「明日のバイクを考える会」に参加しました
「明日のバイクを考える会(仮称)」に参加してきました。さんざんお世話になってきた「ピストンエンジンは永遠に」というブログを主宰する近藤さんにそれとなく無言の出席への圧力(?)を感じましたので(笑)、異業種交流もたまには悪くないなと思って、思い切って出席させていただきました。
集まったのは約20名弱ほどで、バイク屋さんからバイク雑誌関連、インターネットコンテンツ関係、防犯機器関係、ユーザークラブ主宰者、フリーペーパー発行者、カメラマンさん、モデルさん等々、さまざまな方々が集まり、「明日のバイクを考える」という趣旨に則った宴会となりました。
宴会の席というのはたいてい話があっちに飛び、こっちに飛びするのですが、今回に限っては、話の目的が定まっていたためか、有意義なディスカッションが各テーブルで繰り広げられました。
今回の話題の争点は、「政府認証制度マフラー」について疑問を呈するところが発端となっていました。
皆さん初顔合わせということで、このようなフリーのブレインストーミングのようなやり方もありはアリかと思います。
ところで、ブレスト的宴会も楽しいのですが、問題は、せっかくいい意見があっても「後に残らない」という問題点があります。その場限りのアウトプットは影響力を持ちません。
そのため、私は3年前から温めていることがありました。ついに、それを発表する気になりましたので、もし賛同される方が4、5人でも現われたら実現に向かって努力したいと思っています。
この企画は『バイクゼミナール』という企画で、
・一人につきA41枚以上のレジュメを用意していただく
・それを元に一人15分程度の発表と5分程度の質疑応答を行なう
いわゆる大学の“ゼミ”のような形式で、工学から物理学、アート、デザイン、文化、心理学、社会学、安全学、経営学、関係団体の動向、法学、などなど学問に限らず、マーケティングの手法、新しい商品開発についてのアイディア、読書会、映画鑑賞会などなど、ありとあらゆるバイクに関わる分野を異分野からお互い刺激をもらうような会にしたい、というものです。日本のバイクの世界では、こうした横断的なつながりが薄いと感じており、このような企画を温めていました。
もし、小論文がまとまれば、学会誌のような論文集の形で発表するのもよし、出版社の援助が受けられれば、年に一回、バイクにまつわるオピニオン誌の発売にこぎ着けられればいいな、と考えています。
実際、国際的には、国際バイク学会(IJMS International Journal of Motorcycle Studies)というものがあり、来年5月にはマン島で国際学会が開かれます。私は社会学の立場からマン島TTがなぜ祝祭文化となったかについて発表する予定です。
実は、私はこのBIKE.blog(バイクブログ)の他にこっそり別のブログも展開しています。バイクゼミナールBlog版というもので、アカデミックな世界からバイクを読み解こう、という試みです。私がドクター課程で研究していることの復習のような役割も持たせています。
自分自身が実際、アカデミックな現場に身を置いてみると、せっかく学問や研究の分野でバイクに関わるいろいろな研究がなされているにも関わらず、バイク雑誌や一般の人との接点がないというのがとても気になっている部分で。
そういったバイクに関わる日本での最先端の研究や、開発や営業さんの日ごろの努力のたまもの、あるいは研究途中のこと、一般のライダーさんの疑問をすり合わせるような場所を作ることはできないか、というのが私の考えている試みです。
そんなわけで、いろいろな情報や研究のインプットだけでなく、アウトプットを広く一般の方、いろいろな学問や業種の方に文字データとして送り届けるためにも、単なるオフ会ではない「バイクゼミナール」を、メンバーや場所など賛同者が集まれば随時企画していきたいと思います。そして、息の長い勉強会に育てたいと考えています。
というわけで、「明日のバイクを考える会(仮称)」の分科会として(未公認)、「バイクゼミナール」の賛同者がいらっしゃいましたら、発表テーマや開催場所や日時のご希望をご連絡下さい。連絡先はこのサイトのプロフィール欄に書いてございます。
参加者の資格は問いません。バイク屋さんでも、一般ライダーでも、学生さんでも、メーカーさんでも(匿名・匿テーマ、秘密は厳守します)、商社さん、関連団体さん、レース関係者さんなどなど、日ごろ誰かに発表したいことがあれば異業種異分野でお互いの刺激を受け合う場にしていきましょう。
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コメント
今回の記事で「政府認証制度マフラー」のところが気になりましたので書き込ませていただきます。
「自動車排気騒音対策検討会」が国交省で行われていて、2輪・4輪を対象にしていますが、バイクについて実質的にターゲットになるのは「251cc以上の車検付きのバイク」で、「07年規制の認証を受けた純正部品が手に入らないバイクは公道を走るな」という暴論につながる規制ということで不安な思いをしています。
ビンテージや旧車バイクで、交換マフラーに替えられたものは純正に戻すか、交換マフラーが騒音基準に適合していることの証明ユーザー自身が行わなければならないとか。
しかし、その証明を取るための公的機関は東京都調布市にある「交通安全環境研究所」であり、そこは国内でただ1カ所ということで、そこに全国からバイクユーザーが、検査のために借り切って検査を自腹で行うのは、混乱を招くだけでまさに暴論だと思います。
また車検不要な250cc以下の騒音をまき散らすバイクには当面対象にならず、これらの張本人には効果がないのに、来年には施行されようとしている。
現在私は、CB1000SF(マフラーはノーマル)を所有しており、「うかつにマフラーを交換すると公道を走ることができなくなるのでは?」と、不安でたまりません。
余談ですが「旧車會」といわれている、いい歳した暴走族(珍走族といった方が正しいのか)が休日ともなると、空吹かししながらの「迷惑ツーリング?」をしていました。「こういう行為が規制を強化させる原因なんだろうけど、本人達にはこれから施行される法律に全く自覚がないのだろうし、施行されたところで構わず走り続け、さらに厳しい規制になるといったイタチごっこ」かと思うと、理不尽な負担を強いられてしまう健全なユーザーには耐え難いものになるはずです。
さらにバイク関係(特にライダー)というのは、横の関係が薄いせいか、駐車場問題やETCにしても後手後手に回されているのが現状に思えますので、一致協力できる機会を持たなければ、いつまでたってもバイクに興味のない一般人からは「悪や珍走族の象徴」のように見られるのではないのでしょうか。
以上乱筆乱文、内容に不備な点もございますが、皆さんの意見を聞きたいです。
投稿: てるりんこ | 2006.12.10 19:58