免許を取るなら受験させませんと全日本ライダーに言う高校
「運転免許を取ったり、(レースで)バイクに乗るなら受験させません」
と言ってきた私立高校があるそうです。
全日本選手権に出場している中学3年生の親御さんから聞いた話なのですが。
全日本参戦や数々の「テスト」のために欠席日数が多く、それについて問い合わせたら、このような返事が返ってきたということです。
日本のトップを争う全日本に参戦しているのだから、むしろ評価されるかと思ったらこのような反応だったので、たいへんがっかりした、とおっしゃっていました。
MFJの競技ライセンスを取得するには、競技によって異なりますが、15歳まではジュニアライセンス、16歳からは運転免許を所持していることが条件となっています。免許を持っていない場合、所定の講習会を受けなければならないとされています。
MFJライセンスに運転免許が条件となるのは理由は定かではないけれど、一つは本人確認のため、もう一つはかつてレースブームの頃、ライセンス取得のハードルを少し上げるためではなかったかと。
ただし、運転免許そのものは運転できる証明書ではなく、本人確認以上の意味は持ちません。なぜなら、普通自動車免許でもいいわけだから。
つまり、レースでバイクを操作するにあたって、二輪車の運転免許の有無は実は要件ではない、というわけで。
ところで、免許とかバイクとかで反応してしまうような高校に対して入試の出願書類のために、MFJは「推薦書」を発行してくれるそうです。
全日本選手権に出るほどの選手なのだから、誇るべきアスリートとして高校側も認めてくれてもよさそうなものだけど、現状は「バイク」っていうだけで「禁止」を掲げられてしまっている。
スポーツなのに、全日本レベルなのに、国際ライセンスなのに「バイクだから禁止」。
バイク産業もバイク技術もモータースポーツ活動も世界に誇れるニッポンなのに、21世紀に入った今、三ナイ運動は絶滅寸前のいまなお、高校入試の障壁になってしまっているモータースポーツ活動。
文部科学省所管の財団法人であるところのモーターサイクルスポーツを統轄する機関MFJはこのような状況を把握して、前途ある若者の進路がモータースポーツによって妨げられることのないよう、ロビー活動なり、全国の私立高校に若者の健全なるモータースポーツ活動のパンフレット配布なりしていただけないかな、と切に願います。
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