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2011.02.17

エコの時代に向けてバイクのバッテリーをめぐるお話

あるバイクショップでこんな話を聞きました。

「最近、新車は2年保証なったりしてるんだけど、バイクってさ、乗らないとすぐバッテリーが上がっちゃってエンジンかからなくなるから、乗らないときはターミナル外すか、バッテリーチャージャーで充電するなりして下さいねってお客さんに説明するんだけど、それでもあんまり乗らないお客さんは買ってから1年くらいで「バッテリーが上がったから保証で新品に取り替えてくれ」なんて言うんだよ、最近はバッテリーもすごく高くなったじゃん? 1個、2万円とかするからさあ、困っちゃうよ……」

そんなボヤキを聞きながら、はて、バッテリーってそんなに高かったっけ?と思って、ちょっと調べてみました。

わたしが乗っている車種の場合、価格コムで調べてみると、いずれも国内メーカーの最高値だと……、

GPZ900R (開放式)1万6,968円

ZX-9R (MF式)2万1,168円

Dトラッカー (MF式)2万1,840円(純正パーツ)

だそう。ここ数年で値上がりしたとは聞いていたけど、けっこう高くなったなぁ、という印象を受けました。

いやこれ高いんじゃないの、と思いつつ、ふと思いました。
なんでこんなにバッテリーって車種ごとに形状が違うんだろう?

現在、発売されているバッテリーの種類はおよそ130種類。
何十年も前のバイク用もいまだにラインナップされ続けています。

確かに、バイクは車種によってフレームからタンクからサスペンションなど細部に至るまで、形状がまるで異なる商品ではあります。
おまけに、バッテリーは重心位置に影響する構成要素としても利用されており、軽量化を狙うためもあって、年々、よりコンパクトな形状で効率のいい端子デザインが必要とされています。

しかし、形状が異なるということは、製造するための金型も異なってくるだろうし、生産や在庫など全てが価格に反映されてしまいます。

バッテリーをめぐるもう一つの謎は、同じバッテリーなのに実勢価格の幅が恐ろしく広いことです。

5000円のバッテリーは半年しかもたず、2万円のバッテリーは3年もつのでしょうか?
5000円のバッテリーは30馬力しか発揮しないけど、2万円のバッテリーは120馬力発揮するんでしょうか?

もちろん、そんなはずはなくて、建て前としては同じ型式のバッテリーなら、ほぼ同等の性能を有するはずですよね。

ならば、価格の差は粗利の差と考えて差し支えないでしょう。

では、安ければ安いほどいいのかというと、そういうことでもありません。

第一に、バッテリーはMF式化されるにあたり、鮮度の問題が出てきました。いったんバッテリー液を補充してプレ充電してしまうと、時間の経過でバッテリー性能が弱ってしまいますから、在庫期間とバッテリー劣化は相関してしまいます。

第二に、バッテリーはほぼ100%リサイクルできるため、地球環境を考えると必ず回収されるようなシステムが望ましいものです。バッテリーをリサイクルすれば、鉛原料の価格を安定させることができるし、価格高騰を防ぐことができるでしょう。しかしながら、バッテリーの回収とリサイクルにはコストがかかります。

さらには、本来、バッテリーの販売には毒物及び劇物取締法(通称、毒劇法)によって有資格者と届出が必要とされ、保管にも厳重な管理が求められます。

このように、在庫管理やリサイクルシステムなどのコストを考えると、バッテリーの価格にそれらが反映されても仕方ない面もあります。

とはいえ、クルマよりも平均寿命が短いと言われるバイクのバッテリーが、国産メーカーの場合2万円前後もする現状は、やはりユーザーにとって負担が大きいと感じられるのではないでしょうか。

おそらく、バッテリーの共通化はこれまでも二輪メーカーやバッテリーメーカーの中で検討されてきたことでしょう。

しかしここで再度、「エコ」が乗り物にも強く要求されるようになった21世紀11年目のいま、バッテリーの共通化を実現して地球環境にも、バイクユーザーの財布にも優しいバッテリー価格を目指して欲しい、などと先のバイク店主のぼやきから思ったことなのでした。

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