G-FP2DF1P69Y マン島のマンクスレディオの前身、レディオキャロラインをモデルにした映画「パイレーツロック」が公開中: 小林ゆきBIKE.blog

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2009.10.29

マン島のマンクスレディオの前身、レディオキャロラインをモデルにした映画「パイレーツロック」が公開中

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(写真はハウス・オブ・マナナンの特別展「レディオ・キャロライン展」にて)

「世界でもっとも聴取率が高い」(以前の調査では70%以上だった)がキャッチフレーズのマン島のローカルラジオ、マンクスレディオ(MANX RADIO)の前身、レディオ・キャロライン(参照:英語版ウィキペディア)をモデルにした映画「パイレーツ・ロック
」です。

レディオ・キャロラインは、まだ放送の規制が厳しかったイギリスに向けて、マン島沖からロックを中心に放送していたラジオ局。1960年代のイギリスは公共放送であるBBCのみで、民間放送局が認められていませんでした。また、BBCではロック音楽の放送時間を1日45分に規制していたそうです。テレビもようやくITV(インディペンデント・テレビジョン=独立放送)が放送開始されたのみ。マン島のラジオ局も、イギリス本島やアイルランドに向けて電波が届いてしまうため規制されていたということです。

そんな中、政治的にUKから独立しているマン島沖の海から放送を始めたのがレディオ・キャロラインでした。名実共にUKからの独立色を強めたいマン島では、このレディオ・キャロラインの支援者や熱狂的なファンが多かったといいます。ロックが放送されるラジオ局として唯一だったため、若者の支持も集め、深夜までイヤホンで聞き入ったという話をマンクスから聞きました。

このラジオ局の物語について今年の夏、マン島のピールにある「ハウス・オブ・マナナン」という博物館で特別展が開催されました。

戦後の高度成長の時代の始まりであった1960年代、イギリスではまだ戦争の影を引きずった放送の規制があったかと思うと感慨深いものがあります。

そうした時期を経て、帝国主義、植民地主義に相対する民族(文化・言語)復権運動の勃興へとつながっていくわけです。そのような背景を知ると、第二次世界大戦後、なぜマン島がTTレースに力を入れてきたのかが分かるのではないかと思います。

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