やっぱり8耐はバイクの甲子園でなければ
今年は久々に高校野球にハマっている。松坂投手の横浜高校vsPLの延長17回のとき以来だ。あまりにもスゴくて本まで買ってしまったほどだ。(ドキュメント横浜vs.PL学園)
もともと、小学生のころから野球が好きで、王選手が現役のとき、二度の大記録を塗り替えたのをオンタイムで見れたことを嬉しく思う。小林繁選手のファンだったので、江川事件でアンチ巨人に転じ、地元横浜大洋ホエールズを応援するようになった。近所に2軍の練習場があってときどき見に行ったりしていたし、友の会にまで入っていた。高校生の頃、大洋ホエールズは万年Bクラスだったので、学校では隠れホエールズファンが多かった。本当に公言しないんだもの。そんな中、偶然にも遠藤投手ファンの同級生(女子高生)が二人いることを知り、「コバヤシさ~ん♪ 今日、遠藤さん先発みたいよ、ネット裏取れそうなんだけど、行く?」などという会話をみんなにバレないようにコソコソし、横浜スタジアムまでバスで通ったりもした。その同級生つながりで、当時強豪だった法政二高野球部との合コンにも参加したが、部長(顧問の先生)の付き添いアリだったので、まったく会話が成立しなかった苦い思い出がある。
ま、そんな昔話はさておき。
今年の高校野球が久々に面白いのは、朝日新聞が指摘した打力だけではないと思う。
エラーの数がとても少ないのだ。エラーが少ない、打力も強力。なんでなんだろう、と考えると、彼らにとっての高校野球の存在価値は、プロになれるかなれないか、あるいは大学への野球推薦を得られるかどうかのほぼ唯一の手段なんである。真剣にならざるを得ない。
しかも、勝ち上がり式。一度のミスでも最後。
しかも、高校3年間、夏の大会は3度しかチャンスがない。高校生そのものには何歳でもなれるが、高校野球には年齢規定があって、基本的に18歳までしか出られない。
そんなこんなもあって、特に夏の大会は力のこもった試合が多くなるのだと思う。
高校野球・夏の全国大会が行なわれている甲子園に行ったことはないが、母校横浜市立桜丘高校が何年か前に奇跡の県大会決勝戦まで行ったことがあるので、そのときは準決勝から横浜スタジアムに通った。
かつて、近鉄→横発→巨人と渡り歩いた阿波野投手を擁した時代にベスト8進出したことはあるが、たいがい3回戦あたりで敗退していた。神奈川は200校ほども参加する全国一のマンモス高校野球県なので、決勝戦まで行くには、シードがないと決勝まで8試合もある。
ああ、また話がずれたけど、夏の高校野球県大会を観戦するには、入場料500円だった記憶がある。
たしか高校生の頃も500円。私は吹奏楽部だったので、夏はにわか応援団部となるほぼ剣道部員とともに、タイコをかついで保土ヶ谷球場に通ったものだ。
それじゃあ、全国大会であるところの甲子園は入場料はいくらなんだろう? 毎日、2万、3万、4万人の観衆がアルプススタンドを埋める。埋めるほどだから、安いんだろうか。
調べてみると、
バックネット裏 1600円
内野特別自由席1200円
アルプス席自由席 500円
外野 無料
ほほぅ、バックネット裏はドラマが観れるから映画と同じ1600円かあ。
アルプススタンドは意外にも安いのね、県大会と同じじゃん。
で、外野が無料。無料?! えっ?! タダ!
……ああ、やっとマクラが終わった。
外野が無料でも私はテレビ観戦しているわけですが、テレビ観戦も地上波は無料。なかなかちゃんと映らないNHKでどうにか観ている。(タンタタウンからの電波障害があるらしい)
で、テレビ観戦していて思ったのだが、明らかに中継技術というか、捉えどころというか、そのあたりが進歩したと感じる。
特に、選手の表情や息づかいが見えてくるのだ。前はもっと「引き」の画ばかりだったと思う。
だから、駒苫投手がちょっと小憎らしく見えたり(ごめんなさい)、早実投手が爽やかにもポーカーフェイスだったりするのがお茶の間にもよく見える。
加えて、以前から充実していた、母校紹介やら選手紹介、監督の人となり紹介がところどころの解説に挟まれ、いきなり試合を観始めても、一気に感情移入していくのだ。
さて。
今年の鈴鹿8耐はなんとか観客が前年度比で増えたそうだ。若干のバイクブームが始まっているのかもしれないし、ビッグイベントが他に重ならなかったからかもしれない。ヤフーBBの生中継の影響はさほど受けなかったのかもしれないし、エントリー数が増えたから、その関係者分が増えたのかもしれない。
できれば緻密に分析して今後につなげて欲しい。
夏の高校野球全国大会の外野席が無料、という事実にショックを受けた私は、鈴鹿8耐の入場料無料化はできないものか考えた。しかしだ、鈴鹿サーキットは遊園地でもあるので、一応、囲われた場所として自由に出入りできません、そのためにも入場料を取らなきゃいけないって法律で決まっているんです、という理由があるのかもしれない。
ならば、100円でも、800円でもいい、今よりはタダみたいな金額で。ただし、指定席券はそれなりに。今でこそエリア指定はガラガラの場所もあるけど、それでもアホみたいにダダっ広く場所取りしてあるわりには人がいなかったりするのはときどき腹立たしくなるもんで。
F1が来年はなくなって鈴鹿8耐にコストをかけられるのなら、入場料の大幅見直しはマストでしょう。
それから。
8耐は高校野球のように県大会があるわけじゃないけど、鈴鹿300kmはあるし、それぞれのライダーに今年のストーリー、国際ライセンスに昇格するまでのストーリーはあるはずなので、それを丹念に追って情報提供する場が必要でしょう。
観客はやっぱり感情移入したいんですよね。
優勝目指して優勝するストーリーもあるけど、地方選でポイント獲って今年初めて鈴鹿8耐にエントリーしたので目標は予選突破です、そのチームは予選突破という目標が達成されたのだろうか? のように、それぞれのライダー、チームに違うレベルの目標があって達成されるのか、されないのか、来年はどう取り組むのか。
それぞれがそれぞれに違うストーリーがあって、それすらも8耐を楽しむ理由になる。
テレビ中継、ネット中継することで来場者数が減るって懸念している関係者もいまだにいるようだが。
そんなことより、今はファンを増やす方が先ではないかと。ネットや雑誌、テレビからの情報はきっかけにすぎないと思う。
昨日の東洋大姫路-駒沢大苫小牧と、智弁和歌山-帝京 のような熱闘を観せられたら (それは、闘っている選手たちからも、それを伝える番組中継からも)、一度でいいから甲子園で観てみたい!と思うわけだ。
鈴鹿8耐は、6耐や24耐を経て8耐になって世界選手権シリーズの一戦にもなったけど、やっぱり鈴鹿でやらなきゃ意味がないと思う。シリーズ戦だからといって、もてぎでも岡国でもいいわけじゃない。7月末のあの暑い鈴鹿、あそこじゃなきゃっていう意味が具体的になんなのか、緻密な検討が必要でしょう。
長くなったが、鈴鹿8耐はバイクにおける甲子園であって欲しいし、そうであることが起死回生のカギなのではないかと思っている。
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コメント
8耐を盛り上げる為のラフアイデア
・国別対抗(Roadrace of Nations)形式
・世代別対抗
・レギュレーション変更(改造範囲をトコトン減らす・あるいは上限馬力設定?)
・大学対抗
・県対抗
・アマチュアライダー限定
・実業団対抗
メディアの取り上げに期待するのは??
おもしろおかしければ取り上げられるのでは?
単純に視聴率を取れるソースの力か、
その先に商売があるかしないとメディアは取り上げないでしょう。
F1レースですら深夜に放送されてますしねぇ。。
今回の高校野球にしても、斉藤君という数年に一度の逸材がいて、田中君というキャラ的にも好対照な逸材がいて、初めてソースとしての力を帯びてきたとも言えるわけで、毎年毎年面白い試合満載ってわけでも無いでしょう。
投稿: おいそれ | 2006.08.21 18:54