もて耐

2017.05.14

もて耐をめぐるあれこれ

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(昨年出場したチーム220レディスのメンバー)


もて耐があれこれ迷走している。

今年は第20回大会という記念の年で、あれこれ盛り上げたかったのだろうけど、参加者にとってはいろいろと障壁が増えてしまって、エントリー台数が激減してしまっている。

その迷走っぷりは昨年のレギュレーション変更にさかのぼる。

これまでも、もて耐は何度となくレギュレーション変更されてきた。

たとえば、もともとは“オープン耐久”ということで、125cc以上ならほぼ排気量など自由だったのが、重大事故が相次いだこともあり、排気量が制限されたり、事前講習が義務付けられたり、2008年からは250ccクラスが設定され、のちに250ccだけのレースへと改革されてきた。
これらの変更は安全上の理由での変更だったが、このたびのレギュレーション変更はそうではなさそうだ。

昨年、大きく変更となったのは、ヘッドライトとテールランプの装着義務付けである。

2016年もて耐決勝レースは午前10時スタート、午後5時ゴールであり、ヘッドライト点灯など必要ないタイムスケジュールだったのに義務付けられたというのは、2017年の記念大会に向けた布石らしかった。

「らしかった」というのも、この時点で2017年のもて耐がどのようなレースになるかはまったく決まっていなかったからである。

参加者にとっては、お金もかかるし、取り付けの面倒も増えて邪魔臭いことこの上ないレギュレーション変更であった。


■もて耐に関する“怪文書”

なかなか2017年のもて耐全容が明らかにならないまま、2016年の年末、怪文書がネット上に現れた。

それによれば、もて耐は7月に予選レース、8月に11時間の決勝レースを行なうとあった。

どう見てもそれは公式文書の体だったけれども、ツインリンクもてぎに問い合わせたところ、「そのような通知はない」との回答だった。

年が明けて、2月になってもなかなかもて耐の正式な日程が出ず、再度ツインリンクもてぎに問い合わせると、8月のもて耐の日程は決まっています、7月は内部では把握していない、との回答だった。しかも、その時点ではレースのレギュレーションや詳細はまだ決まっていない、とのことだった。

1月にはほとんど2017年のイベントやレースの仕事が決まるため、これには本当に困った。

仕方なく、7月の仕事を決めてしまったところ、3月中旬だか下旬にようやくレースの内容が発表された。

以下が、2017年のもて耐の日程である。


■公式予選

2017年7月7日(金) 参加受付・公式車検・特別スポーツ走行

2017年7月8日(土) タイムアタック予選・3時間予選レース

2017年7月9日(日) 3時間予選レース(最大2レース)

■決勝レース

2017年8月25日(金) 参加受付・公式車検・特別スポーツ走行

2017年8月26日(土) グリッド予選・11時間決勝レース

2017年8月27日(日) ~11時間決勝レース

これだけでも、鈴鹿8耐前のくそ忙しい時期に関われる国際ライダーやメカニックが限られてしまうな、とか、ツーデーではなくスリーデーのレースが7月、8月の2回もあるとなると、普通のサラリーマンは休みが取りにくいなとか、いろいろと問題続出な日程である。

しかも。
決勝レースの8月は、

土曜日の14時30分スタート、途中休憩をはさんで日曜日の15時チェッカー予定

とのこと。
ヘッドライトが必要となるのは土曜日だけとなるのだろうか。

■余計な出費が強いられるもて耐


さらなる問題は、金銭面である。

3耐レースと11耐レースの2レースを同じエントリー費で走れるならオトクじゃん!……と思ったのはぬか喜びであった。

予選レース 54,000円 (ライダー3人の場合)

決勝レース 36,000円 (※予選レースとは別にライダー1名につき12,000円)

が必要になるとのこと。

これ以外に、義務付けの公開練習の走行料とか、余分にかかるタイヤ代やら消耗品代やら、もろもろ考えると、11時間耐久に出るには軽く15万円から30万円くらいは出費が増えるのではないかと思う。

日程、金銭面、これだけで十分、もて耐参戦をためらわせる要素満載である。


■あいまいな決勝レース参加資格

もて耐に参戦できる条件は、ライダーは国内ライセンスが必要で、公開練習参加義務付け(除外規定あり)や、クルーチーフライセンス(チーム代表者が代表者講習会義務付け)も必要となり、なかなか参加のハードルは高い。

参加のハードルを高くするというか、もてぎのルールをより知ってもらい、レースに慣れる、周りの参加者のレベルを知るという意味で、これらのレギュレーションは賛成である。

わたしは第1回もて耐から取材をしてきたし、1999年の大島正さんの事故があり、そして2001年からは何度か参戦してきた経験上、もて耐の雰囲気が殺気だっていた時期を知っているからである。

ただ、今年のレギュレーションのうち、決勝レースに参戦できるライダーの資格があいまいで、予選レースの登録ライダーと、決勝レースの登録ライダーは変更されてもいいらしいとか、予選を走っていないライダーが決勝を走れるとか、情報が錯綜しているし、先日の代表者講習会でも主催者側が今後もあれこれ変わる可能性があると言っていたと聞く。

もて耐は「世界最大の草レースを目指す」というコンセプトで始められたけれども、予選レースを行ない、日を改めて決勝レースをやること、しかも決勝レースが2日間に渡る意味、意義がどこにあるというのか。


昨年まではエントリー開始からすぐに上限数まで埋まっていたほどの盛り上がりだったもて耐だが、現在、エントリー数は40チームほどだという。

エントリー締め切りの5月末までにどれほどのチームが集まるだろうか。

もし、決勝レースを走る77台に満たないエントリー数、というより、100台くらいしか集まらなくても、7月の予選レースは中止にして土日を公開練習日とし、8月にスリーデーで開催した方がいいのではないか。


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(今年は昨年のチームから移籍して、モトパークからエントリーいたします)

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2016.07.09

至れり尽くせりに変わったツインリンクもてぎのレース事情

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ツインリンクもてぎで行われているオートバイのロードレース地方選手権、通称“もてロー”に参加しています。

今回はダブルエントリーで、7月9日?はネオスタンダード(通称ネオスタ)CBR250R、
ゼッケン220番、10日?はMFJレディース、CBR150、ゼッケン36番で出場します。

もてローに出るのは2年ぶり、2年前もネオスタにCBR250Rで。

その前は、たしか2003年?もて耐の練習も兼ねて600クラスにZX-6Rで何回か出ました。


わたくし小林ゆき、レース経験だけは長くなってしまい、これまでSUGO、もてぎ、筑波、鈴鹿、岡山、オートポリスなどの地方選手権やサンデーレースに参戦してきました。

あちこちのサーキットを走ってきて思うのは、サーキットごとに雰囲気が違うということです。
あくまで個人の感想ですけど、それぞれのイメージはこんな感じ。

【筑波サーキット】
・縦横のつながりがある。
・タワーに呼び出されるとちょう怖い。泣くまで怒られる。(自分が悪い)

【鈴鹿サーキット】
・サーキットの外の“鈴鹿村”的なつながりが深い。なんかあっても、鈴鹿界隈でなんとかなる。

【ツインリンクもてぎ】
・縦も横もつながりが薄い。
・参加者もサーキット側もなんかクールにやってる。

……ってなイメージだったのですが。
もてぎが良い意味で雰囲気が変わってきていて驚きました。

とにかく、レース経験がない人でも、どう安全に楽しむか、レースに取り組むか。
レースのやりかた、身体的な面、マシン作り、などなど多岐にわたって手厚いフォローがあります。

例えば。

・サーキットアドバイザーさんがレース前などは常駐してい、走り方、セッティングなどありとあらゆる相談に気軽に乗ってくれる。

・サーキットアドバイザーさんは常駐しているだけでなく、まめにピットを回って見守ってくれている。

・サーキットアドバイザーさんは元レーシングライダーさんだけでなく、技術関係担当の小澤さんもいる

・小澤さんのマシンづくりに関するけっこう高いレベルの座学を無料で受けることができる

・普段のスポーツ走行のときも何回も走行前ブリーフィングが行われ、コースの状況など教えてくれる。

……続きはまた後程。


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2016.07.03

ひさびさに選手権出ます! 7月9日(土)10日(日)もてロー参戦

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(写真は前回参戦したときのスターティンググリッド。2014年9月20日のもてローひとりネオスタでした)

2年ぶりにわたくし小林ゆきはロードレース選手権に出ます。

もてロー」こと、もてぎロードレース選手権シリーズダブルエントリーしてます。

7月9日(土)はネオスタにCBR250Rで、女性ライダー2人組で出ます。

ゼッケンはまだ不明。

7月10日(日)は、レディースレースにCBR150のレンタル車両で出場します。

ゼッケンはいつもの#36です。

※ちなみに、勝手にわたしのラッキーナンバーは36と決めているのですが、こんな由来があります。

私のラッキーナンバーは36番と勝手に決めているのだが、これは、鈴鹿8耐にチーム監督として参戦していたころ、ふと思いついたダブルミーニングのナンバー。
36=サンロク=山麓=山の麓(ふもと)。山の頂上を目指すレースの仕方もあるが、私たちは私たちの身の丈で、山のふもとから裾野へ広げよう! というモットーを込めての意味である。

(今年の「ぶらりデイトナひとり旅」日記)

ちなみに、今年の「もて耐」こと、もてぎ耐久ロードレースには再び女性だけのチームで挑みます
その練習も兼ねて、今回のレディースレースには、我がチームメイト全員、4人とも出場します。

というわけで、耐久レースではチームメイトですが、今度のレディースレースではライバルになるという(!)。

もしお時間ある方、ぜひ応援に冷やかしにツインリンクもてぎにいらしてくださいませ!!


【関係あるかもしれない過去記事】

もて耐はメカニック耐久の巻


もて耐顛末その一

もて耐顛末その2
もて耐顛末その3
もて耐顛末その4
もて耐顛末その5
もて耐顛末その6
もて耐顛末その7
もて耐顛末その8

もて耐顛末その9
もて耐顛末その10
もて耐顛末その11~コンロッド折れた!

続きを読む "ひさびさに選手権出ます! 7月9日(土)10日(日)もてロー参戦"

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2015.08.29

もて耐とマン島と。

マン島に帰ってきました。

「今年はマンクスグランプリも帰ってくると思うよ~よろしくね~」

その程度のブッキングで、自分の部屋が用意されているというありがたさ。
いつマン島に来るんだと各方面からメールの嵐。
到着して翌日、本当は自分で預けてある自分のバイクを引き取りにいかなくてはならないのに、思いがけず体調不良で寝込んでしまったわたしを慮り、寝込んでしまったことは言わなかったのに、そんなことじゃないかと想像して、わざわざ家までスクーターを届けてくれたTT一家。
昨日、ゆきのことみんな探してたわよーって伝えてくれたパドックで警備を担当してる元市長さん。
わたしの部屋に侵入して抹茶味のキットカットを盗み食いしたブルーノ(犬)。

みんなみんなただいま。

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昨日は思いがけずマン島のローカルラジオ、マンクスレディオのレースウィーク特別編成版、レディオTTに出演しました。
もちろん英語のインタビューで戦々恐々としていましたが、まあ自分のことを話すだけなのでなんとかしまして。
そんなことより、最近のラジオは収録もiPhoneなんですねー、わたしのインターネットラジオの番組ばいく~んGoGo!はZoomを使っているというのに。。。テクノロジー恐るべし。

さて、今回マン島に来た理由は……。

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2013.03.23

東京モーターサイクルショーのバイク駐車場情報

多分、すでに満車だと思いますが……。

今年の東京モーターサイクルショーのバイク駐車場の位置は、昨年までとは場所が変わりました。

メインの、というか、一番最初に案内されるのは、ビッグサイト入り口というか、フェリーターミナルのあたりの、屋外展示場の脇という、たいへん便利な場所になりました。

桜並木がとてもきれいです。

料金は先払い現金払い300円なので、あらかじめ小銭を出しやすい場所にご準備しておくとよいと思います。

くれぐれも、歩道等に停めないでくださいね。

いやしかし、今年の東京モーターサイクルショーは本当に素晴らしい!観るべきバイク、ブース、イベントが盛りだくさんで、ようやくショーらしくなってきたというか、景気回復の兆し?というか、とにかくバイクファンの皆さん、業界の皆さんはぜひ観覧をおすすめしたいショーとなっております!!

イチオシは、カワサキの笑わない黒いおねぃさん。
もうね、いちころ(死語)ですよ。
一見の価値があります。

ではでわ。

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2012.01.07

2012年主要モータースポーツ・バイクイベント開催日程

2012年のバイクのモータースポーツやバイクイベントの主要なものをまとめてみました。
選手権シリーズは開幕戦と日本大会のみ記載。

ロードレース世界選手権

開幕戦──4月8日 カタールGP

日本GP──10月14日、第15戦、ツインリンクもてぎ


スーパーバイク世界選手権

開幕戦──2月26日 オーストラリア・フィリップアイランド


【モトクロス・オブ・ネイションズ】

9月30日 ベルギー・ロンメル


【トライアル世界選手権】

日本大会──6月3日 第3戦 ツインリンクもてぎ


【トライアル・デ・ナシオン】

9月30日 スイス・ムーティエ


【エンデューロ】

ISDE 9月24~29日 ドイツ・ザクセンリンク


【全日本ロードレース】

開幕戦──4月1日 ツインリンクもてぎ


【鈴鹿8耐】

7月29日


【全日本モトクロス】

開幕戦──4月8日 九州大会 HSR九州


【全日本トライアル】

開幕戦──3月13日 関東大会 真壁トライアルランド


【その他、バイクのモータースポーツイベント】

もて耐 8月26・27日

WERIDE三宅島 (開催日程未定)

【モーターサイクルショー】

3月16~18日 大阪モーターサイクルショー インテックス大阪2号館

3月23~25日 東京モーターサイクルショー 東京ビッグサイト


【その他バイクイベント・レース】

鈴鹿サーキット50周年ファン感謝デー 3月3日・4日゛

デイトナバイクウィーク 3月9~18日

マン島TTレース 5月28日~6月8日

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2010.08.22

今日は「もて耐」やってますね

初めてオープンクラスが出来た2008年のモテ耐にNinja250Rで出て、レースではいろいろあったんですが、タイム的には絶好調だったので、先日、とあるチームの方にこのクラスの走り方のレクチャーをお願いされました。
少しはお役に立てたかどうか。


気になるリザルトは→もて耐予選結果・リザルト

もて耐関連のツイッターのつぶやき検索

一時期激減していた中部や関西からの遠征チームの名前もちらほらありますね。

皆さん、さいごまで楽しんできてください!

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2008.12.31

2008年のバイク界を振り返る

2008年も本日にて終了。
というわけで、今日は2008年のバイク界隈の話題を振り返ってみたいと思います。

1月

パリダカ治安悪化で中止に
2009年は南米チリ・アルゼンチンに舞台を移して行われるそうですね。

映画「団塊ボーイズ」まもなく公開
ライダーにとってはすんごく面白い映画ですよ。

2月

Ninja(R)250Rのテレビコマーシャル
ニッチマーケティングが上手いカワサキならではのモデル。2008年の大ヒットモデルと言っていいでしょう。

3月

MFJのアクシデントレポート
情報を公開して共有することが、今後の対策の第一歩だと思います。

4月

ガソリン売り切れてる!
毎月毎月、月初になると値上がりするため、燃料価格改定間隔が変更された夏まで、月末のガソリンスタンドに大行列、時に売り切れ、ということが続きました。
ハイオクは110円台後半から最高値で190円台、そして現在は108円ナリ……。

上野バイク街の時代の終焉
コーリン倒産、というニュースは、時代の終焉を感じさせるものでした。これは終わりの始まりに過ぎなかったのか……?

5月

バイクを取り巻く経済ニュース
「バイク駐車場不足」というライダーいじめのニュースはともかく、インドにドゥカティとか、ヤマハが新興国に、とかいうニュースは、まだ経済情勢を楽観視していた感ありで、半年しか経っていないのに懐かしい感じがします。

6月

マーシャルバイクはヤマハ
数十年続いたマン島とホンダの蜜月が、ついに100周年を越え101年目のマン島でピリオドが。これも「終わりの始まり」の序章だった?

7月

ロードレース2スト終了のお知らせ
国内も世界選手権も2011年までに4スト化する模様。

8月

世界で最も速い電気二輪車、そして“グリーンTT”
2009年のマン島TTレースで「エミッションフリーTT」(TTXGP)が行われる、というニュース。
今月号のライダースクラブのコラムで「燃料フォーミュラの世界選手権をしてはどうか」という意見がありましたが、わたしも同感です。カーボンフリーの一歩手前を画策してもいいんじゃないかなあとは思います。

【警告】グーグルストリートビューに今すぐ削除依頼を!!!
自分に降りかかって初めて事の重大性に気付くというウェブサービス。皆さんのご自宅は大丈夫ですか。

もて耐はメカニック耐久の巻
もて耐のカテゴリー分けが大幅に代わり、250cc以下クラスが創設された一年目。「世界一の草レース」を目指すもて耐の趣旨からすると、おおむね、成功したと言えるのではないでしょうか。

9月

埼玉県小鹿野町でオートバイによる まちおこし事業
打ち上げ花火イベント型、箱もの行政型町おこしとは違った、新たな感覚のまちおこし事業。今後を見守りたいです。

10月

三宅島神着木遣太鼓のお見送り
今年も三宅島モーターサイクルフェスティバルが開催されました。一回目があるから二回目がある。二回目があるから三回目がある。

11月

ツーリングマップルマガジンが休刊していた
今年はバイク雑誌の休刊が相次ぎました。「ツーリングマップルマガジン」だけでなく、「タッチバイク」「ホンダバイクス」がそれぞれ休刊となりました。

12月

米国自動車界隈が本気出したら怖いが、さてバイク界隈は?
未曽ゆうの100年に一度の大恐慌と言われている世界の経済状況ですが、次に来るのは燃料インフラのパラダイムシフトを伴う業界再編か?というお話し。


こうして眺めてみますと、2008年のバイク界はまさに「変」の文字を当てたくなるような「変化」の年だったと思います。

その「変化」の真価を問われる2009年。
再び、畑を耕す努力が必要かもしれません。

それでは、皆さま、良いお年を。

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2008.12.17

レース撤退のメタファーと参戦目的の複雑性

ホンダのF1撤退と二輪レース縮小、スズキとスバルのWRC撤退……。

世界経済の悪化に伴い、自動車・オートバイメーカーのワークスチーム参戦からの撤退の発表が相次ぎました。

確かに、メーカーのレース参戦は直接的に収益を生み出すものではありませんが、これはどういうことなのだろう?とことで比喩を考えてみてみると。


1) 治験をしない製薬会社

2) コンペティションに参加しない建築会社や建築士、設計士

3) 研究活動をしない大学

4) 住宅地・マンション開発を行わない鉄道会社


治験をしない製薬会社」というメタファーは、既存の製品、設備で生産を続けるだけで新製品のための開発は行わない、あるいは他社が開発した薬の特許切れ(ジェネリック医薬品)を自社生産する。つまり、既存のモデルの生産をこのまま続け、排ガスや騒音規制などが入ったらそれでそのモデルは終了。もしも新規カテゴリーの車種を発売したかったら、OEM生産に頼るしかない、というモデルのメタファー。
ニューモデル投入で需要喚起を行ってきた構造の崩壊ということか。

コンペに参加しない建築」というメタファーは、積極的に自らの技術力・アイディアを世の中に出すのではなく、受注を待つだけの受け身の構造。例えば、「収入減った」→「クルマは売って通勤用に125ccスクーターが欲しい」→「では125ccスクーターを生産増しましょう」みたいな。ただし、需要と自社が供給できる既存の製品のカテゴリーがマッチしない場合、このモデルは崩壊する。

研究活動をしない大学」のメタファーは、研究活動はそんなに早く結果が出るわけでも、必ず結果が伴うわけでもないので、とりあえず学生への教育活動は行うというモデル。研究活動をしないということで、後進を育てるとか、育った後進が大学教育や研究活動に従事するといった循環形のモデルが崩壊する。学生が入学しては出すだけでよいので、別にどの大学でも、どの場所でもかまわない、コモディティ化が進むかもしれないが、コモディティ化が進むと、ブランドこそがちからとなる。ブランディングを二の次にして大量生産してきたモデルが崩壊する。

住宅地・マンション開発を行わない鉄道会社」のメタファーは、本業の人を大量に運ぶ仕事を続けても、すそ野(=乗客)を広げるための開発、つまり住宅を増やす仕掛けをしないと、周辺地区が高齢化したとき本業すらも崩壊するモデル。例えば、バイクやクルマを作っては売るだけで、乗り手をどう増やすてこ入れをしない、みたいな。


これらのメタファーが、自動車・二輪車メーカーのモータースポーツ参戦撤退を全て言い表せないのは、モータースポーツ参戦の意義・目的が複雑になってしまったせいなのかも、と思います。

モータースポーツ参戦の目的は、以下のように抽出・整理できるのではと考えてみた。

・技術革新
・信頼性の獲得とPR
・マーケティングリサーチ
・メセナ

モータースポーツ黎明期のレース参戦目的は、技術革新と信頼性の獲得、PRが主だったけど、モダニティ、ポスト・モダンを経て、現在は技術革新は自社テストコースで行われていて、主たる目的はマーケティングとメセナを含めたPRにあるように思う。
社会の大衆化とともに、モータースポーツは(四輪も二輪も)「レプリカ」ブームを生み出したし、「レースで勝てばそれに関連したモデルが売れる」という図式が出来上がった。
しかし、21世紀の今、F1をミニバンで見に行くことは当たり前になったし、8耐を革ツナギ着てレプリカモデルで観に行く人はほぼ絶滅した。

企業のPRはレースではなく他の手段でもできるし。

という分析をしてみたところで、状況が変わるわけでもないけど、モータースポーツがすでに文化に昇華されているのならば、寂しい話ではあります。

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2008.09.23

もて耐顛末その11~コンロッド折れた!

エンジン開けてみると、こんなんなってましたー。

※検閲済み※

※画像は削除※

こんなの初めて見た。

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