「無保険バイク」にご注意--60万台が走行中/神奈川
自動車賠償責任保険は、自動車・原付を運転する上で加入が義務づけられている。バックナンバーでも、最近車検のステッカーが変わったことをお知らせした。
自賠責保険(または共済)に入らずに運行すると、
1年以下の懲役または50万円以下の罰金。(自賠法第86条の3)
さらに違反点数6点で、ただちに免許停止処分。(道路交通法第103条、第108条の33)
たいへん厳しい条件であるにも関わらず、無保険車が多い、特に車検のない250㏄以下のバイクは、という記事を目にした。
無保険バイク」にご注意--60万台が走行中 /神奈川◇車検なく、期限切れに
250CC以下のバイクや原付きで、自動車損害賠償責任保険などの強制保険に加入していない「無保険バイク」が町中を走っている。国土交通省は、全国1200万台のうち、毎月の街頭調査などから5%にあたる約60万台が無保険バイクと推計。自動車と違い車検がないため、期限切れのままになっているのが要因とみている。昨年、県内で起きたオートバイ事故の発生件数は2万885件で死者は83人。(後略)~
ちなみに、記事中、JR桜木町駅前で調べたところ、
88台のうち、自賠責保険の期限切れやステッカーの張っていないバイクは28台。3台に1台が無保険バイクだった。
3台に1台。
っつーか、警察がザルなんじゃあ……。スピード違反を取り締まる技術を磨くより、物影に隠れてシートベルトを取り締まるより、停まってるバイクやクルマの車検・自賠責ステッカーを調べる方がどんなに簡単なことか。
さて、この記事から翻って(今までとは違った立場や方面からみると。反対に。)鑑みる(先例や規範に照らし合わせる。他を参考にして考える。)に(以上、大辞林国語辞書より。難しいコトバはあまり使いたくはないが)、
「自賠責に入りましょう!」と啓蒙することより、われわれ一般ライダー・ドライバー・歩行者・自転車は、無保険車が街中にウジャウジャ走っていることを自覚すべき時期に来ているのではないかと思われ。
つまりですね、いくら、もらい事故であっても、自分の身は自分で守れ。自分のケガや死亡の賠償は自分で入れ、ってあたりで、リスク管理と費用対効果を考えていかねばならない世の中になってきているわけで。
ちなみに私の身近で過去数人、自覚して無保険だったり、無免許だったりしている人を見たり聞いたりしたことがある。覚醒剤の場合は警察にタレ込めば動いてくれるだろーが、無保険、無免許の場合はどうなんだろう。
★追記★
今、気がついたけど、上の毎日新聞の記事、
昨年、県内で起きたオートバイ事故の発生件数は2万885件で死者は83人。
なんだかな~。
“オートバイ事故”って言い方は、オートバイが第一当事者、つまり加害者みたいな言い方だが、実際にはバイクが第一当事者の事故の方が少ない。(ソース:神奈川県警の平成14年交通事故統計の神奈川県内の二輪車事故の実態より。)また、自賠責保険は相手に対する補償である。バイクでの事故や死者の数を挙げることは意味がないのだ。バイク乗車中の加害事故の数を挙げるならともかく。
というわけで、毎日新聞の記事の書き方はいささか“無保険バイク=事故が多い”とでも言いたげで誘導的である。
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