カンブリア宮殿のスズキ
さっき、テレビ東京のカンブリア宮殿の再放送でスズキの鈴木修会長兼社長がフューチャーされていて、うっかり見入ってしまいまして。
なんでも、明日4月5日夜(22時~)、第二弾を放送するのだとか。
(リンク:カンブリア宮殿 次回予告)
番組は、昨今の自動車不況、世界的経済不況の中でのスズキの黒字に着目していて、オープニングなんか、
トヨタ 赤字ホンダ 赤字
GM 大赤字
の文字を踊らせる始末。
雑誌や新聞の記事でも、鈴木修氏の「勘ピューター」による在庫一掃やら、海外自社工場からの輸入やらで黒字を確保したことを、あちこちで報道しています。
(参考:日経ビジネスとか、MONEYzineとか、プレジデントロイターとか)
で、番組は基本的にスズキの自動車に関する情報ばかり。バイクはわずかに「パワーフリー号」について軽く触れられていただけでした。ちょっと残念。
なので、ここで二輪的スズキに関する私見を補足しておいてみようかと。
(1)自動車の販売台数で、ホンダを抜いてトヨタに次ぐ2位に上がった
↓
●オートバイの販売台数で、ヤマハを抜いてホンダに次ぐ2位に上がった
何十年ぶりかの交代劇ですから、もっともっとニュースになってよかったのではないかと思う。
(2)「俺は、中小企業のおやじ」
という鈴木修さんは、「鈴木おさむさん」(オにアクセントを置く)という独特の、なぜかフルネームで縁遠い人からも親しげに呼ばれるほどカリスマ的人気のある御方。
↓
●社員の方はとても丁寧な対応で……
親しみやすい雰囲気はスズキオサムさんだけではない。通常、わたしのような仕事だと広報ご担当と関わるばかりなのですが、何度か営業関連の方とお仕事をしたことがあって、なんというか皆さん、ものすごく丁寧かつ親しみやすい対応をされるのでとても好感を受けたのでした。
(3)コストカットは社内から
↓
以前、隼の製造工程を取材したとき、徹底したコストカットはまずは、製造に関する「距離」を出来るだけ縮める、というお話をお聞きしまして。
例えば、オートバイが完成して、海外に輸出するときに輸出用の梱包をするのですが、とあるメーカーは梱包する場所は別の倉庫で行なっていたりするのですけど、スズキの場合、ラインが終わったその数m先で完成車が次々に梱包されていって、そのままその場でトラックに積み込んで港に運ぶ……、みたいな。
(4)コストカット、低価格路線ばかりが強調されるけれど……
↓
●隼の取材で感じたのですけど、特にエンジンに関して、選ばれたベテラン従業員さんが、選び抜いたパーツを使って組み立てているのが印象的でした。バイクの場合、コストカット、低価格路線だけじゃない面もあるのになあ。
●日本でも特にGSX-Rとかカタナなんかはマニア受けしていますが、ヨーロッパでは隼が「Busa(ブサ)」と呼ばれるなど、日本の男カワサキ的なノリの人気を呈しているんですよ、と、自動車関係者にうったえたい。(うったえたくないのかもしれないけど)
(5)販売店さんの集まりには惜しみなく予算を投入する
↓
マン島TTレースで唯一の日本人優勝者、伊藤光夫さんに取材をしたとき、そのときの優勝記念パーティは、たしか全社員集めて前代未聞のそりゃあもう盛大なパーティだったと聞きました。
他にもいろいろありますが、
・クルマと違ってバイクの場合、低価格路線ばかりがユーザーに受けているわけではない(品質やデザインも伴っているはず)
・バイクの世界で共通プラットフォーム化を一番進めたのは、実はスズキだ
例) ガンマとウルフとガンマ200とガンマ125と。とか。
DR250SとDR250SHCとDR250Rとジェベルと、そのエンジンを使ってグース350/250とか。
共通プラットフォーム化は、コストダウンをはかれる一方、バリエーションを増やせていいと思うんですけどねぇ。
例えば、保険や免許の関係で125ccが欲しいわ、いや高速も乗りたいから250ccがいい、というお客様に、ヴェクスター125とヴェクスター150を用意していただく。
強度設計的によりコストがかかる作り方かもしんないけど、結果的には、普通二輪(小型限定)のユーザーも、普通二輪や大型二輪のユーザーも対象にすることができるし。
スカイウェイブのプラットフォームを使って、片やエグザイル的なヤンキー文化圏的なデザイン、片やスカブー650のようなナウでヤングだったヤンエグだったはずのビジネスマン層向けのデザインと二極化させたりとか。
あー、妄想が暴走し始めたので今日はこのへんで。
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