海外でレースするときの保険
もうすぐデイトナバイクウィークが始まります。
今年は2月29日から3月9日までの日程となります。公式サイトはこちら→Official Bike Week Headquarters
ビンテージバイクのレース、AHRMAに出る・観る方、AMAやスーパークロスなどデイトナインターナショナルスピードウェイのイベントに参加される方・観に行く方もいらっしゃるかと思います。
今年も何名かスピードウェイのレースに参加される日本人の方がいると聞きますが、注意しなければいけないのは、レースに参加される場合の生命・傷害保険の加入です。
アメリカは1泊入院平均70万円かかると聞きます。普通の交通事故や疾病ならば海外旅行保険でカバーできることが多いと思いますが、危険なスポーツであるところのレース活動はカバーされないこともあるでしょう。ましてや、集中治療室を利用するようなことになると、これはもう、1週間の入院で数千万円単位のお金がかかるそうです。
日本には国民皆保険の健康保険制度による高額医療費の返還制度があり、数年前から海外での疾病でも適用されることになりました。しかし、これは支払った額に対してのもの。
アメリカの場合、病院で治療する前に前金を払う必要がある場合や、保険でカバーされない分も支払う旨の誓約書を書かされてはじめて治療が受けられる場合とがあるそうです。
一刻を争うような事態となった場合、安心して治療が受けられるようになるためにも、リスクのあるスポーツもカバーする保険に入る必要があるでしょう。
とはいうものの、危険なスポーツに対する保険を引き受けるかどうかは、保険会社や保険代理店の判断によるそうです。
インターネット上で見つけたのはこちら。
海外旅行保険 運動危険等担保割増(運動割増)についての説明があります。
金額は定かではありませんが、数年前に世界GPライダーの中野選手が年間100万円以上保険代がかかる、と言っていたので、それなりの金額にはなるでしょう。
保険以外にも、当事者がもし意識不明のようなことになった場合、親族がすぐに動けるよう、パスポートは取得しておいてもらうとか、援護者までカバーする保険に入るとかも必要でしょう。とくに外国籍の方は、国によっては国交がなくすぐにビザがおりない場合もあるので注意が必要です。
できれば日本に移送できる費用までカバーする保険をおすすめします。なんと言っても、日本の医療は世界一です。アメリカの医療の方が進んでいると思われるかもしれませんが、それは小児や難しい移植手術についてお金でなんとかできるシステムになっているからであって、たとえば日本で数泊の入院が必要とされる手術でもアメリカでは日帰りにされてしまうという現実があります。苦しいのは家でなんとかせよ、というシステムらしい。
院内感染のリスクがある国もありますから、一刻も早く日本に帰れる体制を整えてから海外レースに挑んむのがいいんじゃないかと思います。
とにかく、海外でのレース参加は、個人的な冒険ということではなく、事後のことについて身辺を身ぎれいにして参加するのがいいんじゃないかなと個人的には思っております。
++++++日乗++++++
保険についての解説はありませんが、デイトナとはなにか、ひと通りエッセイに込めました。
| 固定リンク
「スポーツ」カテゴリの記事
- サーキットの入場料を一覧にしてみた(2018.05.11)
- 【お知らせ】5月6日スパにしサーキットスクールはレディスクラスも開催!(2018.04.10)
- 日本のMFJはFIMと違って引き続き「ロードレース」の呼称を使用(2016.01.15)
- FIMから“ロードレース Road Race”の文字が消えた(2016.01.14)
- 今年も二輪車安全運転大会が全国各地で始まります(2013.04.06)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 小特免許改正へ~二輪メーカー主導なるか? 高齢化社会に向けて次世代モビリティ『超超超超モビ』計画発足(2017.04.01)
- そろそろ例の季節ですね(2017.03.27)
- 【4月1日】「二輪も軽ナンバーワンを目指す」スズキのオサム会長が緊急記者会見【スズキLOVE】(2016.04.01)
- 国内二輪車販売台数に関する思考のワインディング(2016.03.04)
- [今月のモーターサイクルインフォメーション]二輪車販社のぶっちゃけトークが面白い~主にカワサキ(2016.01.13)
「旅行・地域」カテゴリの記事
- CBR150Rの動画をUPしたのでバンコクモーターバイクフェスティバルの写真をあれこれUP(2020.06.23)
- マン島TTレースは中止になりましたが8日間「TT Lock-In fuelled by Monster Energy」が配信されるので、YouTubeチャンネルで生解説配信をやってみようと思います(2020.06.05)
- 発見激ムズ! でも激安。エコステーション21 川崎東田町バイク駐輪場(2020.01.03)
- 2019年小林ゆきスケジュールです(2019.02.05)
- 2月16日(土)ゆきズムじゃんぼりーvol.2 開催します!!(2019.02.04)
「09.バイクイベント」カテゴリの記事
- CBR150Rの動画をUPしたのでバンコクモーターバイクフェスティバルの写真をあれこれUP(2020.06.23)
- マン島TTレース TT LOCK-IN、解説生配信はこちらから(2020.06.06)
- マン島TTレースは中止になりましたが8日間「TT Lock-In fuelled by Monster Energy」が配信されるので、YouTubeチャンネルで生解説配信をやってみようと思います(2020.06.05)
- 小林ゆき出没予定のバイク関係イベント・スクール等中止情報(2020.04.08)
- 2月15日(土) ゆきズムじゃんぼりーvol.3開催!(2020.01.06)
「22.デイトナバイクウィーク」カテゴリの記事
- レース撤退のメタファーと参戦目的の複雑性(2008.12.17)
- 海外でレースするときの保険(2008.02.27)
- 2008年主要バイクカレンダー(2008.01.03)
- 2007 ゆっきーの×と○(2007.12.30)
「MFJ」カテゴリの記事
- 日本のMFJはFIMと違って引き続き「ロードレース」の呼称を使用(2016.01.15)
- FIMから“ロードレース Road Race”の文字が消えた(2016.01.14)
- 2016年モータースポーツ/バイク関係主要イベント(2016.01.17)
- 年金関連のツイートまとめ(2013.03.09)
「12.モータースポーツ」カテゴリの記事
- どういうレベルのライダーがサーキットスクールに参加しているのか~SPA西浦モーターパーク二輪スクールの現場から(2020.08.18)
- マン島TTレース TT LOCK-IN、解説生配信はこちらから(2020.06.06)
- マン島TTレースは中止になりましたが8日間「TT Lock-In fuelled by Monster Energy」が配信されるので、YouTubeチャンネルで生解説配信をやってみようと思います(2020.06.05)
- DUCATI松戸の熱情型スタッフ小川さん×小林ゆき=先輩後輩対談を生配信しました(2020.05.16)
- 【YouTube】四輪『レーサー鹿島さん』バイクを語る!編をupしました(2020.05.06)
「01.バイク」カテゴリの記事
- あらためまして、小林ゆき の自己紹介です(2021.02.25)
- ハーレーダビッドソン公式Webマガジン、FREEDOM MAGAZINEにて洋楽MV特集を担当しました(2021.02.04)
- 『自動車技術』印刷物が廃止、オンライン出版へ(2021.01.04)
- 新型PCXの動画インプレが出揃いました(2021.01.03)
- 【安全ライディング】意識すべきポイントとは? 身体感覚を意識する、感情を意識する(2021.01.02)
「四輪・クルマ」カテゴリの記事
- 【YouTube】四輪『レーサー鹿島さん』バイクを語る!編をupしました(2020.05.06)
- 【かなり前に準備していた嘘記事です】道路交通法を知って交通安全! 国民皆免許キャンペーン発足、原付と小特の試験手数料1500円を先着500万人に助成(2020.04.01)
- 運転に必要なことは「危険発生 決めつけ運転」なんじゃないだろうか(2019.04.12)
- 小特免許改正へ~二輪メーカー主導なるか? 高齢化社会に向けて次世代モビリティ『超超超超モビ』計画発足(2017.04.01)
- そろそろ例の季節ですね(2017.03.27)
「バイクライフハック」カテゴリの記事
- 【安全ライディング】意識すべきポイントとは? 身体感覚を意識する、感情を意識する(2021.01.02)
- 盗難車らしき放置バイク/クルマを見かけたら、すぐ110番通報しましょう。ツイートはダメよ(2020.11.18)
- 短足短腕がライダーとして伝えられること~足つきインプレ(2020.10.03)
- 「ネオブタ」……サーキット走行向けの整備呪文(2019.05.03)
- 運転に必要なことは「危険発生 決めつけ運転」なんじゃないだろうか(2019.04.12)