やっぱり教え子が事故に……
今朝、母から連絡があり、やはり亡くなったのは教え子だった。私が初めてオルガンを教えた彼女。
当時、わたしはまだ中学生だったので、月謝は図書券だった。
オルガンを教えに行っていたのは1年ほどだったが、やがて彼女が中学生になると、わたしが所属していたブラスバンド部に入部した。時が経ち過ぎていて、再会したオルガンの生徒だった彼女は、昔のように私にじゃれることもなく、よそよそしい敬語でOBのわたしに挨拶した。
大学に入り、バイクに乗るようになると、母が1冊の本を持ってきた。「チーム竹島の見果てぬ夢」という本だった。彼女のお父さんが出版社に勤めていて、「ゆきちゃんはバイクが好きだから」と持ってきてくれたのだ。当時はまだレースに興味がなかったから、しばらくほおっておいたのだけど、何年かしてバイク雑誌の仕事をするようになって読んでみた。プライベーターが世界GPにチャレンジする話しだった。
2つ目の雑誌で仕事をしているとき、ニンジャでレースを始めた。ひょんなことから大島正さんと知り合い、鈴鹿選手権にまで出ることになってしまった。大島さんは右も左もわからないわたしに、いろいろな人を紹介してくれた。
鈴鹿のピットで気さくに話しに入ってきたのが、高田孝慈さんだった。大島さんが「高田、高田」と言うので、あとでコッソリ「今の高田さんってどの高田さんですか?」と聞いてみた。「何や知らんのか、高田ゆうたら、高田孝慈やで」
「え、高田孝慈さんって言ったら、あの世界GP走ってた高田さん?!」わたしの中の“高田孝慈”は、遠藤智さんの著書の中の高田孝慈であって、雲の上の人にように思っていた。それが、こんなにも気さくで、まるで当たり前のようにわたしの前に登場するとは。
これがきっかけで高田さんとも仲良くなった。
2000年の鈴鹿8耐にZRX1100で挑戦しようしたとき、土壇場でライダー二人がキャンセルになってしまった。頼る人は高田さんしかいなかった。
ここから、わたしたちの4年間の鈴鹿8耐チャレンジが始まる。
……伊東恵ちゃんとの出会いがあって、チーム竹島の本を読んで、高田さんの名前が記憶になければ、今のわたしは無かったかもしれない。
こんなカタチで彼女の名前を目にするとは。
★5月31日追記:原因を作ったドライバーは飲酒運転だった。(法律上の用語は、逮捕された理由は酒気帯び運転だが、私にとってはどっちでも同じ、酒を飲んで運転するのは飲酒運転と言いたい) 業務上過失致死傷で逮捕された。あとは、加害者が満足な任意保険に入っていることを願うばかりである。
31日からマン島TTに向けて出発するので、ひとまずここに情報をクリッピングしておく。
読者の皆さん、バイクの話題じゃなくてごめんなさい。でも、彼女との関わりが最終的に鈴鹿8耐チーム参戦まで一本の糸で結ばれていたから……。
バイパスで多重事故 2人死亡、5人重軽傷
28日午後11時50分ごろ、横浜市旭区の国道16号の保土ケ谷バイパス上り線で、神奈川県大和市南林間、塗装工●●●●さん(24)の乗用車が追い越し車線に進入した。それを避けようとした後続の大型トラックが下り車線に飛び出し、対向の大型トラックや軽乗用車2台と衝突。さらに●●さんの車にも後続の乗用車が追突した。
軽乗用車に乗っていた大和市つきみ野、会社員●●●●ん(45)と、横浜市保土ケ谷区権太坂、同伊東恵さん(30)が頭を強く打つなどして死亡。熊谷さんらほかの5台に乗っていた計5人も重軽傷を負った。
神奈川県警高速隊は、●●さんが周囲をよく見ていなかったとみて、けがの回復を待って業務上過失致死の疑いで事情を聴く。(共同通信)
[5月29日11時42分更新](ソース:ヤフー共同通信)
<多重衝突事故>車6台が巻き込まれ7人死傷 横浜市
28日午後11時50分ごろ、横浜市旭区下川井町の保土ケ谷バイパスで、車6台が絡む多重衝突事故があり、大型トラックと正面衝突した軽乗用車を運転していた神奈川県大和市つきみ野、●●●●さん(45)と、助手席の横浜市保土ケ谷区権太坂、伊東恵さん(30)の2人が全身を強く打ち死亡、5人が重軽傷を負った。[5月29日11時58分更新](ソース:ヤフー毎日新聞)
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コメント
YUKKYさんとこの世界への接点をもたらしてくれた大切な人のことでしょうからお書きになられたのだと思いますが、軽い気分で読むことが多いBlogではちょっと重く、胃が下に落ちるような感じがました。
いや、ただあまりに近所の方だからかもしれませんが、、
投稿: ぶりがえる | 2004.06.04 08:10