自宅でバイクを保管している人の視点から見たグーグルストリートビューの問題点の整理
これまで3回に渡って、グーグルマップのストリートビューがバイクなど盗難に利用されるかもしれない可能性について皆さんに(グーグルにではない)に警告をお伝えしてきました。
ここで、改めて「自宅でバイクを保管している人の視点から見たグーグルストリートビューの問題点」を整理してみると。
(1)ストリートビューは“風景”としての自宅や生活情報を地図と連動して無料で全世界に発信している(2)ストリートビューは自宅や自宅敷地内のバイクやクルマなどの車種や色、場合によってはナンバーまでもが判別できる解像度で情報を提供している。しかも地図、つまり住所情報と連動して。
(3)ストリートビューの視点は地上から約2m30㎝だと言われている(複数のソースによる)。よって、普通の通行人の目線からは見えないブロック塀の中に保管しているバイクやクルマまで見えてしまう。
(1)については、いくらゼンリンの住宅地図ががんばったところで、“風景”画像と地図を連動した地図を無料で全世界に公開することなどできないと思うので(憶測)、そこはやはり“神としてのグーグル”のなせる技ではあるのですが。
(2)昔知り合った関西人のライダーさんが、「もう5回もパクられてんねん。そのたびに安っいバイク買うたらなあかんねん。このあたりはそういうとこやからしゃーないねん」と言っては、毎年、10万円ほどの中古バイクを買い直している、という人がいました。5回も自宅からバイクを盗まれるのだから、何か対策を講じればいいと思うのですが、U字ロックをしようが、ガレージに入れようが、やられてしまうのだそうです。それとストリートビューの問題が関係あるのかと言えばないのですが、メーカーさんは盗られることを前提の価格設定が必要な時代に……ならないか。
(3)問題はココ。
今回のストリートビュー問題を知人と話たとき、普段は道路から見えないように自宅敷地の塀の内側に保管しているバイクが、ストリートビューでは丸見えになっていたんだとか。さっそく、削除依頼を出したそうですが。
実はわたし、ストリートビューの撮影車に2度ほど出会っています。
一回は自宅のすぐ前で。若い男性二人が何かを積載しているクルマを停め、何やら作業をしていて、あまりにも怪しいので警察に通報しようかどうしようか迷ったことを覚えています。袋小路の住宅街なので、住民以外のクルマが来ると目立つのです。かつて、外国人窃盗団による被害が10軒のうち6軒やられた、というほどの被害に遭っている地域なので、こうして住民同士で自衛しあっています。しかし、そのときは通報はしませんでした。
2回目は、広い道路で見かけました。小さいグーグルのステッカーが貼ってあったような気がするのですが、最近流行りの広告カー? にしては宣伝部分が小さいなあ、などと思ったことを覚えています。そのときは、こんなサービスを始めるとは思いもしませんでした。
クルマを使っての研究機関などの調査では普通、当該車両に大きく「○○の調査中」などと示すのが研究倫理となっています。グーグルは研究機関ではないので、そのような表示をしなかったのでしょうけれども、実際に住宅街で見かけた感想は「怪しい」以外のなにものでもありませんでした。
さて、ストリートビュー撮影車のカメラの高さなのですが、複数のソースによると2m30㎝だというふうに言われています。それがその通りだとして、日本の塀の高さに関する法律を調べてみると、
[ブロック塀の高さ]
建築基準法施行令第62条の8によれば、ブロック塀の高さは2.2m以下
と定められています。これは主に地震対策のためですが、市町村条例で景観保護のためにもっと低い塀の高さを定めている地域もあります。
生け垣に対する高さ制限はむしろ「○㎝以上」とされる場合が多いようです。
つまり、ニッポンの塀事情は、グーグル視点の2m30㎝よりは低い、ということが言えます。
したがって、一見、塀の中に隠しているつもりの皆さんの大事なバイクやクルマがグーグル視点では丸見え、ということが起こるわけです。
グーグル視点の高さのカメラは問題ないのか? と思って、改めて道路交通法を調べてみました。
(自動車の乗車又は積載の制限) 第二十二条三ハ 高さ 三・八メートル(大型自動二輪車、普通自動二輪車及び小型特殊自動車にあつては二メートル、三輪の普通自動車並びにその他の普通自動車で車体及び原動機の大きさを基準として内閣府令で定めるものにあつては二・五メートル、その他の自動車で公安委員会が道路又は交通の状況により支障がないと認めて定めるものにあつては三・八メートル以上四・一メートルを超えない範囲内において公安委員会が定める高さ)からその自動車の積載をする場所の高さを減じたもの
なるほど、問題なさそうです。
しかし、その視点の高さで「覗き&パブリックに公開」することとはまた違った問題をはらんでいると思います。
【まとめ】
ストリートビューに対する「気持ちいい」「気持ち悪くない」という主観的な感想はともかく、自宅や自宅近くに保管されている皆さんの大切なバイクやクルマが車種や色、地図、住所などの情報と連動して無料で全世界に公開されていますよ、という事実は知っておいていいと思います。
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