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2006.07.04

「引退」できる中田とプロアスリートの「その後の人生」

思いつくままにつらつらと。

サッカーの中田選手が「引退」を発表した。
サッカーにまったく興味がないので、中田選手がどれほどの選手かよくわからないのだが、日本中が騒いでいるところをみると、野球のイチロー選手やバイクの世界チャンピオンに匹敵するような選手なのだろう。
ヨーロッパではサッカーの中田より、バイクのノリックやハガ、カガヤマ、ナカノ、タマダの方が有名な場合もある。かつてチャンピオンを獲った時代のハラダ、サカタは老若男女、誰でも知っているような現象が起きていた。少なくともイタリアでは。

バイクの世界の場合、「引退」を発表できる選手はごく稀だ。
引退を表明後HRCの監督になった岡田忠之選手や、全日本チャンピオンを獲得直後、プロゴルファーを目指して引退記者会見を行なった井筒仁康選手などは、とても幸運なプロライダーと言える。
多くのライダーは、資金難により継続してレース参戦ができなくなる場合が多い。やがて自動的に引退に追い込まれる。
野球の場合、最近はSHINJO選手のように一度メジャーリーグで戦った選手が日本に戻ってきてプレーすることも珍しくなくなってきた。だが、以前は出戻りは許される雰囲気になかったように思う。バイクの場合も、一度世界GPを走ってしまうと、全日本に出戻れない雰囲気があったような気がするが、最近はそれが普通になってきた。

サッカーの中田選手は、引退後まずは、東ハトないしヤマザキパンの取締役に就く可能性が高い。
あるサッカージャーナリストが言っていたけど、「向こう(海外)の選手は、現役時代から経営なりコーチングなりを勉強して、サッカー以外のことも出来るように準備しておく」んだそうだ。
バイクの場合、レース参戦すること自体、企業に属して参戦するのは難しいから、必然的に自営業で自活したりアルバイトでしのぐか、スポンサーを獲得しなければならない。
だから、そもそもレース参戦する前に、自営が出来るくらいの経営能力を持たなければならないのか。あるいは、スポンサーを獲得できるほどの人間性を身につけるのは当たり前の前提か。

最近は子どもたちを対象とした現役・引退ライダーやサーキット、MFJなどの次世代ライダー育成が盛んになってきた。MFJのロードレースアカデミー、鈴鹿のSRS-J、桶川塾、ノリック、青木拓磨、伊藤真一選手などなどの活動である。
ぜひ、バイクの世界だけでなく、“ニッポン”の表舞台、“世界”の表舞台に立っても恥ずかしくない人材育成をお願いしたい。少なくともサッカーよりは日本人ライダー・日本製バイクが世界で活躍しているのは、ファンならば明らかなこと。それを一般の人たちにも知ってもらうためには、次世代ライダーの活躍だけでなく振る舞いにかかっていると思う。

さて。
「引退」を表明できずに表舞台から消え去るライダーの多くは、裏方としてもバイク業界からは消え去ることが多いように思う。
しばらくして草レースで名前を見かけたり、オフィシャルとして活動する人はまだいい方で、まったくバイク業界から遠ざかる人も少なくない。全日本で活躍していたライダーでさえ、である。
こうした「人的資源」を手離すのは、バイク業界としてまことにもったいないことである。
ある期間に情熱をかけて取り組んだ姿勢や精神力、そしてそこで掴んだスキルは、何ものにも替え難い経験だと思う。

文化は継続反復されてはじめて形成されるものだと言う。
80年代の空前のバイクブーム世代も、いまや30代後半から40代前半。今は、バイクブーム世代の子どもたちが育っていく時期にある。
バイクに取り組める生き方、引退後の人生まで考える取り組み方。
一度バイクを経験した世代が、自らの反省を踏まえて継承し、次世代につなげていく仕組みを作らなければ、文化なんていつまでたっても出来っこないだろう。

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コメント

初めまして小林さん。
本当にその通りだと思います。
特に日本では2輪ライダーは恵まれていませんね?

坂田和人が現役だったころ、ファンクラブにいたので、彼から直接その苦境を聞きました。
世界チャンピオンになって、初めてアルバイトをしなくてすんだとか。

それに比べれば、やはり中田は恵まれている。
だからこそ、業界への恩返し的な活動をしてほしいなぁ。

投稿: nobulog | 2006.07.04 13:26

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個人的にすごく興味のあることではないけれど、「中田引退」のビッグニュースが流れた [続きを読む]

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