好評発売中のモトナビの件
巻頭特集:100 Motorcycle Girlsも好評なモトナビ、特別付録:ビームス×MOTO NAVI ダブルネーム・バンダナまで付いちゃって好評なMOTO NAVIに、巻頭特集前のコラム頁に「オートバイの社会学」というコラムを寄稿させていただいております。
ここの編集部は伝統ある二玄社という会社らしく、DTPが普及した今や死語になりつつある今ドキ珍しい「ゲラ」という言葉が生きていたりとか、「校正」という作業をきちんとされていて敬服いたします。
なのですが、ただいま発売中のモトナビの原稿が、なぜか真逆(“まぎゃく”という言葉はまだ国語辞書に載っていない新語らしいですが、つまりは正反対の言葉という意味であります)の言葉に校正されてしまっていましたので、ひとまず当ブログで訂正させていただきます。
【元原稿】(太字は問題の箇所、真意の部分)
道交法には確かにダブルスタンダードがある。実態に則した本音の部分で運用されている現状の方が安全な場合もある。けれども一般的に日本人の多くは、客観的な論理的根拠がなくても“法律で決まっているからいけないこと”と思わされ過ぎの節がある。「バイク=危ない」のイメージを植えつけられ、先にやるべき部分を先送りにしているのだ。
【真意ではない掲載原稿】(太字は問題の箇所)
道交法の外側にもダブルスタンダードはある。実際の交通状況に即した、いわば“不文律”のような暗黙のルールのほうが安全な場合もある。けれども一般的に日本人の多くは、客観的な論理的根拠がなくても“法律で決まっていること”と盲目的に従う節がある。「バイク=危険」のイメージを植えつけられ、議論すべき部分を先送りにしすぎているのだ。
なお、本文全文はぜひ全国の書店または二玄社のオンラインにてMOTO NAVIをお買い求め下さいませ。
なお、実際にはこのあとも本文は続いたのですが、その部分はボツになりました。ボツ原稿は続きをどーぞ。
【本文に続くはずだったボツ原稿】
現在の道路交通で数字的に問題なのは、バイクよりむしろ、自動車乗車中の団塊世代や、歩行中の高齢者の死者数だ。「団塊世代と高齢者=危ない」という論理で、団塊世代と高齢者は自動車運転禁止。高齢者は外出禁止。ライダーの立場からしたら、こんな飛躍した論理の愚痴も言いたくなる。
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コメント
MOTO NAVI No.16を読ませていただき,なぜゆきさんが巻頭特集「女性ライダー、100人に聞きました!」の中にいないのか疑問に思ったnozzzyです(笑)。
まあそれはともかく,二玄社MOTO NAVI編集部さんによる「直し」はちょっとやり過ぎではないでしょうか?私もその世界(出版)にいる人間として原稿の編集の必要性は認めますが,ライターさんの主旨を変えてまでの編集は編集と言わないと思います。
編集部が直した原稿は執筆者に確認を取るのが常識ですが,今回それはやられてなかったのでしょうか?
もともと二玄社さんの雑誌は校正を含めて質が高いといつも感心していましたので,もし今回の件がゆきさんの意図していない編集によるものだとすると,ちょっとガッカリしてしまいます。
投稿: Nozzzy | 2005.05.09 15:57
こんにちは、
「外側にもダブルスタンダード」となると、「真意でない原稿」は結構良くまとまっていると思います。「元原稿」が道交法の運用面での言及を避けているため、こんな解釈になったような気がします。つまり、元原稿の言葉が足りない?言い過ぎかな、ゴメンナサイ。もしかしたら、百も承知で「真意でない原稿」は論点をずらしたのかも?は、うがちすぎか・・・
投稿: イエグチ | 2005.05.13 13:53
はじめまして、いつも楽しく読ませていただいています。いつもは読むだけだったのですが、これはあんまり可笑しかったのでついひと言書きたくなりました。
赤を入れられた当人からするとたんに可笑しいではすまない気持ちもあるかと思いますが、記名の連載原稿をこんなに派手に書き直す編集さんがこの世にいるんだなぁって、ある意味関心してしまいました。
ところで、バイクの社会学、日本には研究例が少ないですから、学術的なやつも期待していますよ。
投稿: 社会学者 | 2005.05.23 12:09