尼崎
4月25日午前7時。
私は阪神急行で大阪梅田に向かっていた。
週末はスルっと関西3dayという、3日間連続乗り放題5000円というチケットを持って、大阪・京都・神戸を回っていた。現地に着くまで知らなかったが、そのチケットはJRは乗れないチケットだった。
だからというわけではないが、月曜日も意図的にJRは避けて梅田に向かっていた。
関西は私にとって特別な場所で、日本一周をしたなかでもとりわけ友人が多くできた地域だ。だから、ここではこんなことがあった、ここには誰それが住んでいる、そんなことを思いながら車窓を眺めていた。
尼崎を通過するとき、尼崎在住の友人に「尼崎通過中やで~でも通り過ぎるだけやねんけどな~」と能天気なメールを作成しては消したりしていた。あまりにも朝早過ぎるかなと思ったからだった。
午前8時。
本を読まねばと思い無理やり時間を作るため、東京行きの昼便高速バスに乗り込む。
午前9時半、京都を過ぎたあたりで、ケイタイでニュースをチェック。たいしたニュースはないと思ってすぐに本に目をやる。
午後4時半、東京着。大学に向かう。
夜、家族から「すごい事故があったけど大丈夫か」とメールが。そういえば、この3日間、ろくに連絡を取っていなかったが、違う心配だったとわかるのは、家に帰った夜10時過ぎだった。
95年にテレビの映像から受けたショックと同じ種類の衝撃で胸が痛む。
・安全は全てに勝るはずではなかったのか。
・飛行機や自動車やバイクは口うるさく「定員」を遵守するよう法律で決まっているし、娯楽施設でも消防法で厳しく入場者数を守るように指導されるが、鉄道はゴールデンウィークや年末年始は自慢げに「乗車率200%」なんて報道されたりするんだけれども。
・軽量化によってエネルギー効率は上がるが、衝突安全性が下がるという矛盾。
・誰もが必ず初めはビギナー、という真実。
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コメント
西宮出身で神奈川在住の単二といいます。
鉄道の定員について、今回ゆきさんが書かれているのと同じことを、いつも感じていました。あれは明らかにおかしい。
乗せないと社会が立ちゆかないという意見もあるかと思いますが、もしそうならば、逆に現実的に従業員が通えるような立地を企業なりが選ぶべきで、結局のところ既成事実の積み重ねが、都市部の歪んだ交通事情を正当化してきたことが分かると思いますね。
もう一つ、誰もが最初はビギナーであるということ。これは例えば教師についてもそうですが、権限や影響、また危険を伴うような業種では、もっと厳格な資質検査や教育が再検討されなくてはならないと感じます。
いずれにしても他人事ではなく、自分の身の上に置き換えて(常に)考えなくてはならない問題だと思いました。
投稿: 単二 | 2005.04.27 20:00