[伊丹。をプロデュース]ライダースVSクラブマンの各新編集長
“背表紙の硬い雑誌”などとも呼ばれる、出版業界の専門用語でいうところの無線綴じ雑誌。バイク雑誌では特にA4版で200ページ前後のマニアックな雑誌のことを呼ぶ場合が多い。例えば、老舗はライダースクラブと別冊モーターサイクリスト、続いてカスタムや外車系の雑誌として出てきたのがクラブマンとバイカーズステーション、後発雑誌で大型バイクに特化したのがビッグマシンである。
さて、ここに来て編集長人事異動が活発になってきた。バイカーズは編集長佐藤氏の会社の雑誌だからまず編集長交代はないとして、まずは別冊モーターサイクリスト。長年編集長をつとめた松尾氏が別部署に移動となった。
とここまではあり得る話だったのだが、ライダースクラブとクラブマンの人事異動は同じ業界で働く自分としてもビックリ仰天の話だった。
まずはクラブマン。私が在籍していた頃から書き出すと、
山崎編集長+小野顧問→石倉編集長→小野編集長→H-D池田代理→押江編集長→田口編集長→RZ後藤編集長→小椋編集長→そして新編集長は伊丹氏。
一方、ライダースクラブは鮮烈だった。若手ホープの竹田津氏に変わって、な、な、なんと、クラッシュ・キングこと高橋サトシ氏(ちなみに、サトシはサにアクセントではなく平坦にサトシ、と読む)が新編集長に就任されたのである。これは大事件だ。
なにせ、サトシさんはミラージュ関東でブイブイ言わせていた方である。サトシさんはまだ無名だったノリックこと阿部典史選手が15歳のときにクラブマンのTDMプロジェクトで筑波なんかを走らせた人物である。サトシさんはまだ鈴鹿8耐が参加型っぽくなっていなかった頃にTDMやらTRXで参戦したチャレンジャーである。ほかほか、数々の逸話をお持ちの人物が、最近、環八あたりにちょくちょく出没しているなあと思っていたら、先日のモトルネ走行会in筑波で仕事道具全てが詰まったトートバッグを小脇に抱え、「編集長」の肩書の入った名刺を配り歩いてらっしゃったのである。
さて。
華々しいサトシさんに比べて伊丹氏はLEONで勉強しているそうだが見た目が地味である。歴代編集長に比べてアクが少ないという印象もある。編集部のオフィスからしてオシャレな造作のMOTO NAVIとはエライ違いだ。
ある大手出版社の編集者が言ってたけど、編集長4年寿命説があって、4年も経つと読者自身も変わっていく(読者層ではない)から、マンネリ防止のために部数の増減は関係なく編集長を変えることがあるんだとか。それができない場合は、デザイン事務所を変えたりもするらしい。さすがにバイク雑誌はそこまで戦略的にイメージチェンジをしたりはしてないと思うけど、派手なサトシさんVS地味な伊丹さんの対決は、今後のバイク雑誌を面白くするのは間違いないと思う。コレ、一応、伊丹さんへのエールのつもり。
そうそう、竹田津さんはサトシさんが世界的ジャーナリストとなるべく鍛えるんだそうで。まさに、「竹田津。をプロデュース」。そっちはそっちで楽しみ。
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