最近気になる記事から~「ゆっくり」の価値提案
2003年11月12日水曜日、朝日新聞 朝刊 経済面より。
しごと新話
バイク文化「ゆっくり」の価値 提案
東京モーターショーのヤマハ発動機ブースで展示された、電動二輪車ドルサウィンドにまつわるコラムから。
「ドルサ」は楽器のヤマハの協力を得て作った「音を奏でる二輪車」。受ける風を風速センサーと音源回路が音に変える。速度に応じて風鈴や草原を渡る風の音が体を包む。
美術館に見立てたヤマハ発動機のブースの奥で、これまた特別展に見立てたブースの中でひときわ異彩を放っていたのがこの、ドルサウインドだった。
私は都合4回も東京モーターショーを見に行って、その都度、このモデルに釘付けになったけれど、そこに書いてあった説明文は何度読んでも意味不明。
いったい、これは“乗り物”なのか。“楽器”なのか。そう思わせただけで、ヤマ発的には成功なのだろうけど、何回見つめても、いったいコレが何を目的としたモノなのか、最後まで分からず仕舞いだった。
どうやって進ませるのだろう? どうやって音が出るのだろう? それともオモチャなのか? はたまた置物なのか?
朝日新聞のコラムには「音が体を包む」とかなんとか書いてあるけど、本当に音が出るのかどうかは、東京モーターショーに展示されている限りでは分からなかった。
これを開発した木下さんは、
ヤマハ発が01年秋に作った情報拠点・エクスリムで働く。原宿の裏通りにあり~ 店に出入りする~若者と話しをするうちに~彼らの多くが金をかけて遊ぶより、日常生活を楽しむことに価値を見いだしている。~「ゆっくり移動する楽しさを持つ乗り物」を作れば受けると確信~
なるほど、若者に意見を聞いて初めて、バイクは金をかけて遊ぶ遊びだと気づいたというわけか。
しかも、アンテナショップでの動向によって「受けると確信」。まず、マーケティングありき、というわけである。
「楽しみは速さだけではない。『ゆっくり』がもたらす価値を商品で提案したい」。バイク文化の復権を願う。
辛口で応酬するなら、そもそも「バイク文化」ってあったのか?
しかしながら、後ろ向きより前向きの方がいい。ナイより、あった方がいい。やらないより、やった方がいい。
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