マフラー騒音規制見送り
交換マフラーや車検時も厳しい騒音規制を課すとした道路運送車両法の改正案について、来年1月からの規制実施はひとまず見送られることになったとか。
コトの発端は平成18年12月27日発表の、「道路運送車両法施行規則等関係規則(自動車騒音関係)の一部改正に係るパブリックコメントの募集について」という国土交通省の発表から。
平成19年1月31日までパブコメを募集していましたが、ついに実施結果は発表されずじまい。途中経過も発表されていません。
※本日、午後4時に発表されたとのこと。(結果)
規制しようとしていた音量は、定常走行騒音、加速走行騒音の二つで、型式認証時や車検時に加え、交換マフラーも認証制度を取り入れようとしていました。
予定されていた規制値は以下の通り。
定常走行騒音dB/加速走行騒音dB
小型自動車(二輪自動車に限る) 72/73
軽自動車(二輪自動車に限る) 71/73
第1種原動機付自転車 65/71
第2種原動機付自転車 68/71
とある二輪メーカーさんに聞いたショッキングな話ですが、エンジン切った状態でバイクを動かすだけで上記の数字をクリアできないモデルがあったそうです。
これはどういうことかと言うと、大きかったのは、タイヤとアスファルトの摩擦音、すなわちロードノイズの部分だったそうです。
チェーンやカムなどのメカニカルノイズは、ベルトドライブ化するとか、カバーすればかなり軽減できるそうですが、バイクが重くなって燃費が悪くなる。
タイヤも技術を進歩させることでノイズの軽減の可能性がある。しかし、二輪メーカーとして、アスファルトの技術まで口出しできないのに、こんな規制が予定されていると、手の打ちようがない。というようなお話しでした。
ところで、今回の規制見送り騒動のマスコミ報道ですが、配信会社によって3つのタイトルが付きました。
A:マフラー騒音規制の適用強化が先送り…国交省B:マフラー騒音規制、先送り メーカー対応できず再検討
C:騒音規制の強化先送り 「厳しすぎる」の声受け
一番ニュートラルに感じられるのはAですが、「先送り」という文言が気になります。いずれ規制はするけど内容は検討する、ということなのでしょう。
経済産業省のもたらした電気用品安全法(PSE法)の業界大混乱の反省を踏まえて、ということでしょうか。
Bは技術的な面の現状を捉えているので、まあヨシとしたいところです。
問題はC。ブログ「ピストンエンジンは永遠に」さんの「騒音規制の強化先送り!?」の中で憂いているように、
”騒音規制の強化先送り 「厳しすぎる」の声受け”という表現は如何なものでしょう。事情を知らない方は業界やユーザーのエゴとも捉えられかねません。
という問題をはらんでいます。
とはいえ、今回の問題は高速道路二人乗り問題に続いて、ユーザーや業界の声が行政に反映された良い先例となったの言えるのではないでしょうか。
[関連記事]
新騒音規制のパブコメ募集中
マフラー規制問題に対するメーカー・輸入会社の反応
++++++日乗+++++
ジンメルに突入。
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