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2006年11月24日 (金)

社会人大学院生の日々~学部選び

私が大学の学部を選ぶとき、重要視したのは、社会学部という枠組みの中にある社会学科、という部分でした。

法学科は法学部にあるし、国文学科は文学部にあるし、経済学科は経済学部にあるのが普通ですが、社会学科は文学部の中だったり、文理学部だったり、人文学部だったりと、独立した学部の中に必ずしもあるわけではないのです。

社会学部の社会学科であれば、社会学の精鋭の教授陣がいるだろうと思い、社会学部ばかりを狙ってみました。

大学院にいる今、四年制学部選びのポイントはもう一つ、大学院の博士課程がある大学を選ぶべきだなあ、と痛感しています。
大学院、しかも博士課程がある大学ならば、教授陣が強力なのはもちろん、専門書の蔵書数も違ってきます。

しかし、社会学部の社会学科がどこでもいいというわけでもありません。ヘタすると社会学部の枠組みの中に小さくまとまってしまい、横断的な考え方、他学科受講などができない場合もあります。
しかも、似てるけど、近いけど別の分野の蔵書があるかないかは、その大学が総合大学かどうか、という点も影響してきます。

東洋大学は四年制の学部のランクとしてはたいしたことがないかもしれませんが、以上の

「社会学部の社会学科」
「博士課程のある社会学部」
「理系も備える総合大学」

という意味で、研究の土壌は整っていると感じています。

なんと言っても図書館の蔵書数は123万冊
たいがいの専門書は学内で揃ってしまうのですから、こんなありがたいことはありません。

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2006年11月16日 (木)

「世界週報」的川氏のマン島に関する記述について

マン島関連の文献を調べていて、マガジンプラスで最新の論文?が出てきたので調べてみた。

MAGAZINPLUSとは、「857万件の雑誌記事情報に加え、戦後国内の学術雑誌が刊行した人文社会系の年次研究報告や学術論文集59万件の論文タイトル情報を加えた、総計916万件にのぼる国内最大の雑誌・論文情報データベース」で、個人では年額1万8,900円とか、1件いくらで料金がかかるが、大学なら法人契約しているので図書館では使い放題という学生の権利をとことん使える超便利な検索エンジンである。

で、2006年10月3日の世界週報という雑誌に、「マン島にて--的川教授の宇宙よもやま話」なる論文(?)が発表されているというので、図書館で探してみた。
世界週報は時事通信の発行している雑誌だし、的川泰宣「教授」が書かれているということで、はてマン島で宇宙?でもマン島にはたくさんの妖精伝説があるから多少、宇宙にも縁があるかもしれない、と思ってコピーをとってみた。

するとすると。誤認だらけの内容が。

×「1957年に始まったこのバイクレースの最高峰は、来年で半世紀を迎える」

どこでどう聞き違えたのだろう。マン島TTレースがはじまったのは1907年のことなので、来年で一世紀を迎える。
的川氏がマン島を訪れたのは9月11日とのことなので、おそらく8月下旬~9月上旬に行なわれているアマチュア対象のマンクス・グランプリ(MANX GP)と勘違いしたのだと思う。
それにしても、MGPの前身、MARRCは1923年から1929年まで、MGPが始まったのは1930年のことだから、なぜ1957年という数字が出てきたのだろう??

ちなみに、1957年はマン島TTレース50周年で、ボブ・マッキンタイアがはじめてオーバー・ザ・トン(平均時速100マイル超)を達成した年だ(Kelly,Robert ed. HERE IS THE NEWS A CHRONICLE OF THE 20th CENTURY Volume Ⅱ: 1951-2000 Onchan, The Manx Experience, 2000, p39)。

ほかにも、

×「イギリスの領土でありながら『自治国家』の様相を呈している」

とあるが、マン島はイギリス領土ではない。英国王室に属しているだけである。また、「自治国家の様相を呈している」のではなく、自治国家である。

×「『ルマン』さながらのスピードでぶっ飛ばし」

よくある誤解だが、いわゆる「ル・マン」はフランスのLe Mansのことであって、マン島=Isle of Manとは違う。ル・マン24時間耐久レースなどは、自動車やオートバイのクローズドサーキットで行なうレースである。
「ぶっ飛ばし」とあるが、空港からダグラスの間はほとんど制限速度があるが(マン島は基本的に制限速度がない)、それも50マイル(80キロ)から60マイル(96キロ)という、日本の一般公道では考えられないハイスピードである。マン島では決して飛ばしている範疇にはない。日本人からすれば飛ばしているような感覚になるのはわかるが。

マン島と宇宙は何が関係あるのかと思ったら、マン島で国際宇宙大学(ISU)の理事会が行なわれたのだそうだ。
マン島では政府が国策として国際カンファレンス招致に力を入れている。

ともあれ、的川教授に日本のオートバイが海外でとりわけ認知されていることを知らしめたのはうれしいことである。

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2006年11月12日 (日)

南方熊楠展

南方熊楠展に行ってきた。
(11月26日(日)まで、上野公園にある国立科学博物館にて)

私と南方熊楠との出会いは、1989年にバイクで日本一周したときのことである。
和歌山県田辺市のユースホステルのペアレントさんのおばちゃん(おばあちゃん?)が、夜中に消灯時間を自ら破って占いをしてくれて、それはともかく、翌朝、本来そこのユースでは朝食が出ないのだが、近所の喫茶店にペアレントさんが朝食を誘ってくれて、1時間、いや2時間近く話をした中で

「南方熊楠知っとるやろ? 知らん? 白浜に博物館があるから行ったらええ。人生観が変わるろ」

と進言してくださったのだ。
そのとき私は先を急いでいたこともあり、結局、白浜には戻らなかったのだが、1994年ごろ、仕事にかこつけて白浜の南方熊楠記念館を訪れることができた。

さほど広いとは言えない記念館だが、熊楠の仕事っぷりは細かく丹念で、全部見終わるのにたっぷり2時間はかかっただろうか。
熊楠の何がわかったわけでもなかったが、若い頃の端整で男っぽい顔だちの写真が自分好みで、引き続き興味をひいているというわけである。

さて、今回の展示は熊楠のダイジェストとも言えるものだったが、それでも500円払って見るのに惜しいことはない。

特に印象に残った部分--。

●(外国の)アマチュア研究家が6000点の標本を学者に送ったと知った熊楠は、それ以上を収集してやろうと決意した。
→研究者としての原点が、他を越えてやる!という気概からだったとは。

●民俗学者、柳田国男が熊楠を評して「南方熊楠という現象であり、南方熊楠という事件である」というようなことを言っていた。

●熊楠はとっくにKJ法を行なっていた。それどころか、三次元のマインドマップを考えていたようで、これが南方熊楠曼陀羅であると言っていいと思う。

もう一度、白浜に行ってみたいと強く思った。
研究とは何か、方法論や気迫のようなものから受ける刺激は絶大である。

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2006年11月11日 (土)

塩爺は東洋大学総長

塩爺こと元財務大臣で我が東洋大学総長の塩川正十郎(しおかわ まさじゅうろう)氏。御歳85歳になられるそうですが、ますますかくしゃくとされてます。

2006年11月10日付け朝日新聞夕刊に教育問題について、塩爺の談話の記事が出ていましたが、素晴しい。

要約すると、

1.先生は医師と同じように通算9年、6年は教養を学び、3年は実習をする。そのかわり給料は高く。
2.教育の源は家庭。虐待は重罰化すべき。
3.コミュニティの欠如の指摘。西洋は毎日曜日教会に集まるように、地域スポーツを振興して地域社会の連帯を図るべき。小学校は女性教諭が多いのでサッカーなどの指導は難しいが、ボランティアを募る。事故が、という懸念は仕組みを変えて対処すべき。

こんな感じです。

塩爺は日本武道館会長をされていて、そのせいかどうかわかりませんが、我が東洋大学は4月の入学式も3月の卒業・修了式も日本武道館で行なわれます。そのときだけ生・塩爺にお目にかかることができるのですが、この3月の卒業式の挨拶も心に残るものでした。

「人間は多面性がある。変化もある。だから、一時の感情でその人を見るのではなく、長い目で見るような感覚が必要だ」、と。

表面的な「グローバルな」とか「ビジネスうんぬん」かんぬんなんてほざいていた関係各エライ人たちの挨拶なんかチャンチャラおかしくて、短くぱすっとお話してくださった塩爺の挨拶のほうが心に響きました。

なんとか、学位が取れるまでお元気で総長を続けていただけると嬉しいのですけど。

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2006年11月10日 (金)

学割

社会人大学院生といっても、れっきとした大学院生ですから、各種の学生割引が効きます。

有名なのはJRの学割ですが、ちょっと使い勝手が悪くて、大学で学割証を発行してもらってから窓口で学割での購入となります。
学割証は有効期限が3か月となっています。うちの大学の場合、1年間に10枚の発行枚数制限があって、できるだけ往復で1枚使うこととされています。

JRバスなど一部の高速バスやフェリーの場合、学生証を見せれば学割となることがあります。
私が過去使用したのは、東名高速を走るJRハイウエイバスの横浜青葉~大阪間や、苫小牧~新潟の新日本海フェリーです。

他にも、学割のメリットが受けられるものとして、映画、美術展、展覧会、コンサートなどがあげられます。
美術展は、例えばダリ展の前売り1200円が1000円、NHK交響楽団定期公演3回分6000円が3000円などです。

けれども、博物館の常設展などは、ほとんどが高校生以下からの学生割引になりますので、日本じゃ大学生、大学院生のメリットが少ないのが現状です。海外に行くと、学生は神社仏閣から(ウソ、教会や修道院など)や博物館、美術館は、ほとんどが半額とか無料になるんですけどね。

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2006年11月 9日 (木)

[読書]『知的生産の技術』

梅棹忠夫,1969『知的生産の技術』岩波新書,岩波書店

今さらですが、尊敬するジャーナリスト有田芳生さんが以前に紹介していた、梅棹忠夫『知的生産の技術』岩波新書F93を読了。

初版が1969年なので、もちろんタイプライターが、とか、万年筆が、とかハード面ではもう通用しない話が多いが、どう情報を切り貼り整理整頓するか、ということについてはバイブル的存在。

「何十年もまえからおなじスクラップブックがうれつづけているのはふしぎなことである。(略)ひょっとしたら、あれは永遠に初心者むきの材料としてうれているのかもしれない」(p67-68.)

ってとこに笑いのツボが。
雑誌作りの参考にもなります。逆説的に、永遠に初心者向きの雑誌は必要なんだ、と。
オマエは内田春菊か室井佑月かってくらい、ひらがなにひらいてるのもこうかんがもてます。

新書なので、途中で筆者の愚痴のような書き飛ばしがあるのも面白い。新書ってのはこういう書き方で許されるのですね。というか、愚痴みたいなところがないと読了までが辛いのかも。

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2006年11月 7日 (火)

論文書きました

『白山人類学』に向けての論文を書きました。
400字×60枚=2万4,000字です。
果たして査読が通るでしょうか。。。

タイトルは↓。英文は自信ありません。。。


「公道モータースポーツにおける負の要素と地域社会の意識
――マン島TTレースの死亡事故を事例に――」

The Awareness of Negative Factor on Public Road Race in Local Community:
A Case Study of The Fatal accidents of Isle of Man TT race

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