G-FP2DF1P69Y 企業スポーツとかモータースポーツとか: 小林ゆきBIKE.blog

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2009.02.16

企業スポーツとかモータースポーツとか

モータースポーツからのワークスチーム撤退が相次ぐだけでなく、フィジカルスポーツでも企業スポーツの休止、廃部、撤退が相次いでニュースになっています。

スポーツと企業の関わり方には段階があって、

(1)開発や宣伝を全て選手が背負ったワークス型専業スポーツ選手型

・モータースポーツの場合は、選手はマシンの開発や企業宣伝も含んだスポーツ専業選手の立場。

・フィジカルスポーツの場合も、選手は記録至上主義で企業宣伝も含むスポーツ専業選手の立場。

(2)競技の結果を大きく期待される企業スポーツ型兼業スポーツ選手型

・モータースポーツの場合、企業に就職している形を取る場合、レース活動以外はその企業に半就業。

・フィジカルスポーツの場合、その企業に就職し、半分就業、半分スポーツという形を取る場合が多い。昨今、ニュースになっている企業スポーツ撤退の話題(ラグビーとかアメフトとかバスケとかアイスホッケーとか陸上とか)はこの形態が多い。有力な選手は、半就業を免除される場合も。

(3)選手の活動を企業が応援(スポンサード)・自力スポーツ選手型

・その選手がその企業に就職するのではなく、スポンサードという形で資金援助を受ける形態。

・このため、選手の普段の収入はアルバイトなど別にまかなう場合や、複数のスポンサードを得てスポーツ活動を行なう場合とがある。


先に述べたように、陸上とかバスケなどのいわゆる企業スポーツは、「兼業スポーツ選手」的な形が多いのですが、モータースポーツ、とくにオートバイのモータースポーツの場合は、この形態はごく少数です。

とあるオートバイ関連業務の企業が母体である有名サテライトチームで走っていたライダーから聞いた話ですが(でも十数年前の話)、その人はその企業に正社員として就職した形でライダーをしていたのですが、年収は込み込み約400万円で、週休1日。仕事は他の人と同じく朝8時から5時までで、倉庫管理かなんかの仕事をしており、したがって朝早起きしてトレーニングし、夜も帰ってからまたトレーニングするという日々だということでした。ただし、レースの日程は優先されるので、サーキットでのテストとかはもちろん全てレース活動に充てられるとのこと。

それを聞いて、全日本から鈴鹿8耐まで参戦するライダーの年棒が400万円って安いなと感じたのですが、それまでアルバイトを二つも三つも掛け持ちしていたその人にとっては、400万円ももらえる上に、マシンもパーツもタイヤも開発もレース活動は自己負担なく全てできるのだから幸せだ、みたいなことを言っていました。

確かに、給料をもらいながら会社公認、というか、会社丸抱えでレース活動できるライダーはごく少数なので、そういう意味ではけっこう恵まれているとは思います。

フィジカルスポーツ業界の「企業スポーツ撤退、廃部」といいますけど、わざわざ廃部にしないで、名前だけでも存続させて、選手はフルタイム(&残業もする)で働きながら、自分たちでリンクなりコートなり球場なりを確保して、ついでにスポンサーを集めるとか、企業に副業・アルバイトを認めさせるとかして、活動し続ければいいんじゃないかなと思ったりもするんですけど、そこまで情熱はないのかなあ。(企業スポーツには詳しくないので、それぞれ事情があるのだとは思います、すいません)

かつてレースブームの頃の鈴鹿8耐では、一般の無名チームでも8耐をやるって言うと数百万円、多いチームだと数千万円単位のスポンサーが集まったそうですが、この頃は、「選手がタイヤ代負担(だいたい100万円くらい)」がチーム参加の条件、なんて話もちらほら聞きます。

もともと自力で参戦してきたライダーやチームがほとんどなので、バイクのモータースポーツ業界は、実は未曽有の経済危機による変化はあまり大きくないかも。と思いたい。


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