G-FP2DF1P69Y GOツーリングリーダーは新たなマーケット開拓につながるか: 小林ゆきBIKE.blog

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2007.09.17

GOツーリングリーダーは新たなマーケット開拓につながるか

無差別に情報を吐き出し続けるTVCMというのは、いまだ威力を持ち続けている、と思った瞬間だった。
何気なくつけていたTVから流れてきた深夜のCMに、思わず身を乗りだしたのが、オートバイ販売の全国チェーンレッドバロンのコマーシャルだ。
いつもの「全国ロードサービス」のようなCMならばさらりと流すのだが、先日見かけたのは、

「女性、GOツーリングリーダー募集中!」
「ツーリング企画5回で海外旅行にご招待!」

のような内容だった。
なんなんだ、コレは。思わずパソコンで検索して詳細を確かめずにはいられなかった。続きはネットで、続きは検索してね、はブロードバンド普及著しい最近の流れである。

「GOツーリング」なのに「ゴーツーリング」ではなく「ジーオーツーリング」と呼ばせるのはなぜなのか。PC検索まで誘導させるためのトラップなのだとしたら大したものだ。

それはさておき。

GOツーリングとは、“ジェントル・オーガナイザー”の略なのだそうだ。
簡単に言えば、バイクショップが主催して、ショップのお客さんを引き連れていくツーリング。まあ、全国どこのショップでも行っていることではある。
でも、どこのショップさんも悩みのタネは、ショップの規模が小さく従業員が少ないため、来店の多い土日にショップ主催のツーリングを行っている場合ではない、場合によっては店を閉めてツーリングに行かなきゃならない……なんてことである。
ましてや、ツーリングのあとに、写真をアルバムにしたり、想い出の写真をポスター展示したりする手間ヒマを考えると、なかなかそこまで……、というのが多くのバイクショップの共通した悩みだろう。
あるいは、ツーリングに行くのはいつも同じメンバー、同じ場所になってしまって、マンネリが否めない……なんて問題もあると思う。

しかし、だ。

バイクショップは、バイクに乗ってもらってナンボのもの。乗り続けてもらえば、タイヤやオイルなど消耗品の売上に直結するし、壊れれば修理依頼が入る。乗り続けて飽きてしまえば新車や中古車の販売につながるかもしれない。
買ってもらって飾っててもらうより、きれいにしまっててもらうより、乗ってもらう方が経済が循環するというものだ。

一昔半前までなら、メーカーが販社(販売会社)を使って頻繁に“乗る”きっかけ作りのイベントを開催していた。ヤマハはYESSのスタンプラリーなどがあったし、ホンダは(これは今でもやってるけど)安全運転講習会や販社の駐車場でミニバイクレースをやっていたりもした。
今でもやってて成功しているイベントに、カワサキのコーヒーブレイクミーティングがある。日本のカワサキ乗り独特の結束感というか、そんな感じで毎回何百人、ときには1000人以上集まるイベントである。コーヒー1杯のサービスでこれだけ集めるのだから大したものだ。辛抱強くイベントをやり続け、地道な努力あってのことだと思う。

お客さんにもっと走行距離を延ばして欲しい、でも人手が足りない、やったはやったでマンネリが否めない、もっと求心力のあるイベントを……。そんな贅沢な悩みに答えてくれそうなシステムが、レッドバロンのGOツーリングリーダー(女性限定)なのだと思う。いっそのこと、ツーリングリーダーは外に任せちゃえっていうシステム。アウトソーシング。しかも、男性が集まるようにリーダーは女性限定。でも、ギャラを払うだけでは女性リーダーが集まらないかもしれないし、何度も企画ツーリングを開催した方がリピーターが定着する。だから、5回以上企画実行したGOリーダーには海外旅行進呈。うーん、なかなか画期的なシステムではあると思う。

あの空前のバイクブームが終わって、走りに行くきっかけになるようなイベントは激減した。イベントそのものだけで費用対効果を測ることはなかなか難しいけど、趣味系バイクの新車売上が減った理由の一つはそれもあったのではないかと思う。

今、ユーザーが求めているのは、リア充ではないか。

今、ユーザーが足りないと感じているのは、共有感ではないか。

もしGO女性ツーリングリーダー制度が成功したなら、「女性ツーリングリーダー派遣します、ツーリングの企画から実行、報告まで一切を請け負います!」なんて商売が成り立ちそう。派遣業者さんいかがですかね?


++++++日乗++++++

掃除機、買った。ホコリがあると赤いランプが点く。あんまりヤバいと、ピコピコする。ヤバイ、お掃除、楽しい。

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