[続報]二輪ETC11月1日より正式運用、二輪ETC車載器購入マイレージキャンペーン、スマートICも二輪ETC通行可能に
●二輪車ETC正式運用は11月1日から
すでにお伝えしている通り、2006年11月1日午前0時から全国で二輪車ETCの正式運用が国土交通省から発表された。(国土交通省のサイト)
●二輪車用ETC購入支援マイレージキャンペーンは来年3月末まで実施
また、これに伴い、全国の各高速道路会社では二輪車用ETC車載器ご購入支援マイレージキャンペーンを行なうとしている。
このキャンペーンは最大で1万6,000円分のマイレージによる還付となり、四輪車向けのキャンペーンで実施された5,250円キャッシュバックなどの策よりも大幅に額が大きい。実質、「待たせてごめんなさい代」が含まれているとみていいだろう。
●SA/PAのスマートICもETC積載二輪車が通行可能に
さらに、同じく11月1日より、すでに社会実験として行なわれている高速道路のサービスエリア・パーキングエリアからの入退出口であるスマートインターチェンジが全国18箇所で本格導入(恒久化)することになった。また、「地域活性化インターチェンジ」も8箇所追加されることになった。
問題は二輪車が通れるかどうか。実は、このスマートIC、今まではETC搭載の普通自動車と軽自動車しか通ることができなかった。どうやって制御していたかというと、監視小屋を設けて手動でETCバーを操作していたのである。スマートICを利用できる時間が制限されていたのは(多くは7時~22時)、夜間早朝の近隣住民への騒音・振動対策もあるが、全自動ではなく手動でのETCバーの操作をする必要があったためと考えられる。
二輪が通れるかについて国交省道路局有料道路課に問い合わせたところ、「ETC積載の二輪車は通れるようになります」との回答を得た。(スマートインターチェンジ等についてのリリースはこちら)
これで、ETCにおける二輪車八分問題は、2001年にETC開始から遅れること5年。ようやく八分から解放されることとなった。
以下は二輪車ETC関連のプレスリリースなど詳細です。
国土交通省のプレスリリースにツッコミを入れてみる。一部省略、太字は筆者によります。
全国の高速道路でオートバイもETCが利用できます!
「利用できます!」っていうタイトル、どうにかならないかなあ。「そんなに騒ぐからしょーがないから整備してやったぜ」っていう上から目線っぽく感じてしまう。
平成18年9月21日 道路局有料道路課 東日本高速道路株式会社 中日本高速道路株式会社 西日本高速道路株式会社 首都高速道路株式会社 阪神高速道路株式会社 本州四国連絡高速道路株式会社
○平成18年11月1日(水)午前0時から、全国の高速道路で二輪車のETCの利用が可能となりますので、お知らせいたします。 11月1日以降、四輪車と二輪車の両方がETCレーンを通行することになりますので、ETCのご利用にあたっては、一層の安全走行をお願いします。
モニター走行では、二輪車向けに短棒化した発進制御棒と青色誘導ペイントを施したETC専用レーンか一般/ETC兼用レーンのどちらかに走行レーンを限定していたが、結局、どのレーンでも通っていいことにするっぽい。法律で縛れないし、いちいちチェックもできないし、何より、恐らく発進制御棒への二輪車の衝突事故がなかったからの判断だろう。
○東日本・中日本・西日本高速道路株式会社において、二輪車の方に対するETC普及促進キャンペーンを実施することになりましたので、別途ご案内します。
キャンペーンについてはこちら(例:中日本高速道路会社)。
以下、キャンペーン内容を抜粋。
『平成19年3月31日までに、新規に二輪車用ETC車載器を購入・取付け・セットアップ(再セットアップを除く)し、ETCマイレージサービスにご登録いただいた場合、以下のとおりETCマイレージポイントをプレゼントします。
(1) 新規に二輪車用ETC車載器を購入・取付け・セットアップ(再セットアップを除く)し、ETCマイレージサービスにご登録いただくと1,200ポイント(最大で9,600円相当の無料通行分)をプレゼント
(2) (1)のうちの先着1万名様には上記の1,200ポイントに加えて800ポイントをプレゼント。合計で2,000ポイント(16,000円相当の無料通行分)のプレゼントとなります』
1.これまでの経緯 平成17年4月から首都圏で、平成18年2月から近畿圏、中部圏において、約5,000名のモニターによる試行運用を実施し、これまで20万回以上の料金所走行の結果から、安全性や通信機器の動作等に問題が無いことを確認しました。
ある情報では、首都高狩場線の感度が悪く誤作動が起きていたが、あるとき以降は誤作動がなくなったという。電波の強さや方向性を変えたのかも。 しかし、誤作動(人為的や人的ミスも含め)は四輪でも起こっていることが報道されているので、二輪用ETCはそれに比べれば同等かそれ以下ということが実証されたのではないか。
2.ご利用の条件 利用可能な高速道路には、ETCが整備されている地方道路公社等の管理する有料道路も含まれています。 ETCカードの準備、二輪車用ETC車載器の購入・取付、セットアップが必要です。 二輪車用ETC車載器を取付、セットアップできるのは、125ccを超える二輪車となります。 二輪車用ETC車載器のセットアップ店についての情報は、後日、ホームページ(http://www.orse.or.jp/)に掲載する予定です。
11月1日午前0時から二輪ETCを利用するには、それ以前にETCカードを入手してETC機器をバイクに取り付けなければいけない。モニター機器では即日取り付けではなく預かりでの作業の場合もあったので、正式実施にあたって予約殺到で取り付けが遅れるってことにならないためにも、早めにセットアップ店を知らせて欲しいところ。
なお、ETC機器の発売元は今のところ、日本無線だけの発売で、予定価格は3万円(税抜き)となっている。日本無線の二輪車ETC機器のサイトはこちら。
日本無線の株価はこちら。
3.安全走行についてのお願い ETCレーンを通行する際は、前車との車間距離を十分に取り、時速20km以下に減速して進入し、路面標示に従って一台ずつ徐行して通行願います。 料金所手前での急な割り込みや、ETCレーンでの二輪車の並走、千鳥走行は危険ですのでおやめください。
モニター中、何度も四輪車の割り込みがあり、命の危険を感じたことがあった。「二輪車はETCを使えない」というドライバー側の意識が芽生え始めている。ライダーへの注意はもちろん、ドライバーへの注意喚起を強く行なわないと、死亡事故など重大事故が懸念される。
「千鳥走行」というオートバイ独特の用語を国交省が理解しているのはちょっと嬉しかった。
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コメント
ゆきさん。こんにちは!
このサイトにですね
http://www.smile-etc.jp/motorcycle/campaign.html
『二輪車用ETC車載器ご購入支援キャンペーンに』
についての注意書きに
『このキャンペーンと従来から行っている
600ポイントプレゼントキャンペーンとを併せて受けることはできません。』
とあるんです。
これって勇んで、春にETC登録を申し込んだ人は
バカを見るって事ですかね?
投稿: T-cabin | 2006.09.24 11:37
>実質、「待たせてごめんなさい代」が含まれているとみていいだろう。
ほー。なんか裏というか、根拠あっていってるんですよね?
以前は
https://yukky.txt-nifty.com/bikeblog/2006/01/etcetc_bfa5.html
>二輪ETCが実用化されたとしても、四輪のように普及策として大幅な割引制度が行なわれる気がしない。
なんて書いてましたが、そこから状況の変化があったんでしょうか。
投稿: foo | 2006.09.24 22:57
>これって勇んで、春にETC登録を申し込んだ人は
>バカを見るって事ですかね?
↓ここみると、大丈夫みたいですね
http://www.smile-etc.jp/motorcycle/qa_campaign.html#qa07
投稿: すぅ | 2006.10.12 15:25