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2010.02.13

急制動にまつわるあれこれ

日本の免許制度では、教習所でも運転免許試験においても「急制動」という課題があります。

急制動とは、指示速度から定められた地点で制動を開始し、出来るだけ短い距離でタイヤをロックさせずに止まる、という項目です。

転倒しなければロックしてもいいんじゃないか、とも思うのだけど、現行の制度では、タイヤをロックさせると運転免許試験や卒業検定においては減点になってしまいます。(厳密に言うと、全てのタイヤロックが減点になるわけではない)

タイヤをロックさせてはいけない、と教習生の深層心理に刷り込まれてしまい、免許を取って一般道を走るときでもブレーキで加減することばかり考えてしまうことにつながり、今の急制動のやり方はよくないんではないか、とも思ったけれども、バイクを運転したことのない超初心者にとって、問題はそう簡単ではないそうです。

確かに、教習風景や試験場の検定を見ていてると、こんな遅い速度なのになぜロックさせてしまう? なぜこんなに制動距離が伸びてしまう? って教習生ばかり。経験がないライダーにとって、あらかじめ決められた場所からの制動でも、緊張感が伴うと、パニックブレーキ的な動作になってしまうようで。

だから、スキルのまったくないライダーに対して基本はロックさせないこと=ブレーキのコントロールが出来ること、になっているらしいのです。

逆に、まずはタイヤをロック「させること」から覚えさせるというのもアリなんではないか?とも思ったのですが。
タイヤをわざとロックさせるのは難しい。だから、わざとロックするところから、ブレーキとタイヤのグリップをコントロールすることを練習していく。

その昔、とあるオフロードスクールを受講したとき、最初に行った課題はなんといきなり「アクセルターン」。

ハンドルを切って、車体を急激に倒し込むと同時にスロットルを急激に開け、リアタイヤをエンジンパワーでスライドさせる、というものでした。
はじめは恐る恐るしか開けられないのでタイヤがグリップしてしまい、結局、転倒してしまう。ということを繰り返して、1時間ほど立つと見事にアクセルターンができるようになってきます。

いや、ちょと待てよ。
オフロードスクールは手足にパッド入りのウエア、足元はブーツ、車両はセローを使っていて、転倒のダメージは少なかったはず。
対して、超初心者であるところの教習生は、すぐ転びます。それはそれは簡単に転倒します。しかも最低限の自前の服装でです。

補助輪が付いた教習車が普及しているわけでなし、転倒を防げない以上、まずタイヤロック体験させる、というのは現状、難しいのだろうなあ。

日本製のオートバイはボチボチABS装着率が上がってきて、ABS付きならではのしっかりと握り込むブレーキングの方が効果が出るわけだけど、そのへんの違いはまだ教習所や運転免許試験場で体験項目等には入ってきていません。
いや、普通自動車だってハイエースのスーパーロング(内輪差が大きい)のハイルーフ(重心が高くなる)の9人全員乗り込む(重くて止まりにくくなる)なんてシチュエーションを練習することはないわけだし、免許を取るときは基本だけを見ればいいわけなのですが。

ヘルメットを正しく被りましょうとか、脊髄パット・チェストガードを装着しましょう、と同じくらいに、車種やブレーキ装置の違いによるブレーキの感覚や制動距離について、免許取得後、メーカーもバイク販売業界もバイク報道関係者も警察も、もう一度、声を上げていった方がいいのだろうなと思ったりした粉雪の横浜。

それと同時に、やっぱりさ、バイクはバイクで急に止まれる努力してるんだから、対向右折車は目の前で急に曲がるな! と声を大にしていいたいわけですが、その話はまたこんど。

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