活動になってきました。

学生運動と違って、暴走族の目的は反社会的行為ですから、国や警察は反社会的集団として厳格に取り締まりましたし、世論もそれを容認していたと考えられます。

暴走族の属性は社会からドロップアウトした(と思っている/思われている)社会的マイノリティの15歳から18歳の高校生にあたる年齢層が中心で、中には中学生もいて、18歳になると「引退する」というのが一般的な彼らのライフコースでした。

暴走族の低年齢化は、YH戦争で家庭の主婦がバイクに乗り始めて社会で一般化したことも多少は影響しただろうなと推測します。

しかし、低年齢化した第二次暴走族は学校教育現場にやっかいな問題を引き起こします。

教育現場に反社会的集団を入れるわけにはいきませんから、1982年には全国PTA連合によって「免許を取らない」「乗らない」「買わない」のバイク「3ない運動」が始まります。

これに対して、学校教育の現場では先にも述べましたように、交通安全教育を行える「プロ」がいませんから、外部の力に頼るしかないのですが、それがやっかいなことに学校の現場には入れたくない「警察」だったりしたわけです。

つまり、高校で交通安全教育が進まなかったのは、暴走族全盛期と、教育の現場に警察を入れたくないという二つの背景が相まって、結果的には「3ない運動」で思考停止してしまおう、という方向になっていったのだと考えられます。

●「3ない運動」から「乗って教える」へ

さて、話は川崎の田中さん(仮名)に戻ります。
1980年代前半の高校には、交通安全教育を目的とした警察の啓蒙活動ですら微妙な空気があったといいます。
そこで誕生したのが、女性白バイ隊だったはずだ、と田中さんは言います。

確かに、神奈川県警のWHITE ANGELSホワイトエンジェルスは、昭和61年(1986年)9月16日に結成された、とホームページに書かれています。

1986年と言えば、3ない運動が逆に火を付けたとしか思えない、「空前のバイクブーム」がやってきたときでした。時代は空冷から水冷へ、クラシカルなネイキッドからフルカウルのレーサーレプリカへ、バーハンドルからセパレートハンドルへと、バイクのスタイルが一変した頃です。

ホワイトエンジェルスの任務・使命の第一にはなんと、「二輪車安全運転講習」が掲げられているのです! なるほど、田中さん(仮名)の話に合致します。

そして、神奈川県警のホワイトエンジェルスは交通取り締まり活動はしないと聞きます。(なお、全国各地で女性白バイ隊員が交通機動隊などに採用されて男性同様に交通警邏を行っている例も多々あります。)

学校に入る警察は、表面的には「取り締まりが出来ない警察」である必要があったのではないか、と言うのです。

●交通安全教育のプロはいずこに

とはいえ、例えば神奈川県内だけでも公立・私立高校は200校以上もあるわけで、女性白バイ隊員さんだけではとても満足な交通安全教育がまかなえるとは思えません。

また、運転免許センターなどで行われている二輪車教室は、基本的には能動的に応募してきた人を対象してしているし、バイクの免許がある人だけを対象としていますから、歩行者や自転車運転の立場での包括的な交通安全教育を児童・生徒に行えてはいないのです。

全国二輪車安全普及協会(二普協=にふきょう)や二輪車安全運転推進委員会(二推=にすい)の指導員も交通安全教育を行っていますが、やはり能動的に受講するバイクユーザーを対象としています。

では、誰が学校教育現場での交通安全教育を担っていけばいいのでしょうか。

わたしの提言は、指定教習所の教習指導員資格取得者をもっと活用すべきではないかということです。

教習指導員の資格は、指定教習所で学科教習や実技教習を行う際に必要な国家資格で、その合格率は50%程度と、国家資格の中では難関の部類に入ります。
その内容は、道路交通法を丸暗記しなければならないだけでなく、クルマの運転実技も伴わなければならないものです。

基本的には教習所に就職して初めて資格審査が受けられる仕組みになっており(例外もごく一部ある)、資格取得後、教習に従事するには、年2回の法定講習を受けなければならないなど、厳しく資格が管理されており、常に最新の道路交通法に精通しているのが教習指導員さんたちなのです。

そんな教習所にも少子化の流れがあり、年に10校づつくらい閉校されています。
メーカー直系の教習所も例外ではなく、ホンダの鈴鹿サーキットモーターサイクルスクール、カワサキのカワサキライディングスクール(明石)は2009年に閉校しました。

とはいえ、厳しい資格審査をくぐり抜けてきた「教習指導員」さんは全国に数万人もいます。結婚や出産、定年などで退職された元指導員さんなどは、交通安全教育にとって社会的資源として大きな役割を担えるのではないかと思うのです。
教習指導員なら、二輪に限定されることなく、幼稚園・保育園生から高校生、大学生、はては企業従業員や高齢者まで満遍なく交通安全教育を行うことができるでしょう。

運転免許を取得してバイクやクルマに乗っている方なら感じると思いますが、運転免許試験に合格した人でも「おや?」「あれ?」「一体どうすればいいの?」と思うような複雑な道路状況や道路交通法との矛盾を感じることがあると思います。

かように難しい道路交通法や交通安全教育を、いまさら交通安全「素人」の学校教員に課すのではなく、むしろ「交通のプロ」である「教習指導員」に委託するような仕組みができないものか。

高等学校で交通安全教育が普及しにくかった理由、そして誰が学校教育現場で交通安全教育を担えばいいのか。川崎の田中さん(仮名)との話を通じていろいろと気付かされたのでした。

| | | トラックバック (0)

コヒーレンス関数

コヒーコヒー

| | | トラックバック (0)

2011.03.08

バイク駐車も多分無料の神戸空港

バイク駐車も多分無料の神戸空港
初神戸空港、初スカイマークです。ドアtoドアだと横浜まで新幹線と変わらない気がしますが、駐車場無料、駅の改札とチェックインカウンター、搭乗口が同じ階などハブ機能の使い勝手がいいと利用したい気になりますね

| | | トラックバック (0)

2011.03.07

路上でバイクショップの商品展示

神戸あたりを散策してきて驚いたことがありました。

東京や横浜あたりでは、もうすでに絶対といっていいほど見かけなくなったのですが、神戸ではけっこうな確率でバイクショップの店先の歩道や路上に新車や中古バイクを展示販売していたことです。

何年か前までは、全国各地で当たり前に見られたこの光景ですが、バリアフリー法や駐車取締民間委託の関係で、東京近郊ではまず見られない光景を、神戸界隈では三宮周辺ですら見かけてびっくりしました。

驚いたことは驚いたのですが、こういう状況を、法律で決まっているからケシカラン!と思っていいのかな、などと疑問にも思いました。

というのは、歩道上にバイクを並べているからといって、必ずしも通行の邪魔になっているわけではないからです。

置かれているのはたいてい、かなり幅の広い歩道だったり、植え込みの間のデッドスペースなど、それなりに通行に配慮した形で、きれいに並べられているのです。

ならば、と考えました。

路上での商品展示販売は、許可制で自治体が使用料を取って管理すればいいんじゃないかな、と。

あらかじめ、通行に差し支えないスペースかどうかを調べて、支障がなければ、古本屋さんの棚ですとか、カフェのテーブルですとか、そういうものを多少、歩道側に出してもいいことにして、その代わり、使用料を取れば自治体の収入にもなるし、路面店が増えれば街の賑わいの創出にもなるわけです。

決まりだから、法律だから、と頭ごなしに見なさずに、そういう決まりに引っかかりそうなことが出てきたとき、ちょっと見方を変えて、どうやったらみんながそれをうまく利用して幸せになれるかどうか、仕組みを変えていくという工夫があってもいんじゃないかな、などと考えた神戸出張でした。

| | | トラックバック (0)

2011.03.04

高田プレジデント登場

高田プレジデント登場
ものすごい盛り沢山なイベントにお招きいただいております。星野さん、稲村さん、清原さん、和田さん、塚本さん、柳川さん、梁さん、田中教世さんほかカワサキ関係のビッグネームが一堂に!

| | | トラックバック (0)

川崎重工明石工場なう

いやしかしすごいメンバーですわー

| | | トラックバック (0)

2011.03.03

[お知らせ]MOTO NAVI 10周年記念号に登場しております

MOTO NAVI (モトナビ) 2011年 04月号 [雑誌]
MOTO NAVI (モトナビ) 2011年 04月号 [雑誌]

MOTO NAVI(モトナビ) Vol.51 10周年記念号に、ちょこっと登場しております。

掲載誌が届いて、珍しく掲載ページ以外も熟読してしまいました。

いやなんと言うか、ひと言で言うと、

「嫉妬」

の念を抱かずにはいられませんね、ダイポプOKカワニシこと河西編集長以下、モトナビ編集部の皆さんのセンスには。

とくに、歴代のベストショットを集めた特集ページは、まさにカメラマン/写真家と編集者のディレクションとの才気と才気のぶつかり合いを観させていただいているようで、それはもう「作品」と言って過言ではない。

いやはや、素晴らしい。

何に嫉妬するって、河西編集長ってまさに同年代というか、同い年なんですよ、実は。
同時代に同世代がこのような手腕を発揮されているのを見るにつけ、自分もがんばらねば、などと顧みる今日この頃です。

| | | トラックバック (0)

2011.03.02

なぜ、学校教育で交通教育が満足に行われていないのか?

家を一歩出れば、赤ちゃんから高齢者まで全ての人が「交通社会」の一員となります。

交通は、近代国家においては「道路交通法」(日本の場合の名称)など、法律によって国が統制するのが基本的なシステムとなっています。

生きていくために必ず知っておく必要がある交通ルールですが、日本の学校教育の場では、交通安全教育や道路交通法が満足に教育されているとは言えません。

なぜなのでしょうか?

●そう言えば、子どもの頃受けた交通安全教育ってこんなんだったよね

本題に入る前に、自分が子どもの頃、どうやって交通安全に関する教育を受けていたのかを思い出してみました。

・2歳ごろ、三輪車デビュー。親が公園や路地などで見守りながら、三輪車の運転の仕方を覚えていった。道路を単独で走ることは許されていなかった。(我が家の場合)

・5歳ごろ、子供用自転車の補助輪付きに、親の指導で乗るように。あくまで公園内で運転操作を覚えるためだけに自転車は存在していた。

・小学校入学前、補助輪付き自転車から補助輪を外す訓練を、親の指導の元、行う。補助輪無しで運転できるようになっても、道路を単独で移動することは許されなかった。

・幼稚園にて、年に1度くらい、警察官がパトカーでやってきて交通安全講話をしていたような記憶がある。
腹話術でのお話やら、

「右を見て、左を見て、もう一度右を見て、手を上げて横断歩道を渡りましょう」

は、この頃、覚えたような記憶がある。

・小学校時代は、2年に1度程度、警察官がやってきて交通安全教室をやっていたような記憶がある。学年で選ばれた数名だけ、自転車の乗り方講習に参加できたような。

・中学校時代は交通安全教育に関する記憶はなし。もしかしたらあったのかもしれない。

・高校時代は3ない運動真っ只中だったが、母校では通学以外とくにバイクは禁止されていなかったため、たまに教師が「乗るなら事故するなよー」程度の注意喚起はしていたような気がする。

おそらく、皆さんの経験も似たようなもので、幼いころは親など身近な大人が自転車の乗り方の教育を、また幼稚園や小学校では地域の警察官が年に1回程度、全校生徒を集めての交通安全教育を実施していた、というのが実態ではないでしょうか。

最近はもう少し交通安全に関する時間が増えているかもしれませんが、それでも、国語や算数などと同じように時間割に「交通」が入っているわけではありません。
「せいかつ・生活」の学習指導要領にも、交通災害に対する安全の配慮や、公共交通機関を利用する際のルールやマナーの遵守といった事項はあるものの、道路交通における交通安全に関しては言及されていないようです。


●「なんで学校で交通教育してないと思う?」

「なんで学校で交通教育してないと思う?」

先日、山口直範さんにお会いしたときに、こんなことを話題にされました。

山口さんは現在、奈良佐保短期大学で臨床発達心理学や交通心理学を担当する准教授ですが、実は2000年から2003年まで一緒に鈴鹿8耐を闘った国際ライセンスのレーサーでもあります。

「なんで学校で交通教育してないと思う?」

「時間がないから?」「場所がないから?」

「ちゃうねん、“教える人がいないから” 、やねん」

なるほど! これは目から鱗が落ちる話でした。

「ゆっきーは誰に交通安全を教わった? 親とか、たまに学校に来る警察とかだったやろ?」

たしかに。
交通安全教育の問題は、現場の問題でなく、そもそも交通安全教育の指導者を育成するシステムが存在しないのが問題だというのです。

教職免許を取得するための大学での履修科目には、教育職員免許法によれば「交通安全教育」は入っていません。
運転免許を持っていれば基本的な道路交通法を知っているということになるのでしょうが、免許を持たない人だって相当数いて、これはつまり、学校教育においては交通安全教育を担う人がいない、という現状があるということです。

生活するためには欠かせない憲法やお金の仕組み、税金の仕組み、年金の仕組みなどは学校教育で習いますが、それらはただちに命に関わる問題ではありません。ところが、交通、とくに道路交通はただちに命に関わる事項であるにも関わらず、ほとんど学校教育においては教える機会がないのです。


●交通安全教育はどこが管轄しているのか

道路交通は道路交通法などによってシステムが成り立っていますが、交通安全を司るのはどこの省庁なのでしょうか。調べてみました。

国民全体に対する交通安全に関する基本計画は、内閣府が担当しています。

内閣府 政策統括官(共生社会政策担当)ホームページの第8次交通安全基本計画(平成18年度~22年度)の概要によると、以下の計画が掲げられていました。

《道路交通》

国民自らの意識改革

交通安全思想の普及徹底(段階的な交通安全教育や高齢者自身の意識の向上を図る)

参加・体験・実践型活動の推進

高齢者に対する安全教育の推進(以下略)

これらの計画は、道徳的な啓蒙活動であり、「安全教育」と謳っている部分はとくに高齢者を対象していて、児童・生徒など学校教育の場での交通安全教育については言及されていません。

事業用の運転者に対する交通安全教育は、厚生労働省が担っていて、全国安全週間などで啓蒙活動を実施しています。


●学校教育における交通安全教育はどのようになっているのか

それでは、肝心の学校教育に関する法律や省令はどうなっているのでしょうか。

幼児教育においては、「幼稚園教育要領」の「第3章・指導計画作成上の留意事項」に、

2 特に留意する事項

(1) (略)交通安全の習慣を身に付けるようにするとともに,災害時に適切な行動がとれるようにするための訓練なども行うようにすること。

という文言があります。

小学校から高等学校における交通安全教育については、前述しましたように、教職課程には特に設けられてはいません。
しかしながら、かつて「3ナイ運動」が一段落した頃、文部省(当時)による「交通安全教育の徹底について」という通達がされています。

ちょっと長いですが、引用します。

昭和六一年六月六日

各都道府県教育委員会教育長・各都道府県知事・附属学校を置く各国立大学長・各国公私立高等専門学校長・国立久里浜養護学校長あて

文部省体育局長通知

交通安全教育の徹底について

一 学校における交通安全教育の実施に当たつては、学年ごとの指導目標、指導項目、指導内容、指導時間等を定めた交通安全教育に関する年間計画を作成し、これに基づいて計画的に推進すること。

その際、特に、学級指導・ホームルームにおける指導については、年間を通じて十分な指導時間を確保すること。また、学校行事における指導の事前及び事後に学級指導・ホームルームにおいて指導の徹底を図るなど、学級指導・ホームルームにおける指導と学校行事における指導、日常の学校生活における指導、課外指導等との有機的な連携を図ること。

二 学校においては、交通安全教育に関する校務分掌の組織を整えるとともに、校内研修等により全教職員の共通理解を深め、交通安全教育の組織的な推進を図ること。

三 中学校及び高等学校においては、生徒の自転車乗車中の事故の防止に資するため、学級指導・ホームルーム、学校行事などにおいて十分な指導時間を確保し、「自転車に関する安全指導の手引(改訂版)」等を活用しながら、自転車の事故の原因及びその安全な利用に関する指導の徹底を図ること。

四 高等学校においては、高校生の二輪車による事故の防止に資するため、警察署、二輪車安全普及協会等の関係機関・団体と連携しながら、課外指導等において、安全運転の実技指導を行うなど、生徒の二輪車の安全に関する意識の高揚と実践力の向上を図ること。

五 学校においては、親子交通教室、学校通信、PTAによる登下校時の指導などを通じて、保護者の交通安全に対する理解と関心を高め、家庭において児童・生徒等が交通安全に関する望ましい習慣を身につけるようにその協力を求めること。

なるほど、多方面からの交通安全教育の連携が謳われていますが、これもよく読むと、あくまで学活・ホームルームの時間に行うように通達しているのであって、本当に十分な時間が割かれたのかどうか検証しづらい内容です。

1998年には、国家公安委員会が幼児、児童、中学生、高校生、成人、高齢者ごとの生涯に亘る一貫的・体系的な交通安全教育を進めることを骨格とした「交通安全教育に関する指針」を発表しました。

この他、学校における交通安全教育は、(財)日本交通安全教育普及協会や、その他団体・企業などが協力して行っていますが、体系立てて十分な時間を取って行われているとは言いがたい現状です。

●小学校3年生は、すでに運転歴5年のベテラン運転者

ここまで、学校教育においては、継続的に十分な時間を割いての交通安全教育がなされていない現状を指摘しました。

日本には「道路交通法」という厳然たる法律があるにも関わらず、16歳で原付や普通二輪免許を取得するなどして能動的に学習しないと、道交法を学ぶ機会はなかなかないわけです。

さて、冒頭で交通教育の原体験を思い出してみました。
皆さんも、小学校就学前には補助輪を外した自転車を運転した経験があるのではないでしょうか。

「平均的に5歳程度で自転車を運転し始めるとすれば、小学校3年生(10歳)ではすでに運転歴5年の“ベテラン運転者”やろ。 そうなったら、小学校で「右みて左見て」的なうわべだけの交通教育なんか、当事者の子どもにしたらアホらしくてやってられへん、ってなるわな」

と、山口さんはおっしゃっていました。

だからこそ、「幼児期の交通安全教育こそが重要である」と山口さんは言います。

現在、4歳以上の幼児の95%以上は幼稚園か保育園に就園しているそうなので、この時期の交通安全教育を行うことは効果が高くなりそうです。

そのためには、幼稚園教諭・保育士に対する交通安全教育の指導者育成からシステムを作る必要があります。
山口さんは、そのための研究も進めていくそうです。

……というわけで、

「なぜ、学校教育で交通教育が満足に行われていないのか?」

の答えは、

「教える人がいないから」。

もっと言うと、

「教える人を育てるシステムがないから」

ということのようです。

自転車に対する法改正や、エコブームによる自転車利用が高まるなか、ますます非・運転免許所持者に対する交通安全教育は、よりシステマチックに行われる必要があるのではないかと思いました。

※引用文中の太字は全て筆者による

20110125
(左から、オークラちゃん、わたし、山口直範さん)


| | | トラックバック (1)

2011.03.01

[バイク駐車場]料金体系を見直したら利用率がびっくりするほど上がったっぽい事例

「料金体系を見直したら利用率がびっくりするほど上がったっぽいバイク駐車場の事例」ってエントリをのちほど書く予定。

具体的には、

1時間無料→2時間無料

その後、30分50円、最大400円

だったような。
あとで確認してからエントリ書きます。

しかしながら、この件を考えていて、新たなバイク駐車場の問題点にも気付きました。

ツーアクションはダメなんだわな。
自転車ラック問題にも相通じるものがある。

というわけで、またのちほど。

| | | トラックバック (0)

« 2011年2月 | トップページ | 2011年4月 »