気になる記事から~ドライブレコーダー
すでに1月8日付け読売新聞でも報道されているが、自動車版フライトレコーダーの本格運用がタクシー業界で始まった。
このドライブレコーダーは、練馬タクシーと日本交通事故鑑識研究所が開発した「Witness(目撃者)」。この練馬タクシーのサイトはとっても手作り感溢れるもので、車両数も六十数台と大きな会社ではない。しかし社長が書かれている「次世代のタクシー」という一連のコラムを読むと、先の先を見据えているタクシー会社だということがよくわかる。ご一読あれ。
読売新聞の報道によれば、ドライブレコーダーの内容は
車載カメラは「Witness」(目撃者)と命名された。95度の特別な広角レンズを用い、縦5センチ、横15センチ、重さ120グラムで、フロントグラスの内側に装着する。 加速度センサーが内蔵されており、事故に至らなくても、約0.4G(1Gは地球の重力加速度)以上の衝撃や急ブレーキ、急ハンドル時などに警告音が鳴るほか、その発生前12秒間と発生後6秒間にわたって前方のカラー画像をはじめ、速度や衝撃の大きさが自動的に記録される仕組み。画像などは、市販の64MBのメモリーカードで最新10回の衝撃が記録され、パソコンで再生できる。
となっており、朝日新聞によれば、
カメラは夜間や逆光時でも鮮明に記録できる。
というもの。さらに読売新聞では
百台以上の大口販売価格は1台約4万円(取り付け費用は別)。
と報道している。そして、本日の朝日新聞夕刊1面に出ていた記事よればさっそく都内最大手の日本交通が導入したという。(下線・太線・リンクは筆者)
事故前後18秒間記録「タクシー版フライトレコーダー」交通事故を起こしたタクシーで、運転席から見えた事故前後18秒間の映像などを記録する「タクシー版フライトレコーダー」を、東京都内最大手の日本交通(本社品川区)が4月から本格導入する。約1600台のタクシーのうち、300台にまず装着する。(中略)装置は営業車専用だが、鑑識研究所は市販に向けて研究を進めている。 (03/16 13:48)
日本交通のプレスリリースによれば、
アメリカの交通雑誌(Automatic Crash Phenomena)によると、自動車が1km走る間に、様々な事象が約300件発生し、そのうちドライバーが意識するのが130件、運転操作に影響を与えるものは13件あり、3kmに1回間違った判断をしています。その間違った判断がすぐに衝突事故につながるわけではなく、間一髪のニアミスは800kmに1回の割合で発生しています。このようにして運転を続けると、ニアミスでは済まなくなり、長時間・長距離を運転するタクシー乗務員にとっては、交通事故防止は日常の一部となっています。
ということが背景にあるという。
さて、これらの報道を読んでいて『オートバイ用が欲しい!』と思った人は数多いのではないだろうか。「死人に口なし」的な事故に遭った知人は少なからずいる。明らかに相手がいる事故なのに、単独と処理されてしまったり……。
重さ120グラムならバイクの運転に支障は無い。問題は全天候型にすることと、電源をどうするかだけだ。小売価格10万円でも欲しい人はたくさんいるのではないか。
ところで、この記事を書いていて、デジタル虎の穴でこんな記事も発見した。
MSが首から提げるビジュアル日記カメラ発表──「SenseCam」を試作米マイクロソフトの研究部門「Microsoft Research」は年にいちど同社が開催するイベントTechFestで、首から提げるビジュアル日記カメラを発表した。SenseCamと呼ばれるこの試作品は、明るい光や突然の動作といった変化に反応し、12時間のうちに2000枚の画像を自動的に撮影する。将来的には心拍や肌の温度といった刺激にも反応するようになるという。
いずれにせよ、バイク用ライディングレコーダーの開発はさほど難しい条件ではなさそうに思える。あとは具現化する企業が出てくることを待つばかりだろう。
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