車車間通信とか路車間通信とか
さっきTVで、真生子さん・へいちゃんコンビでお馴染みWBSことワールドビジネスサテライトのコーナーで放送されていたのですが、自動車メーカーが北海道のテストコースに集まって安全に関するテストをしたんだとか。
番組で取り上げていた車車間通信とは、クルマに通信できる装置を取り付け、通信できる装置を付けたクルマ同士で通信を行う。例えば見通しの悪い交差点で接近してくるクルマをお互い知らせたりすることで、出会い頭の衝突事故を防ぐことを目指すという。
すでに国が推計の累計で10兆円もの税金を投入しているITS(Intelligent Transport Systems=インテリジェント・トランスポート・システム)政策のおかげで、路車間通信のVICSは実用化がされており、渋滞予測などに効果を発揮している。
WBSの報道によれば、車車間通信と路車間通信とでは国の担当省庁が異なり、いわゆる縦割り行政なところが問題だとしていた。
番組の報道を見ていて、「車車間通信というより、もしや、四輪四輪間通信なのでは? ETCに続いてまたもや二輪は二の次?」と不安になったのだが、VTRの最後に大型スクーターの映像も流れたことで、このシステムには二輪車に対する実用化も視野に入れていることがわかった。
車車間通信というキーワードで検索をかけてみると、ホンダがすでに「二輪車ASV技術-車車間通信による認知支援システム(※注意:PDFファイルです)」という研究論文を発表していて、車車間通信技術に二輪も取り込もうとしてることがわかる。
車車間通信のように、人間の判断能力だけに頼らず、機械によってある程度制御して安全性を向上させようという試みは、例えばここ1、2年で激増した神奈川県内の矢印信号のように(直進・右折・左折ともに全て矢印信号で制御)今後は増えていくと考えられる。
確かに矢印信号は目覚ましく事故防止に成果をあげている。けれども、それは対象者が交通社会に関わる全ての人に向けられたものだから可能なのであって、車車間通信、あるいは路車間通信が全てのクルマだけでなく、バイク・自転車・歩行者・車椅子・電動車椅子などに装備されるようにならなければ、ヒューマンエラーは完全にはなくならない。
例えば、機械が接近車両を知らせなかったから安全と判断して発進した。そこに、機械を取り付けていないクルマやバイク、歩行者などが接近してきたとすれば……。こんな事故もこれから増えるだろうが、それを見越したとしても、「約3割は交通事故を削減できる」と関係者は発言したと思う。
一つでも事故を減らせるものなら実用化にこぎ着けてもらいたい。ライダーとして切実にそう思う。
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