のび太のくせに生意気だぞ!
防備録備忘録です。(>通りすがりさん、サンクスです)
バイクと関係ありそうな、なさそうな。
テーマ:『レッテル貼りの社会学』
※レッテル=レイブリング=レイベリング=ラベリング=labeling※スティグマ論についてはソキウスに詳しい
「のび太のくせに生意気だぞ!」
“のび太”というレッテル
→“のび太”=弱いもの
→弱いもの=自己主張しないもの
→自己主張しないもの=ジャイアンにいじめられて当然
→ジャイアンにいじめられて当然=という、スネ夫ののび太に対するレッテル貼り
「女のくせにバイク乗り?!」
“女はおしとやか”というレッテル
→女=か弱きもの=おしとやか=(男性に対して)自己主張しない
→自己主張しない=個人的乗り物、自主性の高い乗り物であるところのバイクには女は乗るべきではない
→そんなバイクに乗っている女はどうせ男にも乗るのが好きだろう、とか、冷えるから身体に悪いとか、
親ごさんやカレシや旦那さんはどう思ってるの、とか、普通の人(バイクに乗らない人=マジョリティ)の感覚では理解できない
→マジョリティには理解できない=プライベートなことや、セクシャル・ハラスメント的なことを「気軽に」問いかけてもよい=という、スネ夫(=マジョリティ=バイクに乗らない人)ののび太(バイク乗りの女)に対するレッテル貼り
「いい歳して、まだバイクなんか乗ってるの」
→バイク=若者の乗り物
→……以下、「のび太のくせに生意気だぞ!」理論と同様
レッテル貼りの問題(関連キーワード)
社会的弱者/ステレオタイプ/偏見/差別
スティグマ
スケープゴート化→排除による秩序形成
レイベリング→多様な人間存在を抽象化
固定観念(ステレオタイプ)を増強
●参考文献
H・ベッカー『アウトサイダーズ―ラベリング理論とはなにか』(新泉社)
E・ゴフマン『スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ
』(せりか書房)
とか。
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コメント
「“のび太”というレッテル」ってまぁ世の中にはそんな自分の世界観が全てだっていう人格欠陥人間が多いんだけど、相手にしないんでいいんでない。
僕の知人で、バイクで仕事してる僕に向かって、危ないだの事故ったら客にまで迷惑掛けるだの散々言ってくれたヤツがいるんですが、先日4コほどワッカが付いてるヤツで仕事中に思いっきり事故って世間に大迷惑掛けていま入院中。
退院したら、ゆっくりバイクの及ぼす世間的迷惑について問質すつもりで待ち構えてます(笑)
投稿: aki@神戸 | 2004.12.07 13:08
このような思考の流れは昔からあったのか現代特有なのかは置いておいて(笑)、どんな分野にもある事のような気がします。
例えば臨床心理学的な世界から見た視点の話。
ある芸能人の妻が、
●●(旦那)から迫害を受け続けた
→世間ではPTSDという「病名」がある
→私はそれだ
→記者会見で「私はPTSDだ」と発言する
*注:[PTSD]という物についてはリンク先を参照して頂くとして、世間では乱発されている「診断名」です。
こういう「ラベリング」が時代の変遷で変わるとしても、発言者の都合の良いように解釈されて述べられる。
その発言の意図の真意のベクトルを読み解く洞察力が情報化社会の今、更に必要とされている気がするのですが、いかがでしょうか。
投稿: こぐれ@東京 | 2004.12.07 22:18
aki様>
>相手にしないんでいいんでない
大丈夫ですよ、相手にするとかしないとかの話で備忘録をupしているわけではなく。
レイベリングの社会のシステムについて、バイクを通じて考えているわけです、ハイ。
今日も、とある場所で隣にいたオヤジ(推定70歳)が、「今の若者は電車の中でマンガしか読まない」(=だから今の若者は勉強しなくてけしからん=だからマンガは低俗だ)
のようなことを言っていて、まさにラベリングの世界だな、と思いました。
今年数少ない電車に乗った経験では、「みんな電車でマンガなんか読まなくなってきたんだなー」と、マガジンやジャンプやサンデーの発行部数の激減を、電車内でひしひしと感じたのでした。
…みたいな世間話もたまにはいいですかね?
こぐれ様>
ある芸能人の話は私も興味があってずっと追いかけていたのですが、彼女のPTSDは、父上から受けていたことを、夫の威圧的なモノの言い方で思い出された、という話だったかと。
個人的には離婚の原因はPTSDじゃなさそうだ、という気がしていました。
ただ、あの一件で、“PTSD”という症状が一般化されたのは間違いありません。
地震→PTSDになる(というラベリング)→“心のケア”をしなくちゃ、
みたいな。
投稿: 小林ゆき | 2004.12.07 22:53
小林さん、コメントをありがとうございました。
正直に、嬉しかったです。
話題にした芸能人の話は突っ込むのも嫌だったので、あれから聞き流していました。この件については個人的背景を知る必要があるので、ここまでに致します。
>地震→PTSDになる(というラベリング)→“心のケア”をしなくちゃ、
この場合、ラベリングというより、「過度の生死の危機を感じた災害を受けた事により急性ストレス障害(ASD)およびのちには外傷後ストレス障害(PTSD)の発症の可能性と危険性が予想される」という経験的予測での「心のケア」の必要性を「想定し対処の必要の準備」をする事になるでしょう(一つの例えとして)。
ただ、この様な視点は臨床的な考えなので、世間一般では、小林さんの書かれている発想でおられるのかな?と思うと、一つ勉強になります(^^;
投稿: こぐれ@東京 | 2004.12.07 23:18
防備録 ==> 備忘録 ?
職業柄、この手のタイプミスはヤバいんでは ?
それとも、これも「よろしかったですかー?」系ネタなのかな?
ならば、予め防備線を張っておくのがよろしい。(この場合は予防線と言うのが標準語w)
投稿: 通りすがり | 2004.12.07 23:54