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2005.08.26

GEOFF SAWYER

かなしいできごとがあった。

GEOFF SAWYER、ジェフ・ソイヤーは、私が海外のバイクシーンも取材していこうと決意してから初めてできた大切な友だちである。
彼のことについては、拙著「バイクの島、マン島に首ったけ。」の中の、“人と出会いとマン島と”の項目の中に、‘ローカル・エンスージアスト ジェフ・ソイヤー’として紹介している。

彼が、水曜日のプラクティス中、転倒し亡くなってしまった。
(マン島新聞の記事)

木曜日の夕方、プレスルームで見たプレスアナウンスによれば、火曜日のプラクティス中、14人が転倒したという異例のリリースが出ていて、その中にジェフのことも書いてあったのだが、「serious injure」と書いてあって、私は英語のseriousというのがどの程度のシリアスなのか理解できず、きっと病院でウンウン唸っているんだろうなあ、と思っていた。

彼の別荘に行くと彼の赤いオンボロの、しかし偶然私が日本で乗っているクルマと同じ車種のバンが停まっていたので、なぜか私はほっとして彼は大丈夫なんだ、と確信してしまった。
ガラス戸の向こうには彼のコートが見えたし、キャップもあったから。
しかし、別荘から出てきた友人の答えは、

「No, he wasn't...」

だった。

実は今回の2カ月のマン島への旅立ちの日、それも、飛行機が出発するほんの10分前に、誰もが慕っている恩師、中学時代のブラスバンド部のコーチの死を知らせる連絡があった。
コーチは2年ほど前からたいへん珍しい難病にかかり、今年の正月にはすでにあらかじめ予告された残された時間をコーチは公表していた。
マン島に旅立つ1週間前には残り時間が少ないことを家族の人から聞き、せめて私が帰国する10月まで……と思っていた矢先、もう、パリ行きの飛行機が出発しようかという、出国審査も済みどうにもならないそのタイミングで、かなしい知らせが届いた。

恩師の病気を知ったころ、ある映画を偶然テレビで見た。
「モリー先生との火曜日」だった。
なにか強烈に響くものがあってすぐに調べてみると、その原作はミッチ・アルボムという人が書いた『モリー先生との火曜日』という本で、日本語訳の本も出版されているということだった。
さっそく本を入手して読んでみると、難病にかかっているモリー先生とスポーツライターだったミッチとの関係が不思議と自分とコーチとの関係にダブってくる。
それ以上に、モリー先生の言葉がひとつひとつ心に響いてきた。

今回、マン島に持ってきた23冊の社会学の本に加えて持ってきたのは、「モリー先生との火曜日」だ。

コーチの死、ジェフの死を想い、モリー先生の言葉を探す。

第四の火曜日--死について

「誰でもいずれ死ぬことはわかっていることなのに、誰もそれを信じようとはしない。」

「いかに死ぬかを学べば、いかに生きるかも学べる。」

(ミッチ・アルボム著/別宮貞徳訳「モリー先生との火曜日」 2004年 日本放送出版協会)

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コメント

ゆきちゃん
心中お察しします。

先に逝ったライダー全てが
<「誰でもいずれ死ぬことはわかっていることなのに、
   誰もそれを信じようとはしない。」
まさか、自分が・・・とは思って居なかったでしょうね。

でも、息子を初め逝ってしまった全ての
ライダーが、生・命、の大切さを知るからこそ
果敢に自分への挑戦を続けたのではないでしょうか?

明後日で、丸6年・・・
昨夜も息子の仲間といろいろ話しました。
彼は、息子の死があったからこそ、レースを続けていると・・・

6年前、激情に駆られた心は月日と共に
穏やかに変わって来ました。
「時間が心を癒す・・・」
「彼には生きた軌跡があるから幸せ・・・」
当時多くに人から言われ、
その言葉を怒りにも似た気持ちで聞きました。

しかし今は、経過した時間のおかげで
悲しく思える程、自分が穏やかになった事を神に感謝しています

今のゆきちゃんには、こんな事を書くしか思い浮かべません。
ゆきちゃんにとって大切な人。
先に逝ってしまったけど、心の中で色鮮やかに生かせてあげてください。

たった1人で異郷の地。
悲しみ、淋しさ、突然逝ってしまった悔しさ。
そんな思いを思いっきりぶつけるところが有りますか?

強そうに見せていて、ガラスのもろさを持っている ゆきちゃん。
明日の法要で、ゆきちゃんの事も息子に伝えます・・・・   
ゆきちゃん 頑張ってね!

投稿: 正の母 | 2005.08.27 13:46

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